64 / 168
4
4-5
しおりを挟む
胸に下着を着けた上からメイド服を着た姿でフラフラと夜の王宮を歩いていく。
月明かりと壁に所々ある小さな灯り、その中を何かの気配がないか探りながら歩く。
「王族は子作りも仕事だからあんなに何度も出来るのかな・・・。」
身体能力が向上しているという話は何だったのかというくらい、あの後また何度も性行為をされて私の身体はフラフラで力が入らないくらいで。
「今魔獣が襲ってきたら倒せない・・・。」
そう呟きながら、王宮の1番端の塔へ。
1番厳重な作りになっている地下の牢に続く扉の前にいる騎士3人の前に立った。
「こんばんは。お仕事お疲れ様です。」
にこやかに挨拶をすると、3人の騎士はにこやかに返事をしてくれた。
「こんな所に何かご用ですか?」
「魔獣の様子を確認してくるようステル殿下に頼まれました。」
「ステル団ちょ・・・ステル殿下にですか?
我々が報告に参りますとステル殿下にお伝えいただけますか?」
「私は姿絵を描くのが得意ですのでステル殿下に頼まれました。
日が出ている間ですと他の者にも見付かってしまうので、この時間に行くようにステル殿下から頼まれましたので伺いました。」
そう言ってからステル殿下から持たされていた許諾証を3人の騎士に見せる。
「確かに、ステル殿下のサインですね。」
「ですが侍女の方を、それもこんなに可憐な女の子を入れるのも・・・。」
「大丈夫です!私は強いので!」
握り拳を作り笑顔を作ると、騎士3人が楽しそうに笑った。
それから1人の騎士が付き添い牢へと続く階段を一緒に降りていく。
降りても降りても一向に牢には辿り着かない。
騎士が持つ小さな灯りだけを頼りに階段を降り続けていると、やっと階段が終わった。
「あれ、もう交代ですか?
助かった~・・・。
ここにいると頭がおかしくなりそうですよ。」
小さな声を上げ、地下にいた数人の騎士達が安心した顔になってから私の姿を確認し、それから驚きた顔になった。
「何故こんな場所に侍女が・・・?」
「しかもこんなに可愛い女の子が・・・。」
「こんなに美しくて可愛い侍女なんていたか・・・?
名前は?」
「ルルです。
ステル殿下から魔獣の姿絵を描いてくるように頼まれました。
なので皆さんはまだ交代の時間ではありませんね。」
そう伝えたけれど誰もガッカリした様子にはならず、椅子を用意してくれた。
それから灯りを少しだけ強くしてくれ、いくつも並ぶ牢の1番奥を指差してきた。
「あれが魔獣です。
俺達はユンスと呼んでいます。」
他の牢よりも頑丈な造りで出来ている1番奥の牢。
そこには壊れているかのように静かなユンスがいて・・・。
そしてその牢のすぐ目の前には、いた。
「エリー・・・。」
ステル殿下の魔獣、エリーがいた。
月明かりと壁に所々ある小さな灯り、その中を何かの気配がないか探りながら歩く。
「王族は子作りも仕事だからあんなに何度も出来るのかな・・・。」
身体能力が向上しているという話は何だったのかというくらい、あの後また何度も性行為をされて私の身体はフラフラで力が入らないくらいで。
「今魔獣が襲ってきたら倒せない・・・。」
そう呟きながら、王宮の1番端の塔へ。
1番厳重な作りになっている地下の牢に続く扉の前にいる騎士3人の前に立った。
「こんばんは。お仕事お疲れ様です。」
にこやかに挨拶をすると、3人の騎士はにこやかに返事をしてくれた。
「こんな所に何かご用ですか?」
「魔獣の様子を確認してくるようステル殿下に頼まれました。」
「ステル団ちょ・・・ステル殿下にですか?
我々が報告に参りますとステル殿下にお伝えいただけますか?」
「私は姿絵を描くのが得意ですのでステル殿下に頼まれました。
日が出ている間ですと他の者にも見付かってしまうので、この時間に行くようにステル殿下から頼まれましたので伺いました。」
そう言ってからステル殿下から持たされていた許諾証を3人の騎士に見せる。
「確かに、ステル殿下のサインですね。」
「ですが侍女の方を、それもこんなに可憐な女の子を入れるのも・・・。」
「大丈夫です!私は強いので!」
握り拳を作り笑顔を作ると、騎士3人が楽しそうに笑った。
それから1人の騎士が付き添い牢へと続く階段を一緒に降りていく。
降りても降りても一向に牢には辿り着かない。
騎士が持つ小さな灯りだけを頼りに階段を降り続けていると、やっと階段が終わった。
「あれ、もう交代ですか?
助かった~・・・。
ここにいると頭がおかしくなりそうですよ。」
小さな声を上げ、地下にいた数人の騎士達が安心した顔になってから私の姿を確認し、それから驚きた顔になった。
「何故こんな場所に侍女が・・・?」
「しかもこんなに可愛い女の子が・・・。」
「こんなに美しくて可愛い侍女なんていたか・・・?
名前は?」
「ルルです。
ステル殿下から魔獣の姿絵を描いてくるように頼まれました。
なので皆さんはまだ交代の時間ではありませんね。」
そう伝えたけれど誰もガッカリした様子にはならず、椅子を用意してくれた。
それから灯りを少しだけ強くしてくれ、いくつも並ぶ牢の1番奥を指差してきた。
「あれが魔獣です。
俺達はユンスと呼んでいます。」
他の牢よりも頑丈な造りで出来ている1番奥の牢。
そこには壊れているかのように静かなユンスがいて・・・。
そしてその牢のすぐ目の前には、いた。
「エリー・・・。」
ステル殿下の魔獣、エリーがいた。
6
お気に入りに追加
107
あなたにおすすめの小説
【完結】「私は善意に殺された」
まほりろ
恋愛
筆頭公爵家の娘である私が、母親は身分が低い王太子殿下の後ろ盾になるため、彼の婚約者になるのは自然な流れだった。
誰もが私が王太子妃になると信じて疑わなかった。
私も殿下と婚約してから一度も、彼との結婚を疑ったことはない。
だが殿下が病に倒れ、その治療のため異世界から聖女が召喚され二人が愛し合ったことで……全ての運命が狂い出す。
どなたにも悪意はなかった……私が不運な星の下に生まれた……ただそれだけ。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※他サイトにも投稿中。
※表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
※小説家になろうにて2022年11月19日昼、日間異世界恋愛ランキング38位、総合59位まで上がった作品です!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
完結 婚約破棄は都合が良すぎる戯言
音爽(ネソウ)
恋愛
王太子の心が離れたと気づいたのはいつだったか。
婚姻直前にも拘わらず、すっかり冷えた関係。いまでは王太子は堂々と愛人を侍らせていた。
愛人を側妃として置きたいと切望する、だがそれは継承権に抵触する事だと王に叱責され叶わない。
絶望した彼は「いっそのこと市井に下ってしまおうか」と思い悩む……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】逆行した聖女
ウミ
恋愛
1度目の生で、取り巻き達の罪まで着せられ処刑された公爵令嬢が、逆行してやり直す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書いた作品で、色々矛盾があります。どうか寛大な心でお読みいただけるととても嬉しいですm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる