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世界線の始まり
終焉の布石
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ピピピピ…
目覚まし時計が鳴り響く部屋の中。目をこすり、体を起こす。今日は土曜日。学校は休みだな~。
「フワァ…」と、大っきな欠伸をする。眠い体を起こして居間に向かう。
「おはよう、お父さん」
「おう、おはよう。朝ご飯、そこにあるからな」
そう言って指を指した場所には、焼き鮭がメインの純和風の朝食があった。急ぎの用もなかった僕は
「いただきます」
と言いながら箸を進めた。
さて、何をしよっか…。
九十九神の修行が始まった時から、神社の修行を受けることはなくなった。つまり、土日祝日は完全なお休みになった。するとLINEの通知がきた。
「誰からだろう?」と、確認すると、送り主は朝洋くんだった。そこには
「今日暇か?暇なら今日はどっかに出かけようぜ!」
と言う文があった。
ふふ…。可愛いなぁ…。
「空いてるよ!どこに行こうかな?☺」
と返信をしておいた。
ここ…だよね。
1時間後、待ち合わせ場所にきた僕は辺りを見渡した。
「まだ来てないのかな?」
「誰が来てないの?」
後ろから声が聞こえた。
「え?えっと…誰…でしょう…」
「君と同じ、一人で遊んでる人だよ。ねえ、暇なら一緒に遊ぼうぜ」
「え?いやでも、僕は友達と…」
「そんなこと言わずに~。ね?ほら行こうよ」
そう言いながら僕の手を引っ張る。
「え?い、いや…」
朝洋くん…。
泣きそうだった。連れて行かれそうな恐怖と朝洋くんを裏切ってしまいそうな罪悪感から、涙がこみ上げてきた。
「おい。何やってんだ」
と勇ましい声がした。
「と、朝洋…くん?」
「ちっ、邪魔が入りやがった」
そう言いながら男の人は去っていった。腰が抜けた僕はその場にヘナヘナと座り込んでしまった。
「お、おい!大丈夫か?」
「…かった…」
「え?なんて?」
「怖かったよぉ~!」
と、朝洋くんにみっともなく抱きついてしまった。事実、いまの出来事はとても怖かった。だから人に頼りたかったのかもしれない。そうして30分後
「落ち着いたか?」
飲み物を買ってきてくれた朝洋くんにまだ小さな子みたく、袖にしがみついてた。コクリと頷き、その袖から手を離した。
「全く、ナンパしようとしてたのが男なんて知ったらどんな気持ちになるんでしょうね…」
と、刀華さんが言った。確かに…軽くショックだよね…。
そんなことを話している時だった。
「キャー!」「助けてくれ~!」「うわぁ~!!」
と、化け物を見たような叫び声が町に木霊した。
「!、今の悲鳴は…」
「礼人、裏神よ。しかも一体なんかじゃない。二体、三体、うそ…20体!?」
に、20!?
「とにかく、急がねぇと間に合わねぇな」と、火射羅さん。
「う、うん!」
そして、無事に20体を倒しきる頃には、すっかり夕方になってしまった。
「やっぱりおかしい…」
家に帰るや否や刀華さんはそう呟いた。
「なにがおかしいの?」
「普通、裏神なんてそんなにしょっちゅうでる訳じゃないの。でも、そんな裏神が20体同時になんて…おかしい…」
「そう…なの?」
「ええ。少なくとも、少し厄介な事になるかもしれないわね…」
「計画は順調か?」
そこは地下深く。闇に包まれ、尚、深く。
「ええ。今回の実験も大成功です。もうじき、作戦は実行に移せるでしょう」
「そうか…よしご苦労だった。明日もある。部屋で休んでこい」
「御意」
そうして、怪しい人物は一人、消えていった。
「もうすぐ…もうすぐだ…誰にも邪魔はさせぬぞ…」
目覚まし時計が鳴り響く部屋の中。目をこすり、体を起こす。今日は土曜日。学校は休みだな~。
「フワァ…」と、大っきな欠伸をする。眠い体を起こして居間に向かう。
「おはよう、お父さん」
「おう、おはよう。朝ご飯、そこにあるからな」
そう言って指を指した場所には、焼き鮭がメインの純和風の朝食があった。急ぎの用もなかった僕は
「いただきます」
と言いながら箸を進めた。
さて、何をしよっか…。
九十九神の修行が始まった時から、神社の修行を受けることはなくなった。つまり、土日祝日は完全なお休みになった。するとLINEの通知がきた。
「誰からだろう?」と、確認すると、送り主は朝洋くんだった。そこには
「今日暇か?暇なら今日はどっかに出かけようぜ!」
と言う文があった。
ふふ…。可愛いなぁ…。
「空いてるよ!どこに行こうかな?☺」
と返信をしておいた。
ここ…だよね。
1時間後、待ち合わせ場所にきた僕は辺りを見渡した。
「まだ来てないのかな?」
「誰が来てないの?」
後ろから声が聞こえた。
「え?えっと…誰…でしょう…」
「君と同じ、一人で遊んでる人だよ。ねえ、暇なら一緒に遊ぼうぜ」
「え?いやでも、僕は友達と…」
「そんなこと言わずに~。ね?ほら行こうよ」
そう言いながら僕の手を引っ張る。
「え?い、いや…」
朝洋くん…。
泣きそうだった。連れて行かれそうな恐怖と朝洋くんを裏切ってしまいそうな罪悪感から、涙がこみ上げてきた。
「おい。何やってんだ」
と勇ましい声がした。
「と、朝洋…くん?」
「ちっ、邪魔が入りやがった」
そう言いながら男の人は去っていった。腰が抜けた僕はその場にヘナヘナと座り込んでしまった。
「お、おい!大丈夫か?」
「…かった…」
「え?なんて?」
「怖かったよぉ~!」
と、朝洋くんにみっともなく抱きついてしまった。事実、いまの出来事はとても怖かった。だから人に頼りたかったのかもしれない。そうして30分後
「落ち着いたか?」
飲み物を買ってきてくれた朝洋くんにまだ小さな子みたく、袖にしがみついてた。コクリと頷き、その袖から手を離した。
「全く、ナンパしようとしてたのが男なんて知ったらどんな気持ちになるんでしょうね…」
と、刀華さんが言った。確かに…軽くショックだよね…。
そんなことを話している時だった。
「キャー!」「助けてくれ~!」「うわぁ~!!」
と、化け物を見たような叫び声が町に木霊した。
「!、今の悲鳴は…」
「礼人、裏神よ。しかも一体なんかじゃない。二体、三体、うそ…20体!?」
に、20!?
「とにかく、急がねぇと間に合わねぇな」と、火射羅さん。
「う、うん!」
そして、無事に20体を倒しきる頃には、すっかり夕方になってしまった。
「やっぱりおかしい…」
家に帰るや否や刀華さんはそう呟いた。
「なにがおかしいの?」
「普通、裏神なんてそんなにしょっちゅうでる訳じゃないの。でも、そんな裏神が20体同時になんて…おかしい…」
「そう…なの?」
「ええ。少なくとも、少し厄介な事になるかもしれないわね…」
「計画は順調か?」
そこは地下深く。闇に包まれ、尚、深く。
「ええ。今回の実験も大成功です。もうじき、作戦は実行に移せるでしょう」
「そうか…よしご苦労だった。明日もある。部屋で休んでこい」
「御意」
そうして、怪しい人物は一人、消えていった。
「もうすぐ…もうすぐだ…誰にも邪魔はさせぬぞ…」
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