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記憶迴
謎呼ぶ覇眼
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「お母さん!お母さんってば!」
ひどく禍々しい姿にはっと息を飲みかける。
「礼…人。可愛イ…礼人…」
苦しそうにそういった。怪夢が化けた姿とは、まるで違って見えた。
「どうして?なんで僕らの前からいなくなっちゃったの!」
「ソ…レハ…ネ。私ハ…アナタト…会ッテハ…イケナ…カッタノヨ…」
「なんで!僕たちは家族じゃん!なんであっちゃいけないの!」
申し訳ないと瞳が語りかけてきた。
「礼…人…。ヨク聞キナサイ。私トオ父サンハネ…ヤッテハイケナイ事ヲシテシマッタノヨ…」
いけないこと…?それは…人体錬成とかそんな感じの…?
「どういう…こと?」
その内容は被害者として、心をえぐられる感覚がする話だった。
「私トオ父サンハネ…アナタヲ…道具トシテ利用シテシマッタ…。トテモ許サレル事ジャナイ」
「道…具?僕のことを?」
「アナタハ…勇マシイ男ノ子ジャナイ。元ハ可愛イ…女ノ子だったのよ…」
フリーズした。僕は…生まれつき女の子だったと。でも違う。少なくとも、今は。だって…体つきも、体の仕組みも何もかも、すべて男だし。でも、そう言えば刀華さんが
「あなた、そこら辺の女子より女子っぽいわよ」
と言ってた事がある。
「もしかして、僕の顔が女の子らしいのは」
「女ノ子ノ時、体ノ育チガアル程度固マッタ時二男ノ子に二シタカラヨ…」
じ…じゃあ…僕がともちゃんに対して恋心を抱きかけたのも、女の子よりも女の子らしいのも、すべて、
「僕は元々、女だったから…」
ショックだった。これだけ探した親は、実は僕の性別を勝手に変えて、道具として利用しようとしてたこと。
「…っざっけんな!」
隣から怒号が飛んだ。
「利用した?道具として見た?そんなの関係ねえだろ!結局は、てめーが都合のいいように子供を変えたんだろ!?違うのか!あ!」
僕のために、そうやって怒ってくれる本当に…僕…。
「子供の意見も聞かずに、勝手に人生を変えられたこいつの身にもなってみろや!親なら!そんなことせずにありのままの礼人を受け入れろよ!少しでも親だとおもってるなら、礼人のことをあってすぐに戻そうとするのが普通だろうが!」
必死に、僕のことを庇ってくれるともちゃん。
「ソウ…ネ。私ハトンデモナイ事ヲシタ。ダカラ、礼人、アナタヲ…今カラ戻シテアゲルワ」
そう言うと、お母さんは五星陣を描き、
「人ノ運命を定めし神よ、下界の下部が依頼する。ワが可愛い一人娘を、女に戻シテヤッテクレ。シテ、報酬は私ノ力の一角。ここに取引を立てル。」
所々カタコトが見える中、不可解な点を見つけた。
「力…?報酬…?」
そんな僕を置いて、下には五星陣ができた。
着ていた服は、みるみるうちに女物に、髪もベリーショートだったのがロングになっていく。そして、あっという間に体も見た目も完全な女子になった。
「これが…僕?」
良く聞くと自分の声も若干高くなっていた。
「れ…礼人?だよな…」
世界一の美女を見たような目で言ってきた。
「うん。僕は礼人だよ」
そしてお母さんの方を見た。はずだった。
「あれ?」
見ると居たはずのお母さんは消えていた。
「な…なんで…」
すると刀華さんが、
「ほ、本当に可愛くなったわね…あんた…」
と言ってきた。
「え?あ、そう?」
「れ…礼人、じゃあ、行こっか。みんなが待ってるから」
と言い、歩きだした。そして、下山の途中で僕はいつの間にか呟いていた。
「大好き…だよ」
ひどく禍々しい姿にはっと息を飲みかける。
「礼…人。可愛イ…礼人…」
苦しそうにそういった。怪夢が化けた姿とは、まるで違って見えた。
「どうして?なんで僕らの前からいなくなっちゃったの!」
「ソ…レハ…ネ。私ハ…アナタト…会ッテハ…イケナ…カッタノヨ…」
「なんで!僕たちは家族じゃん!なんであっちゃいけないの!」
申し訳ないと瞳が語りかけてきた。
「礼…人…。ヨク聞キナサイ。私トオ父サンハネ…ヤッテハイケナイ事ヲシテシマッタノヨ…」
いけないこと…?それは…人体錬成とかそんな感じの…?
「どういう…こと?」
その内容は被害者として、心をえぐられる感覚がする話だった。
「私トオ父サンハネ…アナタヲ…道具トシテ利用シテシマッタ…。トテモ許サレル事ジャナイ」
「道…具?僕のことを?」
「アナタハ…勇マシイ男ノ子ジャナイ。元ハ可愛イ…女ノ子だったのよ…」
フリーズした。僕は…生まれつき女の子だったと。でも違う。少なくとも、今は。だって…体つきも、体の仕組みも何もかも、すべて男だし。でも、そう言えば刀華さんが
「あなた、そこら辺の女子より女子っぽいわよ」
と言ってた事がある。
「もしかして、僕の顔が女の子らしいのは」
「女ノ子ノ時、体ノ育チガアル程度固マッタ時二男ノ子に二シタカラヨ…」
じ…じゃあ…僕がともちゃんに対して恋心を抱きかけたのも、女の子よりも女の子らしいのも、すべて、
「僕は元々、女だったから…」
ショックだった。これだけ探した親は、実は僕の性別を勝手に変えて、道具として利用しようとしてたこと。
「…っざっけんな!」
隣から怒号が飛んだ。
「利用した?道具として見た?そんなの関係ねえだろ!結局は、てめーが都合のいいように子供を変えたんだろ!?違うのか!あ!」
僕のために、そうやって怒ってくれる本当に…僕…。
「子供の意見も聞かずに、勝手に人生を変えられたこいつの身にもなってみろや!親なら!そんなことせずにありのままの礼人を受け入れろよ!少しでも親だとおもってるなら、礼人のことをあってすぐに戻そうとするのが普通だろうが!」
必死に、僕のことを庇ってくれるともちゃん。
「ソウ…ネ。私ハトンデモナイ事ヲシタ。ダカラ、礼人、アナタヲ…今カラ戻シテアゲルワ」
そう言うと、お母さんは五星陣を描き、
「人ノ運命を定めし神よ、下界の下部が依頼する。ワが可愛い一人娘を、女に戻シテヤッテクレ。シテ、報酬は私ノ力の一角。ここに取引を立てル。」
所々カタコトが見える中、不可解な点を見つけた。
「力…?報酬…?」
そんな僕を置いて、下には五星陣ができた。
着ていた服は、みるみるうちに女物に、髪もベリーショートだったのがロングになっていく。そして、あっという間に体も見た目も完全な女子になった。
「これが…僕?」
良く聞くと自分の声も若干高くなっていた。
「れ…礼人?だよな…」
世界一の美女を見たような目で言ってきた。
「うん。僕は礼人だよ」
そしてお母さんの方を見た。はずだった。
「あれ?」
見ると居たはずのお母さんは消えていた。
「な…なんで…」
すると刀華さんが、
「ほ、本当に可愛くなったわね…あんた…」
と言ってきた。
「え?あ、そう?」
「れ…礼人、じゃあ、行こっか。みんなが待ってるから」
と言い、歩きだした。そして、下山の途中で僕はいつの間にか呟いていた。
「大好き…だよ」
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