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そんな身体にステル殿下が優しく触れていく。
ナイトドレスも優しく脱がせてくれたこの身体に優しく触れていく・・・。
大きな身体、太い筋肉がしっかりとついているステル殿下。
美しい顔とは対照的にステル殿下の身体は傷だらけで。
今年に入りこの若さで第2騎士団の団長にもなったステル殿下。
その名声は辺境の村、私が住んでいたインソルドにも聞こえてくるほどだった。
でも、“第3皇子”であるはずのステル殿下。
それにも関わらず騎士として、他国との戦にも魔獣の討伐にも最前線で戦っている。
美しい顔とは対照的なこの大きな身体は傷だらけだった。
小さな傷から大きな傷まで、さまざまな大きさの傷がステル殿下の身体に刻まれている。
私の身体に触れるステル殿下の大きな手の温もりを感じながらそれを眺めていた時・・・
「・・・ぁっ」
ステル殿下が私の胸に顔を埋めてきて、胸の先を口に含んできた。
これまでに感じたことのない感覚に身体がビクッと飛び上がる。
その感覚が“怖い”とまで思ってしまい、両手をステル殿下の肩に添える。
そしたら、月明かりの中でステル殿下の肩に大きな3本の傷跡があるのが見えた。
その大きな傷跡を指先でソッとなぞる。
「傷でも傷跡でも治せる力が聖女にあればよかったのに・・・。
あるのはこの胸の間にある刻印だけ。
不思議な力が使えるでもなく、300年ぶりに聖女が現れたって言ってもね。
この胸の間の刻印以外は何でもないただの没落貴族の娘、それもインソルド出身の。」
ナイトドレスも優しく脱がせてくれたこの身体に優しく触れていく・・・。
大きな身体、太い筋肉がしっかりとついているステル殿下。
美しい顔とは対照的にステル殿下の身体は傷だらけで。
今年に入りこの若さで第2騎士団の団長にもなったステル殿下。
その名声は辺境の村、私が住んでいたインソルドにも聞こえてくるほどだった。
でも、“第3皇子”であるはずのステル殿下。
それにも関わらず騎士として、他国との戦にも魔獣の討伐にも最前線で戦っている。
美しい顔とは対照的なこの大きな身体は傷だらけだった。
小さな傷から大きな傷まで、さまざまな大きさの傷がステル殿下の身体に刻まれている。
私の身体に触れるステル殿下の大きな手の温もりを感じながらそれを眺めていた時・・・
「・・・ぁっ」
ステル殿下が私の胸に顔を埋めてきて、胸の先を口に含んできた。
これまでに感じたことのない感覚に身体がビクッと飛び上がる。
その感覚が“怖い”とまで思ってしまい、両手をステル殿下の肩に添える。
そしたら、月明かりの中でステル殿下の肩に大きな3本の傷跡があるのが見えた。
その大きな傷跡を指先でソッとなぞる。
「傷でも傷跡でも治せる力が聖女にあればよかったのに・・・。
あるのはこの胸の間にある刻印だけ。
不思議な力が使えるでもなく、300年ぶりに聖女が現れたって言ってもね。
この胸の間の刻印以外は何でもないただの没落貴族の娘、それもインソルド出身の。」
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