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71.ズッチャ・ンヌグオームだよ
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グラスから話を聞いて、お祭りの際に女神マリンとその眷属が町を襲うという信憑性が増した。
グラスはウータとステラに逃げるべきだと主張していたが……はたして、二人はどうするべきだろうか。
「もちろん、残るよー」
「……そうですよね。ウータさんは始めからそれが目的ですもんね」
ウータがこの町に来た目的は女神マリンを倒して、食べることである。
そうして神の力を奪い取り、元の世界に戻るための力を得るためだった。
女神マリンが攻めてくるのならば大歓迎。むしろ、渡りに船の展開とすらいえるだろう。
「ほらほら、これを見てごらん。綺麗でしょう?」
高台から降りたウータであったが……どうやら、無事に(?)蝶を捕まえたようである。
指で摘まんで捕まえた蝶をしげしげと眺めて、瞳を輝かせている。
「青くて不思議な色をした蝶々だよね。単純な青というわけじゃなくて、海色っていうのかな? そっか、『深海蝶』っていうのかー」
「そうらしいですよ。グラスさんが言うには縁起の悪い虫らしいですけど」
「うんうん。それじゃあ、やっぱり町から逃げるわけにはいかなくなったね」
「……どうしてですか?」
ウータが指を離すと、深い青色の蝶がヒラヒラと路地裏に逃げ込んでいった。
「だってさ、この蝶は災害の時にたくさん出てくるんだよね? 見てみたくない、これがいっぱい飛んでくるところ」
「……そんな理由ですか?」
「そんな理由だけど?」
ウータが不思議そうに首を傾げる。
そういう人だったと、ステラは改めて思う。
「昔さー、竜哉と一緒に夏休みに虫取りをしたんだよね。僕は何故か虫に嫌われるんだけど、竜哉は反対に虫が集まってくるんだ。一度、夜の森に縛って放置したんだけど、次の日の朝にはカブトムシとクワガタをいっぱいくっつけてたよ」
「その人、本当に友達ですか? 玩具じゃないですよね?」
「大親友だよ。あの時も全然、笑って許してくれたし。まあ、何日か記憶が飛んでるっぽかったけど」
「…………」
竜哉という見知らぬ少年が哀れになってしまったが、今はそれを気にしている場合ではない。
ステラは「コホン」と咳払いをして、話を本筋に戻す。
「ま、まあ女神マリンを倒して町が救われるのなら結構なことだと思いますよ。それにしても……ウータさんは嘘でも良いから、『町の人達の命を助けるために戦う』とか言えないんですね」
「嘘でも良いのなら言えるよ? それにこの町の海鮮料理とかは大好きだから、助けたいっていうのもホント」
「本当に自分の欲望に忠実ですよね……まあ、ウータさんのそういうところは別に嫌いではありませんけど」
「僕もステラは嫌いじゃないよー。それじゃあ、今晩のお祭りまでどうやって時間を潰そうか? やっぱり、出店を巡ってみる感じかな?」
祭りの本番は今夜零時から。
先ほどの櫓でグラスが舞を奉納し、それがスタートの合図になるとのこと。
まだ十二時間以上もあるのだが……すでに町のあちこちに出店が出ており、美味しそうな海鮮とソースの香りが匂ってくる。
やはりウータは料理が気になるようだ。
「腹ごしらえは必要ですし、食べたいのならいくらでもどうぞ」
「やったあ! それじゃあ、あの焼きそばっぽい食べ物から行ってみよっか?」
ウータが最初に駆け込んだのは、鉄板の上で細長い麵を焼いている出店である。
「おっちゃん、それは何かな?」
「ん? これはズッチャ・ンヌグオームだよ。知らないのか?」
「ズット・ボクオーム?」
「いや、ズッチャ・ンヌグオームだ」
「えっと……ズット・ボクラハトモダーチ?」
「違う違う。ズット・ボクニトモダチイネーヨだ」
「いや……後半、全然違う名前に変わってましたけど?」
ウータと店主のやり取りに、後ろからステラが口を挟む。
「この焼いている麺はパスタですか?」
「いや、これはズッチャと呼ばれる海藻だよ。町の近くで採れるんだ」
「海藻?」
極細で長いパスタのような麺……いわれて見れば、モズクと似ているような気がしなくもない。
「採れたて新鮮なズッチャを魚醤ベースのソースで炒めて、イカやクジラ肉などの具材を加えた料理さ。この町の名物なんだけど……外から来た人はやっぱり食べたことがないのかな?」
「え、えっと……海藻はちょっと……」
ステラが顔を引きつらせた。
基本的に好き嫌いはないステラであったが、海藻を食べるという発想はない。
海藻なんて浜辺に流れ着くゴミではないかとすら思っている。
「フーン、外国人ってそうなんだ。僕の国では海藻料理はわりと定番だったよ?」
「そうなんですか、ウータさん?」
「うんうん。日本人は海で採れた物は何だって食べるからね。ウニとかタコとかも美味しいよ?」
「おお、珍しいな。人間族でウニが食べられるなんて。港近くの出店で新鮮なのが売っているから、後で買っておくといい」
「あ、そうなんだ! 買う買う、おっちゃんのズッチャラ・ドッコイラーセも買うねー」
「あいよ。ズッチャカモッチャ・クロマニョーンジンを二つ」
「いや、だから名前違いますって」
店主がズッチャ・ンヌグオームという謎の料理を二人分、手渡してくれる。
お題の銅貨を支払いつつ……ステラは渋面になった。
「美味しそう……ですけど……」
「うんうん、美味しいよ。モシャモシャ」
「……もう食べてるんですね」
「うん。もっとフルーティーなソースの方が好みなんだけど、これはこれでって感じかな? それほど海藻っぽくないから、ステラでも美味しく食べられると思うよー?」
「…………」
ステラは恐る恐るといったふうに、黒い麺を口に運ぶ。
海藻の麺はウータが言っていたように美味しく、ソースとも良く合っていた。
美味しい、好みの味付けである。それがまた妙に悔しくなるのだが。
「美味しいです……」
「良かったねー」
微妙な顔で料理を食べるステラであったが……その後、港の近くまで出たところで店主が言っていた『ズッチャ』を目にしてしまう。
それは人間と同じサイズ、二本足で歩く海藻の塊であり、全身に無数の目がついた怪物だった。
自分が何を口にしたか知ったステラが泡を吹いて気絶するのは、それから一時間後のことである。
グラスはウータとステラに逃げるべきだと主張していたが……はたして、二人はどうするべきだろうか。
「もちろん、残るよー」
「……そうですよね。ウータさんは始めからそれが目的ですもんね」
ウータがこの町に来た目的は女神マリンを倒して、食べることである。
そうして神の力を奪い取り、元の世界に戻るための力を得るためだった。
女神マリンが攻めてくるのならば大歓迎。むしろ、渡りに船の展開とすらいえるだろう。
「ほらほら、これを見てごらん。綺麗でしょう?」
高台から降りたウータであったが……どうやら、無事に(?)蝶を捕まえたようである。
指で摘まんで捕まえた蝶をしげしげと眺めて、瞳を輝かせている。
「青くて不思議な色をした蝶々だよね。単純な青というわけじゃなくて、海色っていうのかな? そっか、『深海蝶』っていうのかー」
「そうらしいですよ。グラスさんが言うには縁起の悪い虫らしいですけど」
「うんうん。それじゃあ、やっぱり町から逃げるわけにはいかなくなったね」
「……どうしてですか?」
ウータが指を離すと、深い青色の蝶がヒラヒラと路地裏に逃げ込んでいった。
「だってさ、この蝶は災害の時にたくさん出てくるんだよね? 見てみたくない、これがいっぱい飛んでくるところ」
「……そんな理由ですか?」
「そんな理由だけど?」
ウータが不思議そうに首を傾げる。
そういう人だったと、ステラは改めて思う。
「昔さー、竜哉と一緒に夏休みに虫取りをしたんだよね。僕は何故か虫に嫌われるんだけど、竜哉は反対に虫が集まってくるんだ。一度、夜の森に縛って放置したんだけど、次の日の朝にはカブトムシとクワガタをいっぱいくっつけてたよ」
「その人、本当に友達ですか? 玩具じゃないですよね?」
「大親友だよ。あの時も全然、笑って許してくれたし。まあ、何日か記憶が飛んでるっぽかったけど」
「…………」
竜哉という見知らぬ少年が哀れになってしまったが、今はそれを気にしている場合ではない。
ステラは「コホン」と咳払いをして、話を本筋に戻す。
「ま、まあ女神マリンを倒して町が救われるのなら結構なことだと思いますよ。それにしても……ウータさんは嘘でも良いから、『町の人達の命を助けるために戦う』とか言えないんですね」
「嘘でも良いのなら言えるよ? それにこの町の海鮮料理とかは大好きだから、助けたいっていうのもホント」
「本当に自分の欲望に忠実ですよね……まあ、ウータさんのそういうところは別に嫌いではありませんけど」
「僕もステラは嫌いじゃないよー。それじゃあ、今晩のお祭りまでどうやって時間を潰そうか? やっぱり、出店を巡ってみる感じかな?」
祭りの本番は今夜零時から。
先ほどの櫓でグラスが舞を奉納し、それがスタートの合図になるとのこと。
まだ十二時間以上もあるのだが……すでに町のあちこちに出店が出ており、美味しそうな海鮮とソースの香りが匂ってくる。
やはりウータは料理が気になるようだ。
「腹ごしらえは必要ですし、食べたいのならいくらでもどうぞ」
「やったあ! それじゃあ、あの焼きそばっぽい食べ物から行ってみよっか?」
ウータが最初に駆け込んだのは、鉄板の上で細長い麵を焼いている出店である。
「おっちゃん、それは何かな?」
「ん? これはズッチャ・ンヌグオームだよ。知らないのか?」
「ズット・ボクオーム?」
「いや、ズッチャ・ンヌグオームだ」
「えっと……ズット・ボクラハトモダーチ?」
「違う違う。ズット・ボクニトモダチイネーヨだ」
「いや……後半、全然違う名前に変わってましたけど?」
ウータと店主のやり取りに、後ろからステラが口を挟む。
「この焼いている麺はパスタですか?」
「いや、これはズッチャと呼ばれる海藻だよ。町の近くで採れるんだ」
「海藻?」
極細で長いパスタのような麺……いわれて見れば、モズクと似ているような気がしなくもない。
「採れたて新鮮なズッチャを魚醤ベースのソースで炒めて、イカやクジラ肉などの具材を加えた料理さ。この町の名物なんだけど……外から来た人はやっぱり食べたことがないのかな?」
「え、えっと……海藻はちょっと……」
ステラが顔を引きつらせた。
基本的に好き嫌いはないステラであったが、海藻を食べるという発想はない。
海藻なんて浜辺に流れ着くゴミではないかとすら思っている。
「フーン、外国人ってそうなんだ。僕の国では海藻料理はわりと定番だったよ?」
「そうなんですか、ウータさん?」
「うんうん。日本人は海で採れた物は何だって食べるからね。ウニとかタコとかも美味しいよ?」
「おお、珍しいな。人間族でウニが食べられるなんて。港近くの出店で新鮮なのが売っているから、後で買っておくといい」
「あ、そうなんだ! 買う買う、おっちゃんのズッチャラ・ドッコイラーセも買うねー」
「あいよ。ズッチャカモッチャ・クロマニョーンジンを二つ」
「いや、だから名前違いますって」
店主がズッチャ・ンヌグオームという謎の料理を二人分、手渡してくれる。
お題の銅貨を支払いつつ……ステラは渋面になった。
「美味しそう……ですけど……」
「うんうん、美味しいよ。モシャモシャ」
「……もう食べてるんですね」
「うん。もっとフルーティーなソースの方が好みなんだけど、これはこれでって感じかな? それほど海藻っぽくないから、ステラでも美味しく食べられると思うよー?」
「…………」
ステラは恐る恐るといったふうに、黒い麺を口に運ぶ。
海藻の麺はウータが言っていたように美味しく、ソースとも良く合っていた。
美味しい、好みの味付けである。それがまた妙に悔しくなるのだが。
「美味しいです……」
「良かったねー」
微妙な顔で料理を食べるステラであったが……その後、港の近くまで出たところで店主が言っていた『ズッチャ』を目にしてしまう。
それは人間と同じサイズ、二本足で歩く海藻の塊であり、全身に無数の目がついた怪物だった。
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