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影の盟主リュクス=ペンドラゴン
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「閣下、ご報告いたします! たった今、最終防衛ラインが破られました! もうすぐここに到達すると思われます!」
「くそ……クソクソクソクソ! なんなんだよ、あの化物は! あんなのが居るだなんて、聞いてねえぞ!」
あり得ねえ……こっちの数は五千。
対して向こうはたった一人。
なのになんでこんな事になってやがる。
なんなんだよ、これは!
「どう……されますか、レジン様」
「どうするもこうするもあるか! さっさとあいつを殺せ! 魔物も全部放て! なんとしても俺が逃げる時間を稼ぐんだよ!」
「は……ハッ! 直ちに! お前達、聞いたな! 今すぐ……」
「エクスプロージョン」
部下の一人がそう指示しようとした瞬間、突然扉が弾き飛んだ。
いや、扉だけじゃない。
建物の一部が瞬く間に消え失せている。
その瓦礫の向こうから、黒ずくめの男がこちらに歩いてきているのが見えた。
背丈はおよそ15歳前後の子供。
身体の作りからして、ガキで間違いない。
だが男が纏う空気は子供のそれじゃない。
これは、そう。
魔王と対峙しているような感覚。
それが一番近い感覚だ。
「な、何してやがる! お前ら、俺の盾になれ! 俺はその隙に…………ぐあっ! なんだよ、これ……! なんでこんな所に透明の壁が! さっきまでこんな物は……っ!」
まさか、これもあのガキの仕業か!?
「レジン様、お逃げください! 我々ではこの男を止める術は…………ぎゃああああ!」
「ひいい!」
振り向くと、人がいきなり発火し、炭になった。
今のは魔法なのか?
これが魔法……?
詠唱もなく、こんな一瞬で人を灰にする魔法なんか俺は知らない。
なんなんだ……なんなんだよ、こいつは!
「やめ……! ……ッ!」
気がつけば、残った兵士はたったの五人。
それも次の瞬間には三人に減った。
ただの蹴り二発で。
「貴様がこの砦の主か」
「だ……だったらなんだってんだ!」
「そうか……」
男はそれだけ呟くと、一歩、また一歩とゆっくりこちらに向かってくる。
「お下がりください、レジン様! ここはわたくしどもが……!」
そうだ、残りの二人は父上が寄越してくれた、帝国で一、二を争う有能な兵士。
こいつらにかかれば、こんな奴相手になる筈が……!
「た……頼んだぞ、お前ら! なんとしてもそいつを……」
「失せろ、羽虫」
「…………は?」
冗談じゃない。
この二人は帝国最強の兵士だぞ。
なのに腕を振っただけで殺された?
抵抗一つ出来ず?
「あり得ねぇ……あり得ねぇ、あり得ねぇ、あり得ねぇ、あり得ねぇ! こんなバカな事があるかよ! クソがあああっ!」
躍起になった俺は国王から賜った魔剣で男に斬りかかる。
だが……。
「……これで終わりか?」
「────!」
一度触れればどんな物でも切り裂く魔剣エングラムは、たった一枚の薄い板に阻まれ、男に刃すら届かせることが出来なかった。
しかも男はただ防ぐだけじゃなく、剣を掴むと。
「ふんっ」
「魔剣を……折りやがった、だと?」
魔剣を素手で折るって、なんだよそりゃ。
オリハルコンで鍛えられた魔剣だぞ。
それを折る?
「ば……化物…………」
「化物、か。 我からしたら貴様らの方が、余程化物だと思うが……な!」
「ぶっ!」
痛ぇ……痛ぇ痛ぇ痛ぇ痛ぇ!
顔が今まで感じたことがないぐらい痛ぇ!
「た、助けてくれ……頼む……」
壁に激突し横たわる俺を、男は前髪を掴み、吊り上げる。
そして、何度も何度も殴られ続けた。
「ひっ! が……ぎっ!」
怖い、痛い、怖い、痛い、怖い、痛い。
これ以上は耐えられない。
もう死にたい、頼む、殺してくれ。
……いやだ、やっぱり死ぬのは嫌だ。
まだやりたい事が沢山あるんだ。
だから……。
「頼む……もうやめてくれ………………謝るから、謝るからもう……」
「謝って許されるのは、子供までだ。 それに貴様のした事は、謝罪一つで許される物ではない。 諦めてその身で贖え、痴れ者が」
「うあああああっ!」
それからどれだけの時間が流れただろうか。
意識が混濁し、記憶が途切れ始めた頃。
ようやく永遠に続くと思われた暴力に、終わりが訪れた。
「う……うぅ……」
「……おい」
死にかけの状態で床に転がる俺の胸ぐらを男は掴んで引き寄せると、強大な魔力を有する者のみに顕現する紫紺の瞳で俺を見下ろしながら、男はこう言ってきた。
「国王に伝えろ。 二度と共和国に足を踏み入れるな。 次に見かけたらお前の国を滅ぼす。 それが嫌なら大人しく引っ込んでいるんだな、と。 わかったな」
きっとこの男は、本気だ。
そしてこいつなら本当に国を滅ぼしかねない。
なんとしても父上に……国王に伝えなければ。
父上が進軍する前に。
「お前は……お前は一体何者なんだ……」
「我が名は、リュクス。 影の盟主、リュクス=ペンドラゴンだ。 覚えておけ」
「リュクス……ペンドラゴン……」
「……ガラハッド」
なんだあれ、ドラゴンか……?
ガラハッドとは、どうやらドラゴンの名前らしい。
「適当な町に捨ててこい」
ドラゴンは頷くと俺を咥え、上空へと舞い上がっていく。
上空へ行く程、小さくなっていく影の盟主リュクス=ペンドラゴン。
俺はそいつを見下ろしながら、復讐の誓いを立てた。
覚えていろよ、リュクス=ペンドラゴン。
いつか必ずお前を殺してやるからな、と。
「くそ……クソクソクソクソ! なんなんだよ、あの化物は! あんなのが居るだなんて、聞いてねえぞ!」
あり得ねえ……こっちの数は五千。
対して向こうはたった一人。
なのになんでこんな事になってやがる。
なんなんだよ、これは!
「どう……されますか、レジン様」
「どうするもこうするもあるか! さっさとあいつを殺せ! 魔物も全部放て! なんとしても俺が逃げる時間を稼ぐんだよ!」
「は……ハッ! 直ちに! お前達、聞いたな! 今すぐ……」
「エクスプロージョン」
部下の一人がそう指示しようとした瞬間、突然扉が弾き飛んだ。
いや、扉だけじゃない。
建物の一部が瞬く間に消え失せている。
その瓦礫の向こうから、黒ずくめの男がこちらに歩いてきているのが見えた。
背丈はおよそ15歳前後の子供。
身体の作りからして、ガキで間違いない。
だが男が纏う空気は子供のそれじゃない。
これは、そう。
魔王と対峙しているような感覚。
それが一番近い感覚だ。
「な、何してやがる! お前ら、俺の盾になれ! 俺はその隙に…………ぐあっ! なんだよ、これ……! なんでこんな所に透明の壁が! さっきまでこんな物は……っ!」
まさか、これもあのガキの仕業か!?
「レジン様、お逃げください! 我々ではこの男を止める術は…………ぎゃああああ!」
「ひいい!」
振り向くと、人がいきなり発火し、炭になった。
今のは魔法なのか?
これが魔法……?
詠唱もなく、こんな一瞬で人を灰にする魔法なんか俺は知らない。
なんなんだ……なんなんだよ、こいつは!
「やめ……! ……ッ!」
気がつけば、残った兵士はたったの五人。
それも次の瞬間には三人に減った。
ただの蹴り二発で。
「貴様がこの砦の主か」
「だ……だったらなんだってんだ!」
「そうか……」
男はそれだけ呟くと、一歩、また一歩とゆっくりこちらに向かってくる。
「お下がりください、レジン様! ここはわたくしどもが……!」
そうだ、残りの二人は父上が寄越してくれた、帝国で一、二を争う有能な兵士。
こいつらにかかれば、こんな奴相手になる筈が……!
「た……頼んだぞ、お前ら! なんとしてもそいつを……」
「失せろ、羽虫」
「…………は?」
冗談じゃない。
この二人は帝国最強の兵士だぞ。
なのに腕を振っただけで殺された?
抵抗一つ出来ず?
「あり得ねぇ……あり得ねぇ、あり得ねぇ、あり得ねぇ、あり得ねぇ! こんなバカな事があるかよ! クソがあああっ!」
躍起になった俺は国王から賜った魔剣で男に斬りかかる。
だが……。
「……これで終わりか?」
「────!」
一度触れればどんな物でも切り裂く魔剣エングラムは、たった一枚の薄い板に阻まれ、男に刃すら届かせることが出来なかった。
しかも男はただ防ぐだけじゃなく、剣を掴むと。
「ふんっ」
「魔剣を……折りやがった、だと?」
魔剣を素手で折るって、なんだよそりゃ。
オリハルコンで鍛えられた魔剣だぞ。
それを折る?
「ば……化物…………」
「化物、か。 我からしたら貴様らの方が、余程化物だと思うが……な!」
「ぶっ!」
痛ぇ……痛ぇ痛ぇ痛ぇ痛ぇ!
顔が今まで感じたことがないぐらい痛ぇ!
「た、助けてくれ……頼む……」
壁に激突し横たわる俺を、男は前髪を掴み、吊り上げる。
そして、何度も何度も殴られ続けた。
「ひっ! が……ぎっ!」
怖い、痛い、怖い、痛い、怖い、痛い。
これ以上は耐えられない。
もう死にたい、頼む、殺してくれ。
……いやだ、やっぱり死ぬのは嫌だ。
まだやりたい事が沢山あるんだ。
だから……。
「頼む……もうやめてくれ………………謝るから、謝るからもう……」
「謝って許されるのは、子供までだ。 それに貴様のした事は、謝罪一つで許される物ではない。 諦めてその身で贖え、痴れ者が」
「うあああああっ!」
それからどれだけの時間が流れただろうか。
意識が混濁し、記憶が途切れ始めた頃。
ようやく永遠に続くと思われた暴力に、終わりが訪れた。
「う……うぅ……」
「……おい」
死にかけの状態で床に転がる俺の胸ぐらを男は掴んで引き寄せると、強大な魔力を有する者のみに顕現する紫紺の瞳で俺を見下ろしながら、男はこう言ってきた。
「国王に伝えろ。 二度と共和国に足を踏み入れるな。 次に見かけたらお前の国を滅ぼす。 それが嫌なら大人しく引っ込んでいるんだな、と。 わかったな」
きっとこの男は、本気だ。
そしてこいつなら本当に国を滅ぼしかねない。
なんとしても父上に……国王に伝えなければ。
父上が進軍する前に。
「お前は……お前は一体何者なんだ……」
「我が名は、リュクス。 影の盟主、リュクス=ペンドラゴンだ。 覚えておけ」
「リュクス……ペンドラゴン……」
「……ガラハッド」
なんだあれ、ドラゴンか……?
ガラハッドとは、どうやらドラゴンの名前らしい。
「適当な町に捨ててこい」
ドラゴンは頷くと俺を咥え、上空へと舞い上がっていく。
上空へ行く程、小さくなっていく影の盟主リュクス=ペンドラゴン。
俺はそいつを見下ろしながら、復讐の誓いを立てた。
覚えていろよ、リュクス=ペンドラゴン。
いつか必ずお前を殺してやるからな、と。
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