26 / 50
村長の責務と自信喪失 後編
しおりを挟む
───1───
「それじゃあ行ってくる。 みんな、またな」
「バカソーマ! リアに傷一つでもつけたらただじゃおかないからね! 覚えときなさいよ!」
「ばーい」
「チッ……せいぜい気ぃつけるこった」
こうして俺とリアはシャロ村を発った。
村中の人に見送られて。
「うーん! ふぅ……! 初めて草原に来たが、なかなか気持ちいいもんだな。 風が爽やかだし、どこまでも広がる緑の大地も壮観だ。 もっと早く来ればよかった」
「………………」
「……あー、そういえばリアは王都に行ったことはあるか? 王都は凄いぞ。 色んな店や建物があってな、幾ら見て回ってもあまりの広さに回りきれないんだよな。 広場には噴水もあって、なかなか綺麗だぞ。 リアも絶対気に入ると思う。 もしよかったらそのうち案内してやろうか? つってもカイネルの野郎をなんとかしない限り難しいだろうけど……」
「…………ですね」
一体どうしたというのか。
村を出てからリアはずっとこんな調子だ。
気付かない内に何か気に障る事でもしてしまったのだろうか。
「……リア、どうした。 随分元気がなさそうだが。 もしや俺がなにか……」
「い、いえ! そうじゃないんです、そうじゃ! ただ……自分が不甲斐なくて」
どういう意味だ?
「不甲斐ない……? そりゃまたどうして。 リアは十分やってると思うけどな」
「本当にそうでしょうか。 あの襲撃の折り、ソーマさんの普段と違った様子に一番早く気がついたのはラミィでした。 ウルフとの戦いに最も貢献しているのはロゼです。 挙げ句の果てに村の事はソーマさん頼り。 こんなんじゃお父さんに顔向けで来ません……。 やっぱり私なんかじゃ村長なんて無理なんですよ……」
そういう事だったのか。
皆の活躍を間近で見ていて自分に自信が持てなくなった。
つまりはこういう事か。
だけどな、リア。
それはお前の思い違いだ。
俺はお前が居たから今こうして生き永らえている。
ラミィだってリアが居るから笑顔でいられる。
お前が居たからロゼはこの村で楽しく暮らせている。
全部お前のお陰なんだ、リア。
だからそんな卑下する必要はない。
それを伝えてやらないと。
「……本当にそうか? 俺はそうは思わない」
「え……?」
「皆が笑顔でいられるのはリアの尽力のお陰だと、俺は思ってる。 お前はいつも村を第一に考えてくれてるからな。 感謝しているよ、本当に。 そしてそれは皆に伝わってる筈だ、間違いなく。 だから、そんな心配しなくて良い。 心配する必要なんか無いんだ。 もしそれでも文句を言う奴が要るなら俺がぶっとばしてやる。 俺達の村長はリアだ。 文句あるか! ってな!」
「ソーマさん……」
よし、だいぶ顔色がよくなってきたな。
もうひと押しだ。
「……それに、今回ドワーフに助けを求めようと提案したのはリア。 お前が最初だったろ。 リアが提案しなかったらこんな考え、誰も浮かばなかった。 大したやつだよ、お前は。 ……だからリア、お前は自信持って良いんだよ。 自分があの村の村長だって自信を持って、さ」
「……ありがとうございます、ソーマさん。 お陰で少し自信を取り戻しました。 もう、大丈夫です。 今はやるべき事に集中しないと、ですよね」
よかった、笑顔が戻ってくれて。
「ああ、その通りだ。 今はランブルドンに向かおう。 そんな悩みなんか忘れちまって。 ほら、行くぞリア。 あと半分だ、頑張れ」
「はい!」
────2────
それからおよそ半日。
羊の横断に足を止められ、時折ゴブリンと戦い、自然に見とれていたら大雨に見舞われたりと紆余曲折ありながらも、俺達は遂に到着する事が出来た。
この鉱山都市、ランブルドンへと。
だがどうやら、着いてそうそうトラブルに巻き込まれてしまったようだ。
「門を通過したい者は列に並べ! これはランブルドンの盟主、アルドン様の命である! 怪しき者は即刻拘束するゆえ、不審な行動はせぬように!」
「おいおい、こりゃどういう事だ。 なんでランブルドンで検閲なんか……」
「なんでも聞いた話じゃ、王都からお偉いさんが出向して来ているらしいぞ。 それで急遽、検閲を設けたんだとか」
「はあー、そりゃご苦労なこって。 こっちとしちゃあ良い迷惑だがな」
「ちげえねぇ」
なるほど、だからこんな厳しい検閲を……。
「なんともタイミングの悪い時に来ちまったみたいだな。 ついてない」
「お偉いさんってどなたなんでしょう? 高官……貴族とかでしょうか?」
「その可能性が高いだろうな。 わざわざこんな検閲を設けるぐらいだ。 お忍びじゃなくて、仕事で来ているのかもしれない。 ほんと良い迷惑だよ」
俺の説明で納得したのか、リアは「ほえー」と感心する。
「どんな方なんでしょうね、その貴族の方って。 ちょっと興味があります」
「あんまり貴族に興味を持たない方が良いぞ。 大抵厄介な事になるからな」
今の俺みたいに。
「そ、そうなんですか。 気を付けます」
と、リアが苦笑いを浮かべた直後。
「次の者、前へ!」
ようやく俺達の番がやってきた。
「お前達、名は?」
「あっ、はい。 私はリアゼル=シャロです。 シャロ村の村長をしてます」
「ほう、シャロ村の。 行った事はないが、のどかな田舎だと聞いている。 いずれは観光に行ってみたいものだ。 よし、お前は通ってよし」
通行の許可を貰えたリアは先に門へと向かう。
それを見届けた門番が、今度は俺に尋ねてきた。
「そっちのお前も名乗れ」
「ソーマ=イグベルト。 シャロ村のギルドで冒険者をしている」
「ふむ、ソーマ=イグベルトか。 ソーマ……ソーマ。 ん……どこかで聞き覚えが……。 あっ! もしや貴様があのソーマ=イグベルトか!」
え、なに?
なんでドワーフが俺の名を知ってんだ?
「そ、そうだけど……なんだよ」
「いやなに。 今ランブルドンに来訪している貴族のご令嬢から、ソーマ=イグベルトもし見つけたら連れてこいと仰せつかっていてな。 悪いが同行して貰うぞ」
「…………なんだって?」
「それじゃあ行ってくる。 みんな、またな」
「バカソーマ! リアに傷一つでもつけたらただじゃおかないからね! 覚えときなさいよ!」
「ばーい」
「チッ……せいぜい気ぃつけるこった」
こうして俺とリアはシャロ村を発った。
村中の人に見送られて。
「うーん! ふぅ……! 初めて草原に来たが、なかなか気持ちいいもんだな。 風が爽やかだし、どこまでも広がる緑の大地も壮観だ。 もっと早く来ればよかった」
「………………」
「……あー、そういえばリアは王都に行ったことはあるか? 王都は凄いぞ。 色んな店や建物があってな、幾ら見て回ってもあまりの広さに回りきれないんだよな。 広場には噴水もあって、なかなか綺麗だぞ。 リアも絶対気に入ると思う。 もしよかったらそのうち案内してやろうか? つってもカイネルの野郎をなんとかしない限り難しいだろうけど……」
「…………ですね」
一体どうしたというのか。
村を出てからリアはずっとこんな調子だ。
気付かない内に何か気に障る事でもしてしまったのだろうか。
「……リア、どうした。 随分元気がなさそうだが。 もしや俺がなにか……」
「い、いえ! そうじゃないんです、そうじゃ! ただ……自分が不甲斐なくて」
どういう意味だ?
「不甲斐ない……? そりゃまたどうして。 リアは十分やってると思うけどな」
「本当にそうでしょうか。 あの襲撃の折り、ソーマさんの普段と違った様子に一番早く気がついたのはラミィでした。 ウルフとの戦いに最も貢献しているのはロゼです。 挙げ句の果てに村の事はソーマさん頼り。 こんなんじゃお父さんに顔向けで来ません……。 やっぱり私なんかじゃ村長なんて無理なんですよ……」
そういう事だったのか。
皆の活躍を間近で見ていて自分に自信が持てなくなった。
つまりはこういう事か。
だけどな、リア。
それはお前の思い違いだ。
俺はお前が居たから今こうして生き永らえている。
ラミィだってリアが居るから笑顔でいられる。
お前が居たからロゼはこの村で楽しく暮らせている。
全部お前のお陰なんだ、リア。
だからそんな卑下する必要はない。
それを伝えてやらないと。
「……本当にそうか? 俺はそうは思わない」
「え……?」
「皆が笑顔でいられるのはリアの尽力のお陰だと、俺は思ってる。 お前はいつも村を第一に考えてくれてるからな。 感謝しているよ、本当に。 そしてそれは皆に伝わってる筈だ、間違いなく。 だから、そんな心配しなくて良い。 心配する必要なんか無いんだ。 もしそれでも文句を言う奴が要るなら俺がぶっとばしてやる。 俺達の村長はリアだ。 文句あるか! ってな!」
「ソーマさん……」
よし、だいぶ顔色がよくなってきたな。
もうひと押しだ。
「……それに、今回ドワーフに助けを求めようと提案したのはリア。 お前が最初だったろ。 リアが提案しなかったらこんな考え、誰も浮かばなかった。 大したやつだよ、お前は。 ……だからリア、お前は自信持って良いんだよ。 自分があの村の村長だって自信を持って、さ」
「……ありがとうございます、ソーマさん。 お陰で少し自信を取り戻しました。 もう、大丈夫です。 今はやるべき事に集中しないと、ですよね」
よかった、笑顔が戻ってくれて。
「ああ、その通りだ。 今はランブルドンに向かおう。 そんな悩みなんか忘れちまって。 ほら、行くぞリア。 あと半分だ、頑張れ」
「はい!」
────2────
それからおよそ半日。
羊の横断に足を止められ、時折ゴブリンと戦い、自然に見とれていたら大雨に見舞われたりと紆余曲折ありながらも、俺達は遂に到着する事が出来た。
この鉱山都市、ランブルドンへと。
だがどうやら、着いてそうそうトラブルに巻き込まれてしまったようだ。
「門を通過したい者は列に並べ! これはランブルドンの盟主、アルドン様の命である! 怪しき者は即刻拘束するゆえ、不審な行動はせぬように!」
「おいおい、こりゃどういう事だ。 なんでランブルドンで検閲なんか……」
「なんでも聞いた話じゃ、王都からお偉いさんが出向して来ているらしいぞ。 それで急遽、検閲を設けたんだとか」
「はあー、そりゃご苦労なこって。 こっちとしちゃあ良い迷惑だがな」
「ちげえねぇ」
なるほど、だからこんな厳しい検閲を……。
「なんともタイミングの悪い時に来ちまったみたいだな。 ついてない」
「お偉いさんってどなたなんでしょう? 高官……貴族とかでしょうか?」
「その可能性が高いだろうな。 わざわざこんな検閲を設けるぐらいだ。 お忍びじゃなくて、仕事で来ているのかもしれない。 ほんと良い迷惑だよ」
俺の説明で納得したのか、リアは「ほえー」と感心する。
「どんな方なんでしょうね、その貴族の方って。 ちょっと興味があります」
「あんまり貴族に興味を持たない方が良いぞ。 大抵厄介な事になるからな」
今の俺みたいに。
「そ、そうなんですか。 気を付けます」
と、リアが苦笑いを浮かべた直後。
「次の者、前へ!」
ようやく俺達の番がやってきた。
「お前達、名は?」
「あっ、はい。 私はリアゼル=シャロです。 シャロ村の村長をしてます」
「ほう、シャロ村の。 行った事はないが、のどかな田舎だと聞いている。 いずれは観光に行ってみたいものだ。 よし、お前は通ってよし」
通行の許可を貰えたリアは先に門へと向かう。
それを見届けた門番が、今度は俺に尋ねてきた。
「そっちのお前も名乗れ」
「ソーマ=イグベルト。 シャロ村のギルドで冒険者をしている」
「ふむ、ソーマ=イグベルトか。 ソーマ……ソーマ。 ん……どこかで聞き覚えが……。 あっ! もしや貴様があのソーマ=イグベルトか!」
え、なに?
なんでドワーフが俺の名を知ってんだ?
「そ、そうだけど……なんだよ」
「いやなに。 今ランブルドンに来訪している貴族のご令嬢から、ソーマ=イグベルトもし見つけたら連れてこいと仰せつかっていてな。 悪いが同行して貰うぞ」
「…………なんだって?」
0
お気に入りに追加
186
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~
楠富 つかさ
ファンタジー
地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。
そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。
できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!!
第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!
学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。
味のないお茶
恋愛
うちの高校には聖女様と呼ばれる女性がいる。
名前は黒瀬詩織(くろせしおり)
容姿端麗、成績優秀、時間があればひとりで読書をしている孤高の文学少女。
そんな彼女に告白する男も少なくない。
しかし、そんな男共の告白は全て彼女にばっさりと切り捨てられていた。
高校生活の一年目が終わり。終業式の日に俺は半年間想いを寄せてきた彼女に告白した。
それは件の聖女様では無く、同じクラスの学級委員を共に行っていた藤崎朱里(ふじさきあかり)と言うバスケ部の明るい女の子。
男女問わず友達も多く、オタク趣味で陰キャ気味の俺にも優しくしてくれたことで、チョロイン宜しく惚れてしまった。
少しでも彼女にふさわしい男になろうと、半年前からバイトを始め、筋トレや早朝のランニングで身体を鍛えた。帰宅部だからと言って、だらしない身体では彼女に見向きもされない。
清潔感やオシャレにも気を配り、自分なりの男磨きを半年かけてやってきた。
告白に成功すれば薔薇色の春休み。
失敗すれば漆黒の春休み。
自分なりにやるだけのことはやってきたつもりだったが、成功するかは微妙だろうと思っていた。
たとえ振られても気持ちをスッキリさせよう。
それくらいの心持ちでいた。
返答に紆余曲折はあったものの、付き合うことになった俺と彼女。
こうして彼女持ちで始まった高校二年生。
甘々でイチャイチャな生活に胸を躍らせる俺。
だけど、まさかあんなことに巻き込まれるとは……
これは、愛と闇の(病みの)深い聖女様と、ちょっぴりヤキモチ妬きな俺の彼女が織り成す、修羅場ってるラブコメディ。
某ブラック企業で働きすぎたので、その恨みを異世界で晴らします。
汐美 雨咲
ファンタジー
———ここは……、どこだ……?
某ブラック企業で働く青年、斎藤雄二(28)は会社での評価は低く上司はもちろん、部下にもこき使わされる日々であった。そして、この日も一人、無理やり残業を強いられていた。そんな雄二は仮眠を取ろうと横になり目を閉じると……、そこは何もない大草原だった。
幻覚か夢を見ているのではないかと、頬をつねるが痛みがあり、ここが元いた世界ではないと状況を察するのであった。
果たして、元ブラック企業の男が目指すものとは………。
ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ
阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。
心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる