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49話 恋のライバルモード
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推しなんて概念、この世界にはないぞ。
「ええと、シコフォーナクセーの王陛下の対話を平民向けの新聞で拝読した時に知りました」
あのパリピめ。あーでも半年前くらいの小さな対談コラムにあった気がするなあ。私は意味が分かるからスルーしたような。いやでもだめでしょ、パリピ。抑えないと。こうして使っちゃうよくわからない子が出てきちゃうんだから。
隣でエフィが咳払いした。これ以上、自分の父親の発言掘り下げたくないよね。色々どんまいだけど。
「ピラズモス男爵令嬢」
「はい!」
「悪いが、先程も申し上げたように、私とアギオス侯爵令嬢は今後忙しくなる。全て終わった後、手紙から頂ければ」
「は、はい!」
「では送ろう」
そう言ってエフィが一歩踏み出す前に、私を見下ろした。
ゆっくり一度頷く。一国の王太子殿下に見送りさせるのもどうかと思うけど、ここは任せよう。
肯定の意図が伝わったのか、エフィがゆっくり元婚約者とピラズモス男爵令嬢の元へ進んだ。
「では外までご案内を」
「はい!」
そこで初めてピラズモス男爵令嬢はエフィに自己紹介をした。
社交界では元婚約者がべったりだったから、大してご挨拶まわりもしてなかっただろうし仕方ない。
そして軽く話す二人を見て気づいてしまった。
「あー……」
そうだった。ピラズモス男爵令嬢って物理的な距離近かったんだった。
パノキカト王城にいた時も近かったもんな。話ながら距離とってた時期が懐かしい。
ボディタッチはそうなかったけど、なぜかだんだん近づいてくるんだよね、あの子。
「……」
エフィもにこやかに対応してる。
せざるを得ないんだろうけど、愛想よすぎな気もする。
さっきの婚約云々はどうした。いや、それは話が別かな。たとえ婚約してる身でも人との距離はそれぞれだし。
「社交界でも貴族院でもお見かけしてて」
「そうでしたか」
というか、ゲームでエフィは攻略対象じゃない。
どこかの一文に出るだけで、シコフォーナクセーのキャラは第一王太子殿下と第二王太子殿下しか出てなかった。
だから別にここまでお近づきになる必要なんてないと思うんだけど。
「イリニさんともっとお話がしたかったんですけど……」
「それはまたの機会に」
「イリニさんはとても美しくて清廉で、」
「ええ分かります」
「本当ですか!」
ピラズモス男爵令嬢の華奢な手がエフィにのびる。
あーなんかちょっと嫌。
話が弾んでる二人の姿をあまり見たくない。
「そうなんです、イリニさんは」
ばちっと音がした。
静電気程度だろう、驚いたピラズモス男爵令嬢の手がエフィに触れることなく離れる。
いけない、力が出た。
驚いて目を丸くしてるピラズモス男爵令嬢は気づいていない。
「!」
こちらに振り返ったエフィと目が合った。
「っ」
気づかれた。
合わされた視線だけで。
足早にその場を後にする。
「アステリ、任せる」
「へーへー」
翻る流れで二人のやり取りが聞こえた。
まずい、追いかけてくる。
「やばっ」
謁見の間に入ってすぐ奥へ走る。
外に出れば元婚約者とピラズモス男爵令嬢と鉢合わせる可能性があるから、逃走経路は奥しかない。
「イリニ」
ああもう早い。追い付くのが早い!
「イリニ、さっきのは」
「……」
手をとられ引き寄せられてエフィの方に向かされる。
顔をあわせられなくて視線を彷徨わせれば、どこか上擦った声が降りてきた。
「さっきの……焼き」
「ここでは、ちょっと」
「イリニ」
「離して」
「嫌だ」
やめてよ、よりにもよってモードがあれとかないわ。
掴まれた手は離れない。もう片方の手でエフィを押した。ここは止むを得ない。暴力女子キャラモードで逃げよう。恥ずかしさ的にはすでにモード出てるし。
「あれ?」
胸を押してもびくともしなかった。
「暴力女子キャラモードなら効かない」
「え?」
「対策しているからな」
得意気に云うことじゃないってば。
何かしらの魔法なんだろうけど。
本当、エフィてば私のモードに慣れすぎてない? おかしくない?
「こ、こは誰か来るから、やだ」
「……ふむ」
ふわりと、浮く感覚に瞠目。あっという間に、エフィの顔が下に見えた。
膝裏に腕が通り、お尻からエフィの腕に座る形へ。
ああもう、こういう抱き方は幼女がやってもらうテンプレ!
「エフィ!」
「ぐぐ」
動くと不安定で思わずエフィの頭にしがみついてしまった。
エフィが唸ったからしめすぎたかと思って様子を見たけど、耳が赤くなってるだけだった。
「あ、苦しかった?」
「いや、違う」
「?」
「その、胸が」
「ひえ」
両手を離したら、後ろに倒れそうになって、急いでまたエフィにしがみつく。
結局、胸押し付けることになるという……あててない、あててないぞ。
「ごめん」
「大、丈夫だ」
そんなエフィを見てる間にどこかの部屋に入って扉が閉まる。今度は扉側にエフィが立っているから逃げられない。過去の体験から学びすぎでしょ。
「ここは?」
「俺の部屋だな」
扉しめちゃだめなやつ。
けど開けてくれそうにないし、あまつさえ抱っこからおろされた後は腰に片腕が通ってるから近すぎる。
「もう人は来ないな?」
「ち、近いって」
「さっきの」
「え?」
恥ずかしすぎるのに、うっかり見上げてしまったら、エフィとばっちり目があってしまった。
少し熱を帯びて蕩けた瞳。最近はこの目がエフィの心情をよく語るようになった。
「さっきのはモードか?」
「……」
「ラッキースケベとは違うな?」
「うっ……」
モードの一つだ。
出ることはないだろうと思ってたやつ。
『まあさしずめ、恋のライバルモードでしょうか!』
『ライバル?』
『好きな相手が自分以外の女性と仲良くしているのが許せない、かーらーの! 力で邪魔をしちゃう! これはつまり、その女性をライバル視しているのであって、』
『聖、もう少し簡潔に頼む』
『リーサったら! ここから面白くなるんですよ!』
『ええ……』
『根本は淋しい気持ちから出てくるモードですが、ラッキースケベとはまた違う良い味が出てるモードです。私の知っているシチュエーションで例えますね』
『長くなるな』
『そうですね』
ふと三人で話したモードの内容を思い浮かべてしまった。
ラッキースケベとは違う。淋しさからくるものではあるけど。
「イリニ」
「ん?」
ちょっと待った。
もう一度、回想中の聖の言葉がもう一度再生される。
『好きな相手が自分以外の女性と仲良くしているのが許せない、かーらーの! 力で邪魔をしちゃう!』
好きな相手。
「え?」
好きな、相手?
「ええと、シコフォーナクセーの王陛下の対話を平民向けの新聞で拝読した時に知りました」
あのパリピめ。あーでも半年前くらいの小さな対談コラムにあった気がするなあ。私は意味が分かるからスルーしたような。いやでもだめでしょ、パリピ。抑えないと。こうして使っちゃうよくわからない子が出てきちゃうんだから。
隣でエフィが咳払いした。これ以上、自分の父親の発言掘り下げたくないよね。色々どんまいだけど。
「ピラズモス男爵令嬢」
「はい!」
「悪いが、先程も申し上げたように、私とアギオス侯爵令嬢は今後忙しくなる。全て終わった後、手紙から頂ければ」
「は、はい!」
「では送ろう」
そう言ってエフィが一歩踏み出す前に、私を見下ろした。
ゆっくり一度頷く。一国の王太子殿下に見送りさせるのもどうかと思うけど、ここは任せよう。
肯定の意図が伝わったのか、エフィがゆっくり元婚約者とピラズモス男爵令嬢の元へ進んだ。
「では外までご案内を」
「はい!」
そこで初めてピラズモス男爵令嬢はエフィに自己紹介をした。
社交界では元婚約者がべったりだったから、大してご挨拶まわりもしてなかっただろうし仕方ない。
そして軽く話す二人を見て気づいてしまった。
「あー……」
そうだった。ピラズモス男爵令嬢って物理的な距離近かったんだった。
パノキカト王城にいた時も近かったもんな。話ながら距離とってた時期が懐かしい。
ボディタッチはそうなかったけど、なぜかだんだん近づいてくるんだよね、あの子。
「……」
エフィもにこやかに対応してる。
せざるを得ないんだろうけど、愛想よすぎな気もする。
さっきの婚約云々はどうした。いや、それは話が別かな。たとえ婚約してる身でも人との距離はそれぞれだし。
「社交界でも貴族院でもお見かけしてて」
「そうでしたか」
というか、ゲームでエフィは攻略対象じゃない。
どこかの一文に出るだけで、シコフォーナクセーのキャラは第一王太子殿下と第二王太子殿下しか出てなかった。
だから別にここまでお近づきになる必要なんてないと思うんだけど。
「イリニさんともっとお話がしたかったんですけど……」
「それはまたの機会に」
「イリニさんはとても美しくて清廉で、」
「ええ分かります」
「本当ですか!」
ピラズモス男爵令嬢の華奢な手がエフィにのびる。
あーなんかちょっと嫌。
話が弾んでる二人の姿をあまり見たくない。
「そうなんです、イリニさんは」
ばちっと音がした。
静電気程度だろう、驚いたピラズモス男爵令嬢の手がエフィに触れることなく離れる。
いけない、力が出た。
驚いて目を丸くしてるピラズモス男爵令嬢は気づいていない。
「!」
こちらに振り返ったエフィと目が合った。
「っ」
気づかれた。
合わされた視線だけで。
足早にその場を後にする。
「アステリ、任せる」
「へーへー」
翻る流れで二人のやり取りが聞こえた。
まずい、追いかけてくる。
「やばっ」
謁見の間に入ってすぐ奥へ走る。
外に出れば元婚約者とピラズモス男爵令嬢と鉢合わせる可能性があるから、逃走経路は奥しかない。
「イリニ」
ああもう早い。追い付くのが早い!
「イリニ、さっきのは」
「……」
手をとられ引き寄せられてエフィの方に向かされる。
顔をあわせられなくて視線を彷徨わせれば、どこか上擦った声が降りてきた。
「さっきの……焼き」
「ここでは、ちょっと」
「イリニ」
「離して」
「嫌だ」
やめてよ、よりにもよってモードがあれとかないわ。
掴まれた手は離れない。もう片方の手でエフィを押した。ここは止むを得ない。暴力女子キャラモードで逃げよう。恥ずかしさ的にはすでにモード出てるし。
「あれ?」
胸を押してもびくともしなかった。
「暴力女子キャラモードなら効かない」
「え?」
「対策しているからな」
得意気に云うことじゃないってば。
何かしらの魔法なんだろうけど。
本当、エフィてば私のモードに慣れすぎてない? おかしくない?
「こ、こは誰か来るから、やだ」
「……ふむ」
ふわりと、浮く感覚に瞠目。あっという間に、エフィの顔が下に見えた。
膝裏に腕が通り、お尻からエフィの腕に座る形へ。
ああもう、こういう抱き方は幼女がやってもらうテンプレ!
「エフィ!」
「ぐぐ」
動くと不安定で思わずエフィの頭にしがみついてしまった。
エフィが唸ったからしめすぎたかと思って様子を見たけど、耳が赤くなってるだけだった。
「あ、苦しかった?」
「いや、違う」
「?」
「その、胸が」
「ひえ」
両手を離したら、後ろに倒れそうになって、急いでまたエフィにしがみつく。
結局、胸押し付けることになるという……あててない、あててないぞ。
「ごめん」
「大、丈夫だ」
そんなエフィを見てる間にどこかの部屋に入って扉が閉まる。今度は扉側にエフィが立っているから逃げられない。過去の体験から学びすぎでしょ。
「ここは?」
「俺の部屋だな」
扉しめちゃだめなやつ。
けど開けてくれそうにないし、あまつさえ抱っこからおろされた後は腰に片腕が通ってるから近すぎる。
「もう人は来ないな?」
「ち、近いって」
「さっきの」
「え?」
恥ずかしすぎるのに、うっかり見上げてしまったら、エフィとばっちり目があってしまった。
少し熱を帯びて蕩けた瞳。最近はこの目がエフィの心情をよく語るようになった。
「さっきのはモードか?」
「……」
「ラッキースケベとは違うな?」
「うっ……」
モードの一つだ。
出ることはないだろうと思ってたやつ。
『まあさしずめ、恋のライバルモードでしょうか!』
『ライバル?』
『好きな相手が自分以外の女性と仲良くしているのが許せない、かーらーの! 力で邪魔をしちゃう! これはつまり、その女性をライバル視しているのであって、』
『聖、もう少し簡潔に頼む』
『リーサったら! ここから面白くなるんですよ!』
『ええ……』
『根本は淋しい気持ちから出てくるモードですが、ラッキースケベとはまた違う良い味が出てるモードです。私の知っているシチュエーションで例えますね』
『長くなるな』
『そうですね』
ふと三人で話したモードの内容を思い浮かべてしまった。
ラッキースケベとは違う。淋しさからくるものではあるけど。
「イリニ」
「ん?」
ちょっと待った。
もう一度、回想中の聖の言葉がもう一度再生される。
『好きな相手が自分以外の女性と仲良くしているのが許せない、かーらーの! 力で邪魔をしちゃう!』
好きな相手。
「え?」
好きな、相手?
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