上 下
3 / 9
新たな出会いたち

親ってやっぱいいものなんよ

しおりを挟む
時は流れ、俺ももう魔法学校を考えたりする時期。



「おーいルパン!早くきなー!」

「んあぁい!…」



俺は親のもとでスパルタ指導を受けていた。と言っても普通に考えたらだが。





「はい!やってみな!」



と言われやらされるのは水魔法と闇魔法と土魔法の複合魔法の自我持ちの毒花の制作だ。もちろん手加減は全くなしでやるため流石に今回は結界を張る。大体100㎡程だろうか。その結界の中にいっぱい花を作る。



イメージはまず土魔法と水魔法で花の芽を作り出す。なるべくびっしりと。そして目立たぬように薬草程の大きさの花を創造する。そこに闇魔法をありったけ注ぎ込む。



闇魔法は濃ければ濃いほど、そして純度が高ければ高いほど猛毒となる。その毒を花に溜め込み最後にその毒を霧のようにして何年も何年もかけてすべてを吐き出すようにさせる。



これをたった一瞬で終わらせる。



「ん~まあ良く出来てるんじゃない?だけど」



と言ってピディは一つ花を摘む。花は毒を発してたもののたった数秒で毒を出し切りやがて枯れた。



「く、くっそー!いま聖魔法使っただろ!」

「聖魔法でも解けない程の毒を作らなきゃ認めないわよ。ほら次々!」

「う、うう…」



舐めやがって…いいもん!そう思い「虹魔法」という独自に編み出した魔法を使う。



この世界は主に5種の魔法属性がある。

火、水、土、光、闇。それらを組み合わせて色々な魔法を使う。

例えばさっきの聖魔法は光と光の複合魔法で死者蘇生が不完全で生まれてしまったりしてできる死体生命アンデッドには効果絶大だが生き物に対してはただの光になったりとそれぞれ特徴がある。

ちなみに基礎っぽそうな1種の魔法しか使わない純魔法は世界で俺しか使えない。なにかしら不純物は混じってしまうからだ。



そして、虹魔法はそのすべての種の魔法を組み合わせ、相乗効果を重ねに重ねて放つ現状2番目に火力が高い魔法だ。



「行くぞー!ピ…母ちゃん!」



そして、考える。まずは主属性になるのは光と闇の複合魔法。聖槍と深剣の複合である叡智の剣を作る。そこに火と水の複合魔法を組み合わせてジェットのような推進力を作る。ついでに簡易エンチャントで火と闇の複合魔法の獄炎を纏わす。あとはその外壁を土魔法で作り、軽く核兵器のようなものが完成した。

恐ろしいのはまず土魔法の外壁はどんな攻撃も弾き返す。そして相手に当たる一足一刀の間合いに入るとボロっと崩れて消える。その瞬間ジェット噴射の魔法が発動し気付いたときには体を貫通してるというおっそろしい武器…というか兵器だ。



ちなみにピディはこの魔法を幾度となくいなしている。とはいえ無効化したことはないので虹魔法ならワンチャン勝機はあるのでは?と思っている。純魔法ならおそらくワンパンだろう。



今まではすこしバラけていたものの今回のは中々一体感があるため行けるかも…?と思った。



「うがぁ!くらえぇ!」



その物体を身体強化によって何倍にも力が膨れ上がった足で思いっきり蹴っ飛ばした。

時速は軽く見積もって800km。申し分ないスピードだ。



「ふん!まだまだ青い…」

「よそ見してる暇、ある?」



そう言い、作戦に出た。複数方向からいろんな種族の魔法をいっぺんにぶつけてみた。

火属性代表 炎上の槍

水属性代表 水銀の鞭

土属性代表 自意識の地

光属性代表 聖なる天誅

闇属性代表 常闇の真髄



これらを一点に同時にぶつける。



「なっ!…くっ…」



どれも最高に威力の高い魔法のため相手をするのに手こずる。少しでも時間が稼げたらこっちの勝ちだ。



「もらったぁ!」

「!」



気付けば俺が蹴り上げた兵器は第2フェーズに以降し終わり、今はさらに加速して向かってる最中だった。



「ぐっ…きゃあ!」



兵器に当たったピディはその火力を受けきれずに吹き飛んだ。ど、どうだ…?これで切り傷でもできていたら俺の勝ちだけど…。

見ると、ピディの腕には青アザができていた。



「あ!か、母さん!ごめん…」



と言うとピディは優しく俺の頭に手を置いて



「合格だよ。流石に今回は負けを認めないとねえ…でも、世界にはもっと強い奴らがいっぱいいるから気をつけるんだよ」



といって撫でてくれた。220歳とは思えないほどきれいな手で、不覚にもほんのちょっぴりだけドキッとしてしまった。







午前中はピディに認められるために魔法実技でしっかり結果をだし、無事外出の許可が出た。



だけど、あと一人もらわなきゃ行けないわけで…。


「行くぞ!ルパン!」

「ま、負けないよ!父さん!」



午後はアーサーによる剣術指導が行われていた。

ガンッ!ガキッ!と金属同士が火花を散らす。



アーサーには「オリジナルスキル」と呼ばれるスキルを2つ持っている。

オリジナルスキルとは膨大な量の経験点を使用して自分独自に開発したスキルのことを指す。

大体一生で得られる経験点は総合的に見て6000万程で、オリジナルスキルはそのうちの5000万を使うため1人1つのスキルと言われてる。



だからこそそんなスキルを2つ持っていたアーサーは大いに有名になりモテモテだったのだ…。

決して、決して羨ましいとか妬ましいとかは思っていない。



っと、話が逸れたがそんな彼のオリジナルスキルは、

「剣術の武神」と「聖剣·天照大神」だ。

「剣術の武神」と「聖剣·天照大神」の内容は



剣術の武神

発動条件 戦闘時

アビリティ1 ATK千万倍

アビリティ2 「世界樹」を自動発動

アビリティ3 攻撃反動超激減



聖剣·天照大神

発動条件 特定の剣を使用時

アビリティ1 「聖炎」を自動エンチャント

アビリティ2 火属性、光属性の混じった攻撃を軽減する。

       火属性、光属性の純度が高いほど軽減する。

アビリティ3 戦闘時代償を払い大技『天照大神』を使用でき

       る



といった内容だった。

ちなみに「世界樹」というのは自分の思考速度が飛躍的に早くなると言うものだった。これがあるだけで接近戦の勝率が変わってくる。



ちなみに、俺はこれ以上のスキルを持っているため手加減をしないとあわよくば殺してしまうから手加減をガンガンしてた。



「ルパン…お前、本気を出さなければ一生外に出られないぞ」

「!?」



え?バレた?うっそでしょ!

完璧なはずなのに…どうして…。



「いいか?ルパン。おれはどんな力を持ってたとしても、お前を鍛えなければならない。だから…」



と言うと、真剣な目で



「全力で来い!」



と言われた。

そんなこと言われたら…。



気づけば俺は身体強化魔法を何重にも重ねていた。



「よし…さあこい!」

「行くよ、父さん…」



そう言い、スキルを何個も発動させる。

「下剋上」「恩師への恩返し」「破壊神の魂」「知の拠り所」「完封·菩薩の虹」「暴走列車」「精霊の加護」「龍の気迫」「聖騎士のオーラ」「孤独な剣」などなど…。



簡単に言えばATKを9000万倍にして思考速度を3000万倍にし、威圧感や虹魔法のエンチャントをつけたりなど「僕が考えた最強の能力」みたいになった。



「えっ?お、おいルパン、ちょっとま…」

「行くぞぉー!!!!父さーーん!!!!!」



剣を思いっきり上から振り下ろす。剣先からは虹魔法の魔法や斬撃、そして衝撃波が発せられる。

地形は予め土魔法で柔らかく、かつすべての衝撃吸収を出来るようにしておいたから地形変化の心配はなかった。

そしてアーサーとはと言うと…



白目剥いて倒れてやがるよこの親父。



まあそりゃATKは低いとはいえ9000万倍の火力をモロに食らえば普通にこうなるか。



ん~でももっとピディの時みたいに感動したかったな~…

と思いながらアーサーにポーションを作りブッかける俺だった。



まあ、学校に行くのは確定だしいっか!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

目が覚めたら夫と子供がいました

青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。 1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。 「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」 「…あなた誰?」 16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。 シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。 そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。 なろう様でも同時掲載しています。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【R18】散らされて

月島れいわ
恋愛
風邪を引いて寝ていた夜。 いきなり黒い袋を頭に被せられ四肢を拘束された。 抵抗する間もなく躰を開かされた鞠花。 絶望の果てに待っていたのは更なる絶望だった……

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

処理中です...