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そんな理由で触らないように言われたのだと知り、それには涙は引っ込み笑いが漏れてきた。



そして、今度は勢いよく両手を伸ばしてステル殿下の黒髪に思いっきり触れた。
私は黒髪が大好きだった。
私の血の繋がらない男、そして私に求婚してくれたソソも黒髪だった。
漆黒の髪の毛・・・。



インソルドではソソが黒髪だからと何か言う人間は誰もいなかった。
もしもそんなことを言う人間がいたら、そんな暇があるなら強くなる為に訓練をしろと叱られていたはずで。



勢い良く黒髪を触った私のことをステル殿下が驚いた顔で見下ろしている。
そんなステル殿下に笑い掛けながら伝える。



「私は黒髪が大好きなの。
漆黒の髪の色が1番好き。」



そう伝えた私にステル殿下は真剣な顔で私のことを見詰めてきた。



「ステル殿下は?
ステル殿下は何色の髪の毛が好き?
1番、好き?」



聞いた私にステル殿下は口を結び、しばらくしてから私の髪の毛の束を大きな手でゆっくりと持ち上げ、そこに口を付けてきた。



それから何も答えないまま私の身体を強く抱き締め、ステル殿下のソレをゆっくりと私の女の部分の中へと貫いてきた。



「・・・っ気持ち良すぎて・・・インソルドではどうやって子作りのコントロールをしてるんだろ・・・っ
出産するタイミングや子どもの人数とか・・・っ」



「手や口を使ってお互いに満たしてるんだろ?」



「口も・・・!?
そんなことしてないでしょ・・・っ見たことも聞いたこともない・・・!!」



「俺は見たことも聞いたこともある。」



ステル殿下が意地悪な顔で笑いながら、私の首筋に埋めていた顔を上げてきた。
それには驚き、聞く。



「見たことも聞いたこともあるって?
王宮で・・・?」



「いや、インソルドで。」



それには驚き過ぎて絶句してしまった時、ステル殿下が腰を引いた後にゆっくりと腰を打ち付け始めた。



すぐに頭の中がチカチカと白くなっていき、何も考えられなくなる。
“私の中が気持ち良い”、それしか考えられなくなる。



“もっと”、そんな風にも思ってしまう・・・。



思ってしまうだけではなく・・・



「もっと・・・ソ・・・っ」



“ソソ”と言ってしまいそうになり慌てて口を結んだ。
太陽の光りの中でステル殿下の黒髪を見ていたら、思わず“ソソ”と言ってしまいそうになったから。



顔も身体も全然違うのに、ステル殿下のことを“ソソ”と言ってしまいそうになった。



インソルドに置いてきたソソのことを思い浮かべながら、黒髪だけが同じステル殿下の顔を眺める。



ステル殿下は色っぽく顔を歪めながら私の顔を見詰め続け、何度も何度もソレを私の中に打ち付けている。



「カルティーヌ・・・っ」



何度も何度も私の名前を呼んでくる。



その目に熱を込めて、私の名前を呼んでくる。



マフィオス家の養子になった時に付けられた名前を・・・。



私の生まれ持った名前ではない名前を・・・。



私の本当の名前ではない名前を・・・。



6歳の時に名付けられた名前を・・・。



「カルティーヌ・・・出すぞ・・・っ」
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