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第4章

第11話 僕と次世代の『アルミナ』達の休日

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「きゅっきゅるるーーー!
 フィル!頑張ろうね!
 2人プレイ専用『古今東西災害ハザード級モンスター叩き』!
 『ドラゴン叩き』の数十倍の難易度なんだって!
 ボクとフィルなら絶対クリア出来るよ!
 さあ!はっじまるよーー!!」 
「いやあのちょっと待ってキュルル僕は君からどうしてもやりたい遊戯があるんだけど2人じゃないと出来ないらしいから一緒にやって欲しいってことしか聞いてなくて特に何の説明もされないまま流されて部屋の中に入っちゃっただけでこんなんどう考えても無理と言うかもう扉閉まっちゃって開けられないんだけどあのホントちょっと待っ―――――」



「それで。
 ファーティラ、ウォッタ、カキョウ」
「「「はい、アリスリーチェ様」」」

「何故貴女達が縄に縛られてここにいるのでしょうか?」
「はっ!アリスリーチェ様のご様子を伺うべく、ずっと後をつけてまいりました所!
 シークレットアミューズメントパークの警備員に見つかってしまい合えなく御用となった次第であります!」

「そうですか。
 確かわたくしは貴女達に休暇を出し、今日の護衛は必要ないと言い渡したはずですわよね?」
「はい!確かに言われました!
 ですのでコレは護衛ではなく完全に我々の個人的なストーキングでございます!
 アリスリーチェ様がフィール様と仲睦まじく過ごされる様子を眺めていたかっただけです!
 つまりアリスリーチェ様が気に病む必要は一切ございません!
 どうかご安心を!」
「はい、わかりました。
 警備員さん。
 この方達を今すぐ刑務所にぶち込んでくださいませ」


「きゅっきゅるるーーーー!!!
 クーーリアーーーー!!
 やったね!!フィルーー!!!」

「オニキスさん!
 フィルに無茶をさせないでくださいな!
 よく見なさい!!
 フィルの髪が真っ白になっているではありませんの!!」

「イキテル…………僕、イキテル…………」

「え!?あっ!フィルーー!!!
 ご、ごめん!ごめんねーーーー!!!」

「全く!アナタはフィルの優しさに甘え過ぎですのよ!
 いつもいつも自分の都合ばっかり優先して!!」
「うう…………」

「それでよくフィルの生涯最大のライバルなんて名乗れるものですわね!
 ライバルと言うものは、ただ相手を倒すだけでなく、相手を思いやる心も必要なものなのですよ!
 アナタにはそれが全くありませんのね!」
「そ、そんなこと……!」

「いーえ!アナタは初めて会った時からそうでしたわ!
 周りのことなど一切考えない、自分本位で自分勝手な自分至上主義!
 全く持ってどうしようもなく厄介極まりない迷惑スライムでありましてよ!」
「う、ううううぅぅぅぅぅ…………!」

「今日はいつものような諍いは起こさないつもりでいますけど、貴女の行動が余りにも目に余るようでしたら、わたくしの手で少しばかりお灸をすえさせて貰うつもりですことよ!
 それをよーーくご理解致しなさい!」
「……………………………………………………」

「ふう……
 さあフィル、大丈夫ですか?
 今、この厄介者にわたくしがしっかり言い聞かせて―――」


「一人じゃボクにてんで勝てない雑魚巻貝の癖に(ボソッ)」


―――ピクッ


「………今、誰かの声が聞こえたような気がしましたわね。
 そう、相手が4人になるとまるで手も足も出なくなる『魔王』様(笑)の声が」


―――ピククッ


「手も足も出ないだぁ?
 なぁにを言っているのかなぁ?
 とうとう頭の中もその髪みたいに捻じれて記憶がおかしくなっちゃったのかなぁ?
 ボクが元に戻してあげようかぁ?
 アリスリーチェさぁん?」
「いえいえ、少なくともアナタの頭の中のようにスカスカの空っぽでないことは確かですからねぇ。
 人の心配をする前にご自身の頭を掻っ捌く方を優先した方がよろしいかと思いますわよぉ?」


「………………………………」
「………………………………」


「ふぅーーー……………
 この服はフィルが褒めてくれたからね………
 破かないようにしないといけないけど………
 ま、丁度いいハンデかな………」
―――グニュニュニュニュニュニュ…………

「ファーティラ。
 ウォッタ。
 カキョウ」

「「「はっ!!!」」」
―――バキィィィ!!

「うおお!?こいつら手錠を!?」






「「さて…………………………」」





「海鮮丼にしてやるああああああ巻貝ィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!」
「排水溝に流してさしあげますわあああああああ煮凝りイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」





 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

僕達はシークレットアミューズメントパークを出禁になった。
ついでに勇者学園からアリエス先生が迎えによこされた。
物凄い目で睨まれた。


そして僕は何故か勇者様に物凄く謝りたい気分になったのだった。
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