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93.温泉に入るよ
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食事が終わって、待ちに待った温泉タイムがやってきた。
ウータとステラは脱衣所に行って、服を脱いだ。
別に恋人同士というわけでもないのだが……もはや二人の間に遠慮はない。
脱衣所の棚には湯着も置かれているのだが、ウータもステラもそれを身に着けることはなかった。
「うっわ……日が暮れたら急に寒くなってきたね……」
「は、はい……急いで湯船に浸かりましょう……」
裸になったウータとステラがいそいそと露天風呂に向かう。
足を踏み入れた途端、モワッと白い湯気が襲ってくる。
同時に鼻を突いてくるのは硫黄の匂い。決して良い匂いとは言えないが、温泉大国・日本で生まれ育ったウータにとっては慣れ親しんだ香りである。
露天風呂は周囲を柵で囲まれており、池のような円形をしていた。
湯の色は濃い桃色。自然の温泉としては珍しい色合いをしているが、着色されているのだろうか?
「うん、いいね。貸し切りだね」
「部屋風呂ですからね……んんっ」
ウータとステラが桶を使って身体を流してから、ゆっくりと湯に入る。
「あ、熱いですね……」
「うん。でも、気持ち良いよお」
温泉は熱めではあるものの、慣れてくると気持ちが良い。
熱と一緒に温泉の成分が身体に溶け込んでくるようだった。
「ハア……気持ちが良いですねえ。お肌もスベスベになった気がしますよ……」
「温泉だからねえ。実際にスベスベになったんじゃないかな?」
ウータが手を伸ばしてウニョウニョする。
元々、滑らかなそれがよりいっそう柔らかく、弾力を帯びているように感じる。
「うん、いいね」
「……何というか、自分が処女なのが信じられない気分です」
「そうなの? 僕にはよくわからないけど……」
「そうですよ! どの口が言うんですかっ!」
ステラが真っ赤になって抗議する。
「……もういっそ、ここで初めてを迎えてしまっても良いのですけど」
「何の話かな?」
「ウータさんはそういう人ですよね……はいはい、もう諦めていますよ」
ウータがマイペースな朴念仁なのは今に始まった話ではない。
女性の胸を撫でたり揉んだりすることの楽しさは最近になって覚えたのだが、本番に進もうという様子はいっこうにない。
「ゆっくり、一歩ずつ進みましょうね。焦らなくても良いですからね」
「うんうん、やけに優しいのがちょっと怖いね」
かつてはウータに抱かれようと積極的になっていたステラも、最近ではこのように落ち着いていた。以前はウータに見捨てられたら生きていけなくなるため、保身のために強引にでも関係を深めようとしていたのだが。
それはウータという人間をいくら攻めても、暖簾に腕押しであるとわかったというのが理由の一つ。
付き合いの中で信頼が深まり、見捨てられる心配はないだろうと思うようになったのがもう一つの理由だ。
「……ウータさんはどうでもいい人には容赦ないですけど、一度心を許すと徹底的に甘くなりますよね」
「何の話かな、急に」
「焦ることなく、ゆっくり、じっくりと責めなくてはいけないという話ですよ……絶対に逃がしませんから覚悟してくださいね?」
「…………?」
ウータが首を傾げる。
よくわからないが……とりあえず、温泉効果でプニプニプルプルしておいた。
「こうして、少年は少しずつ大人の階段を上っていくのであった……なんちゃって」
ウータはのんびりと温泉を楽しみ、ドワーフの国での初日を終えたのであった。
ウータとステラは脱衣所に行って、服を脱いだ。
別に恋人同士というわけでもないのだが……もはや二人の間に遠慮はない。
脱衣所の棚には湯着も置かれているのだが、ウータもステラもそれを身に着けることはなかった。
「うっわ……日が暮れたら急に寒くなってきたね……」
「は、はい……急いで湯船に浸かりましょう……」
裸になったウータとステラがいそいそと露天風呂に向かう。
足を踏み入れた途端、モワッと白い湯気が襲ってくる。
同時に鼻を突いてくるのは硫黄の匂い。決して良い匂いとは言えないが、温泉大国・日本で生まれ育ったウータにとっては慣れ親しんだ香りである。
露天風呂は周囲を柵で囲まれており、池のような円形をしていた。
湯の色は濃い桃色。自然の温泉としては珍しい色合いをしているが、着色されているのだろうか?
「うん、いいね。貸し切りだね」
「部屋風呂ですからね……んんっ」
ウータとステラが桶を使って身体を流してから、ゆっくりと湯に入る。
「あ、熱いですね……」
「うん。でも、気持ち良いよお」
温泉は熱めではあるものの、慣れてくると気持ちが良い。
熱と一緒に温泉の成分が身体に溶け込んでくるようだった。
「ハア……気持ちが良いですねえ。お肌もスベスベになった気がしますよ……」
「温泉だからねえ。実際にスベスベになったんじゃないかな?」
ウータが手を伸ばしてウニョウニョする。
元々、滑らかなそれがよりいっそう柔らかく、弾力を帯びているように感じる。
「うん、いいね」
「……何というか、自分が処女なのが信じられない気分です」
「そうなの? 僕にはよくわからないけど……」
「そうですよ! どの口が言うんですかっ!」
ステラが真っ赤になって抗議する。
「……もういっそ、ここで初めてを迎えてしまっても良いのですけど」
「何の話かな?」
「ウータさんはそういう人ですよね……はいはい、もう諦めていますよ」
ウータがマイペースな朴念仁なのは今に始まった話ではない。
女性の胸を撫でたり揉んだりすることの楽しさは最近になって覚えたのだが、本番に進もうという様子はいっこうにない。
「ゆっくり、一歩ずつ進みましょうね。焦らなくても良いですからね」
「うんうん、やけに優しいのがちょっと怖いね」
かつてはウータに抱かれようと積極的になっていたステラも、最近ではこのように落ち着いていた。以前はウータに見捨てられたら生きていけなくなるため、保身のために強引にでも関係を深めようとしていたのだが。
それはウータという人間をいくら攻めても、暖簾に腕押しであるとわかったというのが理由の一つ。
付き合いの中で信頼が深まり、見捨てられる心配はないだろうと思うようになったのがもう一つの理由だ。
「……ウータさんはどうでもいい人には容赦ないですけど、一度心を許すと徹底的に甘くなりますよね」
「何の話かな、急に」
「焦ることなく、ゆっくり、じっくりと責めなくてはいけないという話ですよ……絶対に逃がしませんから覚悟してくださいね?」
「…………?」
ウータが首を傾げる。
よくわからないが……とりあえず、温泉効果でプニプニプルプルしておいた。
「こうして、少年は少しずつ大人の階段を上っていくのであった……なんちゃって」
ウータはのんびりと温泉を楽しみ、ドワーフの国での初日を終えたのであった。
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