【完】死神にウェディングドレスを

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そう答えた俺に、桃子は小さく笑った。



「光一は、破壊力抜群の悪ガキだからね・・・。」



「まあな、俺までいくと破壊力抜群だろ。
悪ガキでもな！！」



そう答えると、桃子はクスクスと笑い出した。



「笑ってろよ、桃子。
全然可愛くないからな、お前。
笑ってればいくらか可愛いだろ。」



俺がそう言うと、桃子は泣きそうな顔をして笑った。



そんな顔を見て思わず吹き出す。



「全然可愛くねー！！！」



「・・・うるさいよ、クソガキ。」



「クソババア。」



俺がそう言うと、桃子は笑いながら俺のことを見詰めてきた。



「早くババアになって死にたい・・・。」



「今でもババアだけどな、ヨボヨボのババアになってからだぞ！？」



「うん・・・早く、ヨボヨボのババアになりたい・・・。
見届けてね、光一・・・。
私がヨボヨボのババアになって死ぬ時、絶対に見届けに来てね・・・？」



桃子が泣きながらそんなことを言ってくるから、俺は頷いた。



「光一のお嫁さん・・・許してくれるといいけど・・・。
血も繋がらない、戸籍上も関係ない私が・・・一応家族の私が死ぬ時・・・光一が私の所に行くのを・・・。」



「・・・そこまでは考えてなかった！！
まあ、大丈夫じゃねーの？
桃子は一応姉貴だって説明しておく！！」



俺がそう言うと、桃子は泣きながら笑い続ける。



「私が死ぬ時さ、少し2人で話してもいい・・・？
光一と少し2人で話がしたい・・・。」



「今でも2人で話してるだろ。」



「うん・・・そうだけど・・・。
でも、ヨボヨボのババアになって死ぬ時に2人で話したいの・・・。
光一に、話したいことがあるの・・・。」



「・・・死んだ奴らの話ならするなよ？
一生したくねーから、あんな奴らの話なんて。」



「うん、違う・・・。」



「じゃあ別にいいよ、聞いてやるよ。
何もそんな死ぬ直前じゃなくても、いつでも聞いてやるよ。」



俺がそう言って笑うと、桃子が嬉しそうな顔で笑った。



「頑張って、生き延びる・・・。」



そう言って、笑った。