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第2章
第6話 僕と貴女との本気の勝負
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「では双方、用意」
「あ、あの……ホントに……?」
「…………………………………」
コーディス先生の声と共に僕とアリスリーチェさんが正面から相対する……
いや、でもさ………
「アリスリーチェ様……」
「…………………………………」
椅子の後ろに控えているお付きの人も流石に何か言いたげだ。
そりゃそうだろう……
この人の身体のか弱さに関してはもうこれまでに何度も目撃してきたのだから……
「下がりなさい、ファーティラ」
「…………はい」
アリスリーチェさんの力強い言葉に褐色肌のお付きの人が椅子から離れ、残りの2人のお付きもそれに続いた。
「アリスリーチェさん……その……流石に――」
「フィールさん」
僕の言葉を遮り、アリスリーチェさんがこちらをしっかりと見据えながら声を上げる。
「言っておきますけど、わたくしは手加減致しませんことよ。
全力を以って貴方を叩き伏せて差し上げますわ」
「――!」
その時のアリスリーチェさんの目は決して揺るぎはしていなかった。
この人は、本気で挑もうとしてきている。
その瞳を見つめていると、僕の心の中からも迷いは消えた。
僕も………全力で相手しなきゃダメだ………!!
「はい!わかりました!!
よろしくお願いします!!」
「ふっ――」
アリスリーチェさんは軽く笑みを浮かべ――
―――ト……
椅子のひじ掛けに手を掛けた!!
そして………!
―――そろ~~~~……………
ひじょ~にゆ~っくりと立ち上がる動作をした……
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
《 一分後…… 》
「ふぅっ………!
お待たせいたしましたわね………!」
「おおっ!!
お見事です!アリスリーチェ様!!
お一人で立ち上がられておりますわ!!
このファーティラ、アリスリーチェ様のご成長をしかとこの目に……!!」
「あのやっぱり止めませんかコレ!!!!!」
消えたはずの迷いがあっという間に僕の心を埋め尽くした……
「それでは用意も済んだので早速始めようか」
「コーディス先生もなんでコレ見て平然と事を進められるの!!??」
ここにはマイペースな人達しかいないのか……!
ちなみにアリエス先生の方を見るともはや処置無し……とでも言いたげに黙って首を横に振っていた……
「それでは……はじめっ!!」
「え、ホントに始まっちゃうの!?」
いやどうしようコレ……
僕が途方に暮れた気持ちでアリスリーチェさんの方を見ると………
――?
彼女は、胸元から小さな平べったい小物入れを手にしていた。
どうやら僕やキュルルの木剣の欠片のように、彼女も首に下げて服の中に隠していたようだ。
アリスリーチェさんはそこから何かを取り出した。
あれは……青い、葉っぱ……?
「フィールさん、昨日のブラックネス・ドラゴン襲来の際、わたくしには『備え』があると言ったのをお覚えですか?」
「え?」
そういえば……そんなことを言ってたっけ……
その時のお付きの人の反応も気になったけど……
「『マジックハーブ』……
その名の通り魔法の源である『魔力』……更にその『魔力』を生み出す為の『魔力素』が大量に蓄積されている植物ですわ。
これを咥えるとわたくしのような『魔力値』の低い者でも莫大な魔力を得ることが出来ますの。
咥えている間だけ、僅かな時間ですけれどもね」
そんなものが……!
でも、昨日みたいな緊急時にしか使おうとしないっていうのは……
「当然、何のデメリットもなしに使える程便利な代物ではありませんわ。
瞬間的に魔力が体内を巡るのは危険ですの。
本来はハーブティーなどにして薄めたり、他の植物とブレンドして気化させたり、身体に危害を加えないように調整するのが正しい使用法ですわ。
直接咥えた場合、頭痛などの副作用が起きてしまいますの。
最悪の場合、死に至る程の……」
「―――っ!!!」
「アリスリーチェ様……」
後ろに控えたお付きの人が顔を歪ませている……
昨日の時のあの反応はこれか……!
「アっ、アリスリーチェさんっ!」
「ご心配しなくてもこれは未成熟の葉でそこまで深刻な副作用は起こしませんことよ。
このような場で命を懸ける程死に急いではおりませんわ」
「でっ、でもっ……!」
「フィールさん。
何故わたくしがわざわざここまで貴方にご説明したと思います?」
「えっ?」
アリスリーチェさんは取り出した青い葉っぱを口の前にまで持っていくと、僕の目を見ながら言った。
「『絶対に『勇者』になる』……
貴方と出会った時に聞いた、その言葉……
偽りでない、本気の言葉と信じたからですわ」
「――!!」
「だからこそ、わたくしも嘘偽りなく……
全力でお相手しようと決めたからですわ!」
その言葉と共に、アリスリーチェさんは葉っぱを咥える!
――行きますわ。
言葉を発さずとも、その目が告げていた。
次の瞬間―――
―――ダッダッダッダッッ!!
アリスリーチェさんは僕へと向かって走りだす!!
僕は先程までの憂慮を追い出し、両腕を構えた!!
ああまで言われてしまった以上……僕も引くわけにはいかない!
アリスリーチェさんが目の前に来るのを見計らって、僕は右拳を打ち出す!!
しかし―――
――フッ……!
アリスリーチェさんは身体を捻り、回転するように僕の拳を避けた!
そして、僕が避けた先へと視線を向けようとするより先に――
――ガッッ!!
「ぐあっ!!」
身体の回転そのままに、僕のこめかみにアリスリーチェさんの裏拳が炸裂する!
いくら動けるようになったとはいえ、アリスリーチェさんにとても腕力はありそうにない。
だが遠心力の乗った拳は僕をその場から弾き飛ばすぐらいの威力は持っていた。
「うっ、くっ!」
僕は足を踏ん張り、なんとか倒れることは耐えた。
アリスリーチェさんは再び僕へと走ってくる!
僕はもう一度構え直し、迎撃の体勢を取った!
そして先程と同じ様に拳を打ち出し、やはり先程と同じ様にアリスリーチェさんは避ける!!
けど、今度は僕もそれを見越して避けた方向へ即座に拳を打ち出し―――
―――フッフッ……!!
「うっ!?」
アリスリーチェさんはそんな僕の動きを更に見越していたのか、先程よりも多く回転し、僕の背後にまで移動してきた!!
―――ゴッ!!!
「がはっっ!!!」
そして今度は更に回転の乗った肘打ちが僕の背中に打ち込まれる!!!
これにはたまらず、僕は飛び込むように地面へと倒れ込んでしまう!!
「ぐっ……かっ……!」
僕はすぐに地面に手を当てて起き上がろうとするけど……
呼吸がうまく出来ない……!
――ザッ……!
うずくまる僕の前にアリスリーチェさんがゆっくりと歩いてくる……
――その程度ですの?
マジックハーブを咥えたまま何も喋っていないはずの彼女の声が聞こえて来た気がした。
「くっ……あああっ!!」
僕は気力を振り絞り立ち上がる!!
僕は……負けない!!!!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「アリスリーチェ=マーガレット=ガーデン……
ガーデン家のご令嬢で非常に低い『魔力値』ではあるが、魔法発動におけるイメージ力、形成力は並の『魔法師』をはるかに凌駕しており、もし人並……そうでなくとも一般的な範囲内における最低値程でも『魔力値』があれば間違いなく『上級魔法師』に至る逸材である、とのことだったが……
アレを見る限り格闘センスも中々に侮れないようだね」
「本当に、『魔力値』だけが……
ただそれだけが、なんとも惜しい方ですね……」
コーディスとアリエスが模擬戦を観戦しながら話し合っていた。
試合内容は見るからに一方的であった。
アリスリーチェはフィルの攻撃の悉くを華麗に廻りながら避け、反撃を行い、着実にダメージを与えている。
フィルもなんとか先読みやフェイントで攻撃を繰り出してはいるが、アリスリーチェには全て見切られてしまっているようだ。
今も、倒れ込んだ体勢のままアリスリーチェへ蹴りを放っているが、やはりくるりと躱され、反撃を受けてしまっている。
「フィル君の方は……あの本来ならあり得ないレベルに低い『魔力値』については未だ謎に包まれたままですが……
少なくともこの現状から見るに肉体の強さや格闘技術など、戦闘の素質については乏しい……
と判断するしかないですかね……」
「ふむ……フィル=フィール……
とてつもなく低い『魔力値』を持つ少年……」
「…………?
コーディスさん……?」
アリエスは何か熟考しているようなコーディスの様子に疑問を覚えた。
もしかして、あの生徒について何か心当たりでも……?
「まぁ、それはともかく……この模擬戦のことについてだが、アリエス先生。
フィル君が『戦闘の素質に乏しい』は、少し早計かな」
「えっ?しかし―――」
アリエスがコーディスの言葉に反論をしようとしたその時―――
「きゃっ!!
――――っ!!」
「――!?」
今まで1人の少年の声しか聞こえてこなかったその場所から………
突然女性の声が響いた。
声の主は、アリスリーチェ=マーガレット=ガーデン。
その発声の所為で咥えていたマジックハーブが口から離れかけてしまい、慌てて手を口元に寄せ、なんとか咥え直す姿をアリエスの目が捉えた。
彼女は警戒をあらわに、正面を睨みつける。
そこには、防戦一方で、顔や身体にボロボロにアザを付けた少年が、1人。
その表情は、何か光明を掴んだかのように、笑っていた。
――― 一体、何が………!?
「あ、あの……ホントに……?」
「…………………………………」
コーディス先生の声と共に僕とアリスリーチェさんが正面から相対する……
いや、でもさ………
「アリスリーチェ様……」
「…………………………………」
椅子の後ろに控えているお付きの人も流石に何か言いたげだ。
そりゃそうだろう……
この人の身体のか弱さに関してはもうこれまでに何度も目撃してきたのだから……
「下がりなさい、ファーティラ」
「…………はい」
アリスリーチェさんの力強い言葉に褐色肌のお付きの人が椅子から離れ、残りの2人のお付きもそれに続いた。
「アリスリーチェさん……その……流石に――」
「フィールさん」
僕の言葉を遮り、アリスリーチェさんがこちらをしっかりと見据えながら声を上げる。
「言っておきますけど、わたくしは手加減致しませんことよ。
全力を以って貴方を叩き伏せて差し上げますわ」
「――!」
その時のアリスリーチェさんの目は決して揺るぎはしていなかった。
この人は、本気で挑もうとしてきている。
その瞳を見つめていると、僕の心の中からも迷いは消えた。
僕も………全力で相手しなきゃダメだ………!!
「はい!わかりました!!
よろしくお願いします!!」
「ふっ――」
アリスリーチェさんは軽く笑みを浮かべ――
―――ト……
椅子のひじ掛けに手を掛けた!!
そして………!
―――そろ~~~~……………
ひじょ~にゆ~っくりと立ち上がる動作をした……
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
《 一分後…… 》
「ふぅっ………!
お待たせいたしましたわね………!」
「おおっ!!
お見事です!アリスリーチェ様!!
お一人で立ち上がられておりますわ!!
このファーティラ、アリスリーチェ様のご成長をしかとこの目に……!!」
「あのやっぱり止めませんかコレ!!!!!」
消えたはずの迷いがあっという間に僕の心を埋め尽くした……
「それでは用意も済んだので早速始めようか」
「コーディス先生もなんでコレ見て平然と事を進められるの!!??」
ここにはマイペースな人達しかいないのか……!
ちなみにアリエス先生の方を見るともはや処置無し……とでも言いたげに黙って首を横に振っていた……
「それでは……はじめっ!!」
「え、ホントに始まっちゃうの!?」
いやどうしようコレ……
僕が途方に暮れた気持ちでアリスリーチェさんの方を見ると………
――?
彼女は、胸元から小さな平べったい小物入れを手にしていた。
どうやら僕やキュルルの木剣の欠片のように、彼女も首に下げて服の中に隠していたようだ。
アリスリーチェさんはそこから何かを取り出した。
あれは……青い、葉っぱ……?
「フィールさん、昨日のブラックネス・ドラゴン襲来の際、わたくしには『備え』があると言ったのをお覚えですか?」
「え?」
そういえば……そんなことを言ってたっけ……
その時のお付きの人の反応も気になったけど……
「『マジックハーブ』……
その名の通り魔法の源である『魔力』……更にその『魔力』を生み出す為の『魔力素』が大量に蓄積されている植物ですわ。
これを咥えるとわたくしのような『魔力値』の低い者でも莫大な魔力を得ることが出来ますの。
咥えている間だけ、僅かな時間ですけれどもね」
そんなものが……!
でも、昨日みたいな緊急時にしか使おうとしないっていうのは……
「当然、何のデメリットもなしに使える程便利な代物ではありませんわ。
瞬間的に魔力が体内を巡るのは危険ですの。
本来はハーブティーなどにして薄めたり、他の植物とブレンドして気化させたり、身体に危害を加えないように調整するのが正しい使用法ですわ。
直接咥えた場合、頭痛などの副作用が起きてしまいますの。
最悪の場合、死に至る程の……」
「―――っ!!!」
「アリスリーチェ様……」
後ろに控えたお付きの人が顔を歪ませている……
昨日の時のあの反応はこれか……!
「アっ、アリスリーチェさんっ!」
「ご心配しなくてもこれは未成熟の葉でそこまで深刻な副作用は起こしませんことよ。
このような場で命を懸ける程死に急いではおりませんわ」
「でっ、でもっ……!」
「フィールさん。
何故わたくしがわざわざここまで貴方にご説明したと思います?」
「えっ?」
アリスリーチェさんは取り出した青い葉っぱを口の前にまで持っていくと、僕の目を見ながら言った。
「『絶対に『勇者』になる』……
貴方と出会った時に聞いた、その言葉……
偽りでない、本気の言葉と信じたからですわ」
「――!!」
「だからこそ、わたくしも嘘偽りなく……
全力でお相手しようと決めたからですわ!」
その言葉と共に、アリスリーチェさんは葉っぱを咥える!
――行きますわ。
言葉を発さずとも、その目が告げていた。
次の瞬間―――
―――ダッダッダッダッッ!!
アリスリーチェさんは僕へと向かって走りだす!!
僕は先程までの憂慮を追い出し、両腕を構えた!!
ああまで言われてしまった以上……僕も引くわけにはいかない!
アリスリーチェさんが目の前に来るのを見計らって、僕は右拳を打ち出す!!
しかし―――
――フッ……!
アリスリーチェさんは身体を捻り、回転するように僕の拳を避けた!
そして、僕が避けた先へと視線を向けようとするより先に――
――ガッッ!!
「ぐあっ!!」
身体の回転そのままに、僕のこめかみにアリスリーチェさんの裏拳が炸裂する!
いくら動けるようになったとはいえ、アリスリーチェさんにとても腕力はありそうにない。
だが遠心力の乗った拳は僕をその場から弾き飛ばすぐらいの威力は持っていた。
「うっ、くっ!」
僕は足を踏ん張り、なんとか倒れることは耐えた。
アリスリーチェさんは再び僕へと走ってくる!
僕はもう一度構え直し、迎撃の体勢を取った!
そして先程と同じ様に拳を打ち出し、やはり先程と同じ様にアリスリーチェさんは避ける!!
けど、今度は僕もそれを見越して避けた方向へ即座に拳を打ち出し―――
―――フッフッ……!!
「うっ!?」
アリスリーチェさんはそんな僕の動きを更に見越していたのか、先程よりも多く回転し、僕の背後にまで移動してきた!!
―――ゴッ!!!
「がはっっ!!!」
そして今度は更に回転の乗った肘打ちが僕の背中に打ち込まれる!!!
これにはたまらず、僕は飛び込むように地面へと倒れ込んでしまう!!
「ぐっ……かっ……!」
僕はすぐに地面に手を当てて起き上がろうとするけど……
呼吸がうまく出来ない……!
――ザッ……!
うずくまる僕の前にアリスリーチェさんがゆっくりと歩いてくる……
――その程度ですの?
マジックハーブを咥えたまま何も喋っていないはずの彼女の声が聞こえて来た気がした。
「くっ……あああっ!!」
僕は気力を振り絞り立ち上がる!!
僕は……負けない!!!!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「アリスリーチェ=マーガレット=ガーデン……
ガーデン家のご令嬢で非常に低い『魔力値』ではあるが、魔法発動におけるイメージ力、形成力は並の『魔法師』をはるかに凌駕しており、もし人並……そうでなくとも一般的な範囲内における最低値程でも『魔力値』があれば間違いなく『上級魔法師』に至る逸材である、とのことだったが……
アレを見る限り格闘センスも中々に侮れないようだね」
「本当に、『魔力値』だけが……
ただそれだけが、なんとも惜しい方ですね……」
コーディスとアリエスが模擬戦を観戦しながら話し合っていた。
試合内容は見るからに一方的であった。
アリスリーチェはフィルの攻撃の悉くを華麗に廻りながら避け、反撃を行い、着実にダメージを与えている。
フィルもなんとか先読みやフェイントで攻撃を繰り出してはいるが、アリスリーチェには全て見切られてしまっているようだ。
今も、倒れ込んだ体勢のままアリスリーチェへ蹴りを放っているが、やはりくるりと躱され、反撃を受けてしまっている。
「フィル君の方は……あの本来ならあり得ないレベルに低い『魔力値』については未だ謎に包まれたままですが……
少なくともこの現状から見るに肉体の強さや格闘技術など、戦闘の素質については乏しい……
と判断するしかないですかね……」
「ふむ……フィル=フィール……
とてつもなく低い『魔力値』を持つ少年……」
「…………?
コーディスさん……?」
アリエスは何か熟考しているようなコーディスの様子に疑問を覚えた。
もしかして、あの生徒について何か心当たりでも……?
「まぁ、それはともかく……この模擬戦のことについてだが、アリエス先生。
フィル君が『戦闘の素質に乏しい』は、少し早計かな」
「えっ?しかし―――」
アリエスがコーディスの言葉に反論をしようとしたその時―――
「きゃっ!!
――――っ!!」
「――!?」
今まで1人の少年の声しか聞こえてこなかったその場所から………
突然女性の声が響いた。
声の主は、アリスリーチェ=マーガレット=ガーデン。
その発声の所為で咥えていたマジックハーブが口から離れかけてしまい、慌てて手を口元に寄せ、なんとか咥え直す姿をアリエスの目が捉えた。
彼女は警戒をあらわに、正面を睨みつける。
そこには、防戦一方で、顔や身体にボロボロにアザを付けた少年が、1人。
その表情は、何か光明を掴んだかのように、笑っていた。
――― 一体、何が………!?
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