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体調不良②
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「光!」
蓮がゴール前に居た僕にパスをする
ポスッ!
「「キャーーー!カッコイイー!」」
バスケの練習試合。
蓮と同じチームになってくれたおかげで試合の流れがとても良い…………そう、良すぎて休むヒマが無いのだ……
「紫柳様!お願いします!」
また来た。ちょっとこっちに送るの止めて……足がガクガクする…昼にもっと鉄分摂っておけば良かった…
バンッ
遂にボールがゴールに入らなくなった
ガクッ!
倒れそうになったのをギリギリの所で耐えた。
「大丈夫か、光。」
蓮が近づいて小声で聞いてきた。
「少し回すの止めて貰えるか?
大丈夫になったら入るから。」
沢山見ている人達が居る中で倒れるわけにはいかない。少し怒った表情をして蓮はコートの真ん中に入っていった。
あれから5分間、蓮が他の人達にも伝えてくれたのかゴール前にパスが来る事は全くなかった。
「「紫柳様ーー!頑張ってーー!」」
「ありがとうございます」
あまりゲームに参加していないのを心配したのだろう。声を掛けてくれる人が多くいた。
「よし!」
小声で気合を入れ直してからコートの中央へ向かう
「蓮!」
僕は大きめに声を出してパスを貰う
少し休んだおかげでドリブルもさっきよりはキツくない……
そう思った時だった。
えっ??
急に視界が暗転した
〈龍ケ崎 蓮 視点〉
光は体育の授業前から一層顔が青白くなって体調が悪そうだった。
なのにアイツは「大丈夫」の一点張り。
そのままバスケの練習試合が始まった
最初は好調だった。変な所を見てる奴らに見せられないと今までより集中していた様子だ。
しかし、少し経つとゴールにあれだけ入っていたボールも入らなくなって、パスミスも目立つ様になった。
光はフラフラになのにも関わらず、少し休むだけで直ぐに再開した。少し心配に思いながらも光にパスをする。
「光!!」
自分でどうなったのか分からなかったのだろう。倒れる前、自分でも驚いていた。当たり前だ。他の奴らにはどう見えているか分からんがアイツは貧血を起こしてるはず。そんな中運動をしようとは普通思わないが。
地面に倒れる前に光の方へ走ってギリギリの所で体を支えた。
「光!
ちっ!全く無茶しやがって…」
光を横抱きにして医務室に向かう。
「先生、俺とコイツは早退で。」
「あ、分かりました。よろしくお願いします。」
授業をサボっていた連中何人かに見られたがあまり騒ぎになる事も無く、医務室に着いた。
ガラッ
「おい、遥!
光連れて来た。」
「一応、この学園の教師なんだが…
ヒカルか。こっちだ。」
光は中学1年の頃から度々体調不良で医務室に行く事がある。だから専用の部屋があるのかと思ったが、光が女だと分かった今思うと色々納得いく。
「遥も光の性別の事知っていたのか?」
「知っていると言うか、ヒカルが小さい頃から知ってるよ。
ヒカルは親戚なんだよ。ここの理事長の妹がオレのお祖母さん。
昔よく遊んでた。まぁ今のヒカルになってからあまり会ってないから、自分の事情を良く知っている親しい医者って感じだと思うけど。」
驚いた。フルネーム知らないから気づかなかった。
「青柳 遥だよ!今、フルネームなんだっけって思っただろ。」
へー。
「んん…ここ……」
光が目を覚ましたようだ。
「ここは医務室。ここまで運んでくれたこの人にお礼を言いなね。」
そう言って遥の後ろにいた俺は光の前に出た。
蓮がゴール前に居た僕にパスをする
ポスッ!
「「キャーーー!カッコイイー!」」
バスケの練習試合。
蓮と同じチームになってくれたおかげで試合の流れがとても良い…………そう、良すぎて休むヒマが無いのだ……
「紫柳様!お願いします!」
また来た。ちょっとこっちに送るの止めて……足がガクガクする…昼にもっと鉄分摂っておけば良かった…
バンッ
遂にボールがゴールに入らなくなった
ガクッ!
倒れそうになったのをギリギリの所で耐えた。
「大丈夫か、光。」
蓮が近づいて小声で聞いてきた。
「少し回すの止めて貰えるか?
大丈夫になったら入るから。」
沢山見ている人達が居る中で倒れるわけにはいかない。少し怒った表情をして蓮はコートの真ん中に入っていった。
あれから5分間、蓮が他の人達にも伝えてくれたのかゴール前にパスが来る事は全くなかった。
「「紫柳様ーー!頑張ってーー!」」
「ありがとうございます」
あまりゲームに参加していないのを心配したのだろう。声を掛けてくれる人が多くいた。
「よし!」
小声で気合を入れ直してからコートの中央へ向かう
「蓮!」
僕は大きめに声を出してパスを貰う
少し休んだおかげでドリブルもさっきよりはキツくない……
そう思った時だった。
えっ??
急に視界が暗転した
〈龍ケ崎 蓮 視点〉
光は体育の授業前から一層顔が青白くなって体調が悪そうだった。
なのにアイツは「大丈夫」の一点張り。
そのままバスケの練習試合が始まった
最初は好調だった。変な所を見てる奴らに見せられないと今までより集中していた様子だ。
しかし、少し経つとゴールにあれだけ入っていたボールも入らなくなって、パスミスも目立つ様になった。
光はフラフラになのにも関わらず、少し休むだけで直ぐに再開した。少し心配に思いながらも光にパスをする。
「光!!」
自分でどうなったのか分からなかったのだろう。倒れる前、自分でも驚いていた。当たり前だ。他の奴らにはどう見えているか分からんがアイツは貧血を起こしてるはず。そんな中運動をしようとは普通思わないが。
地面に倒れる前に光の方へ走ってギリギリの所で体を支えた。
「光!
ちっ!全く無茶しやがって…」
光を横抱きにして医務室に向かう。
「先生、俺とコイツは早退で。」
「あ、分かりました。よろしくお願いします。」
授業をサボっていた連中何人かに見られたがあまり騒ぎになる事も無く、医務室に着いた。
ガラッ
「おい、遥!
光連れて来た。」
「一応、この学園の教師なんだが…
ヒカルか。こっちだ。」
光は中学1年の頃から度々体調不良で医務室に行く事がある。だから専用の部屋があるのかと思ったが、光が女だと分かった今思うと色々納得いく。
「遥も光の性別の事知っていたのか?」
「知っていると言うか、ヒカルが小さい頃から知ってるよ。
ヒカルは親戚なんだよ。ここの理事長の妹がオレのお祖母さん。
昔よく遊んでた。まぁ今のヒカルになってからあまり会ってないから、自分の事情を良く知っている親しい医者って感じだと思うけど。」
驚いた。フルネーム知らないから気づかなかった。
「青柳 遥だよ!今、フルネームなんだっけって思っただろ。」
へー。
「んん…ここ……」
光が目を覚ましたようだ。
「ここは医務室。ここまで運んでくれたこの人にお礼を言いなね。」
そう言って遥の後ろにいた俺は光の前に出た。
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