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幸治君と一緒に暮らす家の中、ブタネコ之助の弟になるネコちゃんを迎える為に整えたリビングの中でキャリーバッグの蓋を開けた。
ネコちゃんにとって危険なことにもなるディフューザーは全て処分をした。
お花もネコちゃんにとっては危ないお花も多く、家の中にお花を飾るということも止めた。
フローリングもネコちゃんの身体に良くないらしくリビングの床にはカーペットを敷いた。
それだけではなくネコちゃんのゲージとおトイレ、ご飯のお皿と餌、お水の入れ物、爪研ぎとブラッシングの櫛と爪切りや耳掃除や歯磨き、お菓子とオモチャの準備もしてある。
「ネコちゃんおいで、お兄ちゃんも待ってるよ。」
キャリーバッグから辺りを見回しているだけでなかなか出てこないネコちゃんに声を掛ける。
その姿だけでも可愛い。
こんなに可愛い生き物が存在したのかと驚くくらいに可愛い。
ブタネコ之助が嫉妬しないように心の中だけで悶絶しておき、ネコちゃんがキャリーバッグから出てくるのを辛抱強く待つ。
でも・・・
何分経っても出てくることはなくて・・・。
「寝ちゃった・・・。」
キャリーバッグの中で寝てしまったネコちゃん。
丸まってしまい顔も見えないけれどそのシルエットだけでも可愛い。
眠っているネコちゃんの写真を100枚以上スマホで撮っていたら、玄関の扉が開く音が聞こえた。
夕方に帰ってくる予定の幸治君は随分と早く帰って来てくれたのだと嬉しくなりながら、「ただいま!」と言ってリビングに入ってきた幸治君にニッコニコになりながら「お帰りなさい。」と言った。
「お~、いる!!」
スーツ姿で鞄を片付けることなく幸治君がキャリーバッグに近付いてきて、そして・・・
ヒョッイっと、寝ているネコちゃんを抱き上げた。
「え・・・!!?」
「え、なんっすか?」
凄く慣れた手つきでネコちゃんを抱っこし、所長さんから貰ったスーツのことを気にすることなくカーペットにあぐらをかき、ネコちゃんの喉をやっぱり手慣れた手付きで撫でている。
「私もまだ抱っこしてないのに・・・!!
それにネコちゃんはまだゲージから1歩も出られてなかったのに・・・!!」
「そうでしたか、抱っこします?
めちゃくちゃ人慣れしてるネコっすね、この子。」
そう言って幸治君が私にネコちゃんを向けてきたけれど・・・
「だから!!私、動物を飼うのは初めてなんだって!!
こんなに小さな子を簡単には抱っこ出来ないよ!!」
「キャリーバッグにどうやって入れてきたの?」
「青さんに入れて貰った・・・。」
「それでよく先に迎えに行こうとしてましたね。」
「出来ると思ってたんだけど、いざ抱っこをしてみようと思ったら怖くなっちゃって。
だって凄く凄く小さい・・・。
幸治君は慣れてるね?」
「トラが毎朝俺にも挨拶してくれてたので。」
「そっか・・・。」
ネコちゃんをずっと抱っこしている幸治君と、気持ち良さそうに幸治君に撫でられているネコちゃん、そんな2人の姿を眺めてモヤモヤが増していき私は我慢出来ずに吐き出した。
「私はネコちゃんが自分からキャリーバッグから出てくる所を見守りたかったし、ネコちゃんが私に慣れてから抱っこをさせてくれるのを楽しみにしてたのに・・・。
お迎えにも一緒に行ってくれなかった幸治君が、帰って来て3秒くらいで眠っているネコちゃんを抱っこしたのは凄く嫌だった。」
凄く我慢しようと思えば我慢出来ただろうけれど、今我慢してしまったらそれは“いけないコト”になってしまいそうでこのモヤモヤを吐き出した。
ネコちゃんにとって危険なことにもなるディフューザーは全て処分をした。
お花もネコちゃんにとっては危ないお花も多く、家の中にお花を飾るということも止めた。
フローリングもネコちゃんの身体に良くないらしくリビングの床にはカーペットを敷いた。
それだけではなくネコちゃんのゲージとおトイレ、ご飯のお皿と餌、お水の入れ物、爪研ぎとブラッシングの櫛と爪切りや耳掃除や歯磨き、お菓子とオモチャの準備もしてある。
「ネコちゃんおいで、お兄ちゃんも待ってるよ。」
キャリーバッグから辺りを見回しているだけでなかなか出てこないネコちゃんに声を掛ける。
その姿だけでも可愛い。
こんなに可愛い生き物が存在したのかと驚くくらいに可愛い。
ブタネコ之助が嫉妬しないように心の中だけで悶絶しておき、ネコちゃんがキャリーバッグから出てくるのを辛抱強く待つ。
でも・・・
何分経っても出てくることはなくて・・・。
「寝ちゃった・・・。」
キャリーバッグの中で寝てしまったネコちゃん。
丸まってしまい顔も見えないけれどそのシルエットだけでも可愛い。
眠っているネコちゃんの写真を100枚以上スマホで撮っていたら、玄関の扉が開く音が聞こえた。
夕方に帰ってくる予定の幸治君は随分と早く帰って来てくれたのだと嬉しくなりながら、「ただいま!」と言ってリビングに入ってきた幸治君にニッコニコになりながら「お帰りなさい。」と言った。
「お~、いる!!」
スーツ姿で鞄を片付けることなく幸治君がキャリーバッグに近付いてきて、そして・・・
ヒョッイっと、寝ているネコちゃんを抱き上げた。
「え・・・!!?」
「え、なんっすか?」
凄く慣れた手つきでネコちゃんを抱っこし、所長さんから貰ったスーツのことを気にすることなくカーペットにあぐらをかき、ネコちゃんの喉をやっぱり手慣れた手付きで撫でている。
「私もまだ抱っこしてないのに・・・!!
それにネコちゃんはまだゲージから1歩も出られてなかったのに・・・!!」
「そうでしたか、抱っこします?
めちゃくちゃ人慣れしてるネコっすね、この子。」
そう言って幸治君が私にネコちゃんを向けてきたけれど・・・
「だから!!私、動物を飼うのは初めてなんだって!!
こんなに小さな子を簡単には抱っこ出来ないよ!!」
「キャリーバッグにどうやって入れてきたの?」
「青さんに入れて貰った・・・。」
「それでよく先に迎えに行こうとしてましたね。」
「出来ると思ってたんだけど、いざ抱っこをしてみようと思ったら怖くなっちゃって。
だって凄く凄く小さい・・・。
幸治君は慣れてるね?」
「トラが毎朝俺にも挨拶してくれてたので。」
「そっか・・・。」
ネコちゃんをずっと抱っこしている幸治君と、気持ち良さそうに幸治君に撫でられているネコちゃん、そんな2人の姿を眺めてモヤモヤが増していき私は我慢出来ずに吐き出した。
「私はネコちゃんが自分からキャリーバッグから出てくる所を見守りたかったし、ネコちゃんが私に慣れてから抱っこをさせてくれるのを楽しみにしてたのに・・・。
お迎えにも一緒に行ってくれなかった幸治君が、帰って来て3秒くらいで眠っているネコちゃんを抱っこしたのは凄く嫌だった。」
凄く我慢しようと思えば我慢出来ただろうけれど、今我慢してしまったらそれは“いけないコト”になってしまいそうでこのモヤモヤを吐き出した。
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