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36話 デートする
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「いってらっしゃいませ」
「はい!」
「ああ……」
あっという間にデートの日がやってきた。
まさか旦那様から誘われるなんて思ってもみなかった。
でも旦那様の顔が赤いのを見て、それが偽りでないことを知れた。
ただ純粋に二人きりで外に出るなんて、この屋敷に来たばかりの頃に数える程だけ。
「ふふ、私、今日がとても待ち遠しかったです」
「そ、そうか」
馬車を降りて少し歩くことにした。
アンヘリカとカミラと来るのとも違う、不思議な感覚。旦那様と来るだけで、こんなに印象が変わるのね。
旦那様とは色んな店に入った。屋敷に来たばかりの頃に気に入って、今でもお願いしている仕立屋でラングの話をした時は、旦那様はここで作ったのかと遠い目をしていた。店主曰く、同じ衣装を望む声がいくらかあるらしい。嬉しい限りね。
結婚して間もない頃、なんでもない日に髪留めを買って下さった宝飾店を旦那様は覚えていた。そこに連れていってもらった時は嬉しくて腕に飛びついてしまったけど、旦那様が怒ることはなかった。
「ふふふ」
「どうした」
「とても楽しくて」
「……そうか」
見上げた先の旦那様が微笑む。
久しぶりに見た笑顔にぐいっと心臓が持ち上がる。
このままなら旦那様は洗脳を。
「甘いものは大丈夫だったな?」
「え、あ、はい」
そうして私が最近アンヘリカとカミラと話していた市井で人気の菓子店に連れていかれる。
すごいわ、旦那様。私が気になっている店が何故わかったのかしら。
「旦那様すごいです」
「ん?」
「いえ、来たかったので嬉しくて」
「ああ」
楽しい時間はあっという間。すっかり楽しんでいたら、もう夕餉の時間だった。
夕餉は旦那様が用意してくれたお店。
何から何まで旦那様任せだったわ。行く先々について、大半を私に選ばせてくれていたけど、選べるよう手配してくださったのは旦那様だもの。
今日は旦那様に甘えてばかりだわ。
「クラシオン、これを」
「旦那様……これは」
「君に」
「……開けても?」
「構わない」
夕餉を食べ終わって食後のお酒を嗜んでいた時、旦那様がテーブルの上に箱を置いた。
小さな箱。
私にと下さった、その箱を開ければ、今日二人で見て回った宝飾店で置かれていたネックレスがあった。
「旦那様、これは」
「その、よく見ていたから、気に入ったのかと思って」
確かに色合いが綺麗で形も好みで触れて見ていたものだけど。
あの時、欲しいかと問われ、断ったネックレス。
知っていて、こっそり買ってくださったの。
「その、誕生日に私手ずから渡せなかったのもあってだな」
「誕生日?」
「やり直しとは、いかないかもしれないが、きちんと渡したかった」
「旦那様」
今日つけているネックレスを外した。
旦那様は不思議そうに私の様子を見ている。
今日頂いたネックレスを手に、席を立って旦那様の方へ近寄った。
今日の夕餉が個室でよかった。
食事の席で安々立って歩いていたら良くないもの。
でも旦那様は咎めず、不思議そうに私を見てるだけだった。
「旦那様、つけて頂けますか?」
「え?」
「旦那様につけてほしいんです」
ネックレスを手に差し出せば、旦那様が私とネックレスを交互に見ている。
普段なら何も言わない旦那様に諦めて手を引っ込めるところだけど、今日の私は楽しさや嬉しさにそういう部分に鈍くなっていた。
だからか、旦那様は戸惑いながらもネックレスを受けとるために手を出してくれた。
耳が赤いのが見えて、大丈夫だと確信できたのも大きい。
「私が、つける?」
「はい!」
「つける、のか」
旦那様がネックレスを手に立ち上がったので、私は後ろを向いて首を傾けた。
ぐぐっと小さく唸る声が聞こえたけど、するりとネックレスが首元を巡ってきて大丈夫だと安堵した。
僅かに触れる指先に期待して胸が躍る。
「ありがとうございます」
「ああ……」
今日、私はこんなに嬉しく楽しいことばかりで幸せだわ。
胸元で光るのを指先で触れて転がすと、旦那様が気に入ったかと穏やかな声音できいてくる。
はい、とても。
そう返すと旦那様の目元が僅かに赤くなった。
* * *
「あら?」
「どうした?」
お店を出てすぐ、耳に障る違和感に首を傾げた。
「音?」
「クラシオン?」
街中に音楽を流すようになったから、当然今だって音楽が流れておかしくないのだけど、妙にひっかかった。
私の様子を見て、旦那様がどうしたと、身体を屈めて私の様子を窺う。
「音楽が、違います」
「何が違う?」
「不快になるような、誰かの意図が入っていると言いますか……」
「……調べさせよう」
なんだろう。
どことなく、私が使っている認知のずれを起こさせるものと似ている気配がした。
気になる。けど、今は旦那様とデート中だし、日を改めて調べた方がいいかしら。
「クラシオン」
「はい」
「その、この後、まだ時間をとっても、いいだろうか?」
「ええ、是非」
くらがりだから、そこまではっきりとは見えないけど、よしと小さく微笑んだ気がした。
では行こうと、旦那様が腕を差し出した瞬間、そんな遠くない距離から悲鳴が聞こえて、旦那様と一緒にそちらに視線が切り替わる。
「あ、騎士団の方々」
「ま、まさか」
こちらに走ってくる方に見覚えはなかったけど、旦那様を見て団長と呼ぶ。そして切羽詰まる様子から、一気に安心したような表情を見せた。
やった運がいいと騎士の方が肩で息をしながら言うのに対し、旦那様は些か固まった様子。
「旦那様?」
「団長! アルコとフレチャが!」
「ああ、やはりか……」
「なんですって?」
戦士の出番が来たわ。
旦那様の様子を窺うと、肩を落としていたけれど、はっきり私に今は君の味方でいられそうだと囁いた。
「では旦那様、参りましょう!」
「分かった……」
夜景が、と旦那様が悔しそうに言った。
確かに今日の夜空は綺麗だわ。
「はい!」
「ああ……」
あっという間にデートの日がやってきた。
まさか旦那様から誘われるなんて思ってもみなかった。
でも旦那様の顔が赤いのを見て、それが偽りでないことを知れた。
ただ純粋に二人きりで外に出るなんて、この屋敷に来たばかりの頃に数える程だけ。
「ふふ、私、今日がとても待ち遠しかったです」
「そ、そうか」
馬車を降りて少し歩くことにした。
アンヘリカとカミラと来るのとも違う、不思議な感覚。旦那様と来るだけで、こんなに印象が変わるのね。
旦那様とは色んな店に入った。屋敷に来たばかりの頃に気に入って、今でもお願いしている仕立屋でラングの話をした時は、旦那様はここで作ったのかと遠い目をしていた。店主曰く、同じ衣装を望む声がいくらかあるらしい。嬉しい限りね。
結婚して間もない頃、なんでもない日に髪留めを買って下さった宝飾店を旦那様は覚えていた。そこに連れていってもらった時は嬉しくて腕に飛びついてしまったけど、旦那様が怒ることはなかった。
「ふふふ」
「どうした」
「とても楽しくて」
「……そうか」
見上げた先の旦那様が微笑む。
久しぶりに見た笑顔にぐいっと心臓が持ち上がる。
このままなら旦那様は洗脳を。
「甘いものは大丈夫だったな?」
「え、あ、はい」
そうして私が最近アンヘリカとカミラと話していた市井で人気の菓子店に連れていかれる。
すごいわ、旦那様。私が気になっている店が何故わかったのかしら。
「旦那様すごいです」
「ん?」
「いえ、来たかったので嬉しくて」
「ああ」
楽しい時間はあっという間。すっかり楽しんでいたら、もう夕餉の時間だった。
夕餉は旦那様が用意してくれたお店。
何から何まで旦那様任せだったわ。行く先々について、大半を私に選ばせてくれていたけど、選べるよう手配してくださったのは旦那様だもの。
今日は旦那様に甘えてばかりだわ。
「クラシオン、これを」
「旦那様……これは」
「君に」
「……開けても?」
「構わない」
夕餉を食べ終わって食後のお酒を嗜んでいた時、旦那様がテーブルの上に箱を置いた。
小さな箱。
私にと下さった、その箱を開ければ、今日二人で見て回った宝飾店で置かれていたネックレスがあった。
「旦那様、これは」
「その、よく見ていたから、気に入ったのかと思って」
確かに色合いが綺麗で形も好みで触れて見ていたものだけど。
あの時、欲しいかと問われ、断ったネックレス。
知っていて、こっそり買ってくださったの。
「その、誕生日に私手ずから渡せなかったのもあってだな」
「誕生日?」
「やり直しとは、いかないかもしれないが、きちんと渡したかった」
「旦那様」
今日つけているネックレスを外した。
旦那様は不思議そうに私の様子を見ている。
今日頂いたネックレスを手に、席を立って旦那様の方へ近寄った。
今日の夕餉が個室でよかった。
食事の席で安々立って歩いていたら良くないもの。
でも旦那様は咎めず、不思議そうに私を見てるだけだった。
「旦那様、つけて頂けますか?」
「え?」
「旦那様につけてほしいんです」
ネックレスを手に差し出せば、旦那様が私とネックレスを交互に見ている。
普段なら何も言わない旦那様に諦めて手を引っ込めるところだけど、今日の私は楽しさや嬉しさにそういう部分に鈍くなっていた。
だからか、旦那様は戸惑いながらもネックレスを受けとるために手を出してくれた。
耳が赤いのが見えて、大丈夫だと確信できたのも大きい。
「私が、つける?」
「はい!」
「つける、のか」
旦那様がネックレスを手に立ち上がったので、私は後ろを向いて首を傾けた。
ぐぐっと小さく唸る声が聞こえたけど、するりとネックレスが首元を巡ってきて大丈夫だと安堵した。
僅かに触れる指先に期待して胸が躍る。
「ありがとうございます」
「ああ……」
今日、私はこんなに嬉しく楽しいことばかりで幸せだわ。
胸元で光るのを指先で触れて転がすと、旦那様が気に入ったかと穏やかな声音できいてくる。
はい、とても。
そう返すと旦那様の目元が僅かに赤くなった。
* * *
「あら?」
「どうした?」
お店を出てすぐ、耳に障る違和感に首を傾げた。
「音?」
「クラシオン?」
街中に音楽を流すようになったから、当然今だって音楽が流れておかしくないのだけど、妙にひっかかった。
私の様子を見て、旦那様がどうしたと、身体を屈めて私の様子を窺う。
「音楽が、違います」
「何が違う?」
「不快になるような、誰かの意図が入っていると言いますか……」
「……調べさせよう」
なんだろう。
どことなく、私が使っている認知のずれを起こさせるものと似ている気配がした。
気になる。けど、今は旦那様とデート中だし、日を改めて調べた方がいいかしら。
「クラシオン」
「はい」
「その、この後、まだ時間をとっても、いいだろうか?」
「ええ、是非」
くらがりだから、そこまではっきりとは見えないけど、よしと小さく微笑んだ気がした。
では行こうと、旦那様が腕を差し出した瞬間、そんな遠くない距離から悲鳴が聞こえて、旦那様と一緒にそちらに視線が切り替わる。
「あ、騎士団の方々」
「ま、まさか」
こちらに走ってくる方に見覚えはなかったけど、旦那様を見て団長と呼ぶ。そして切羽詰まる様子から、一気に安心したような表情を見せた。
やった運がいいと騎士の方が肩で息をしながら言うのに対し、旦那様は些か固まった様子。
「旦那様?」
「団長! アルコとフレチャが!」
「ああ、やはりか……」
「なんですって?」
戦士の出番が来たわ。
旦那様の様子を窺うと、肩を落としていたけれど、はっきり私に今は君の味方でいられそうだと囁いた。
「では旦那様、参りましょう!」
「分かった……」
夜景が、と旦那様が悔しそうに言った。
確かに今日の夜空は綺麗だわ。
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