398 / 585
27
27-6
しおりを挟む
甘い香りに包まれる部屋の中、一美さんのベッドの上に一美さんのことを寝かせると、一美さんは抱き締めていたブタネコ太郎を俺に差し出してきた。
ブタネコ太郎を受け取りポンポンとした後、ブタネコ太郎をリビングのソファーへと連れていきそこに寝かせる。
そして一美さんの部屋に戻ると、たった数秒の間に一美さんは目を閉じてしまっていた。
それにはめちゃくちゃ残念な気持ちになりながらも念のため聞いてみる。
「一美さん、寝た?」
「・・・ん~ん・・・ねてないよ・・・。」
目を閉じたまま回りきっていない口調で答えてきて、それが可愛くて小さく笑っていると・・・
「せんせぇ・・・」
と、一美さんがまた俺のことを“せんせぇ”と呼んでくる。
それも何故かめちゃくちゃエロい声を出していて。
「絶対に“いけない夢”を見てるだろ。」
たまに夢の中で明らかに“中華料理屋 安部”と“いけないコ”をしている様子の一美さん。
今は夢の中で“先生”と“いけないコト”を始めようとしているらしい。
「“中華料理屋 安部”はもういないけど、“先生”なら本物がいるので夢から出てきてください。」
そう言って、緩んでいたネクタイに手を掛けながら一美さんの身体に股がる。
“中華料理屋 安部”のティーシャツに俺のハースパンツ、そこに俺のスーツのジャケットを着ている一美さんが目を閉じ寝ている。
ワイシャツのボタンを外していきながら眠っている一美さんの姿を見下ろし、ドレスを着ていないとしてもこんなにも“お姫様”だなと思う。
“お嬢様”どころか“お姫様”だなと思う。
掘り出し物である俺のことをラーメン屋まで迎えに来てしまった“お姫様”。
「100円ショップの物だとしても長く使って貰えるように精進します。」
スーツのベルトを外し、痛いくらいに反応している下半身をスーツのズボンからもボクサーパンツからも解放した。
「捨てられないように死ぬほど頑張りますから。」
普通なら100円ショップの物は簡単に捨てられてしまうはずで。
掘り出し物だとしても“何か”の拍子で簡単に捨てられてしまう。
ドレスを着ていない“お姫様”が幸せそうに眠る姿を見下ろし、100円ショップに並ぶ俺が素っ裸になり“お姫様”の上に股がっていることにお酒がスッ────...と抜けていく。
下半身も急に萎えてしまい、苦笑いをしてから“お姫様”の上から退こうとした。
本当なら俺のことを選ぶ人ではないと今もまた思いながら。
本当なら俺は選ばれる人ではないと今もまた思いながら。
「財閥の“お姫様”が100円ショップの物を選び持ち続けることはきっと“いけないコト”ですよ・・・。」
眠り続けている“お姫様”に最後にそう呟き、身体を動かした。
そしたら、その瞬間・・・
「せんせぇ・・・」
と、一美さんの甘い声が聞こえ・・・。
俺の身体は止まった。
身体は止まったはずなのに下半身はまたムクムクと動いていき・・・。
「ゎたし・・・ぃけなぃこと・・・したぃの・・・。」
眠る“お姫様”が“いけないコト”がしたいと呟いた。
それを聞き、俺は頷いた。
「俺でよければ付き合います。」
目を閉じたままの“お姫様”の顔にゆっくりと顔を落としていく。
「一美さんが俺のことを持ち続ける限り、俺がどんなことでも付き合います。」
“お姫様”の唇にチュッ──────...とキスをして、少しだけ唇を離した。
「一美さんが本当に目を閉じるその最後の時まで俺は付き合う覚悟が出来ています。」
目を開けることはない“お姫様”に言う。
「だから今は目を覚ましてください。
俺のことを見て、一美さん。
王子じゃなくて申し訳ないですけど、本物の“先生”ならいますから。」
そう言って・・・
きっと今は“お姫様”ではなく“普通の一美さん”である俺の奥さんに、深いキスをしていく。
「・・・・ンッ・・・・・ンッ・・・」
トロンとした目を薄く開けた一美さんが俺のことを見て、その目を嬉しそうに細める。
甘い香りをこの鼻から大きく吸い込み、一美さんの身体を俺のスーツのジャケットごと抱き締めた。
ブタネコ太郎を受け取りポンポンとした後、ブタネコ太郎をリビングのソファーへと連れていきそこに寝かせる。
そして一美さんの部屋に戻ると、たった数秒の間に一美さんは目を閉じてしまっていた。
それにはめちゃくちゃ残念な気持ちになりながらも念のため聞いてみる。
「一美さん、寝た?」
「・・・ん~ん・・・ねてないよ・・・。」
目を閉じたまま回りきっていない口調で答えてきて、それが可愛くて小さく笑っていると・・・
「せんせぇ・・・」
と、一美さんがまた俺のことを“せんせぇ”と呼んでくる。
それも何故かめちゃくちゃエロい声を出していて。
「絶対に“いけない夢”を見てるだろ。」
たまに夢の中で明らかに“中華料理屋 安部”と“いけないコ”をしている様子の一美さん。
今は夢の中で“先生”と“いけないコト”を始めようとしているらしい。
「“中華料理屋 安部”はもういないけど、“先生”なら本物がいるので夢から出てきてください。」
そう言って、緩んでいたネクタイに手を掛けながら一美さんの身体に股がる。
“中華料理屋 安部”のティーシャツに俺のハースパンツ、そこに俺のスーツのジャケットを着ている一美さんが目を閉じ寝ている。
ワイシャツのボタンを外していきながら眠っている一美さんの姿を見下ろし、ドレスを着ていないとしてもこんなにも“お姫様”だなと思う。
“お嬢様”どころか“お姫様”だなと思う。
掘り出し物である俺のことをラーメン屋まで迎えに来てしまった“お姫様”。
「100円ショップの物だとしても長く使って貰えるように精進します。」
スーツのベルトを外し、痛いくらいに反応している下半身をスーツのズボンからもボクサーパンツからも解放した。
「捨てられないように死ぬほど頑張りますから。」
普通なら100円ショップの物は簡単に捨てられてしまうはずで。
掘り出し物だとしても“何か”の拍子で簡単に捨てられてしまう。
ドレスを着ていない“お姫様”が幸せそうに眠る姿を見下ろし、100円ショップに並ぶ俺が素っ裸になり“お姫様”の上に股がっていることにお酒がスッ────...と抜けていく。
下半身も急に萎えてしまい、苦笑いをしてから“お姫様”の上から退こうとした。
本当なら俺のことを選ぶ人ではないと今もまた思いながら。
本当なら俺は選ばれる人ではないと今もまた思いながら。
「財閥の“お姫様”が100円ショップの物を選び持ち続けることはきっと“いけないコト”ですよ・・・。」
眠り続けている“お姫様”に最後にそう呟き、身体を動かした。
そしたら、その瞬間・・・
「せんせぇ・・・」
と、一美さんの甘い声が聞こえ・・・。
俺の身体は止まった。
身体は止まったはずなのに下半身はまたムクムクと動いていき・・・。
「ゎたし・・・ぃけなぃこと・・・したぃの・・・。」
眠る“お姫様”が“いけないコト”がしたいと呟いた。
それを聞き、俺は頷いた。
「俺でよければ付き合います。」
目を閉じたままの“お姫様”の顔にゆっくりと顔を落としていく。
「一美さんが俺のことを持ち続ける限り、俺がどんなことでも付き合います。」
“お姫様”の唇にチュッ──────...とキスをして、少しだけ唇を離した。
「一美さんが本当に目を閉じるその最後の時まで俺は付き合う覚悟が出来ています。」
目を開けることはない“お姫様”に言う。
「だから今は目を覚ましてください。
俺のことを見て、一美さん。
王子じゃなくて申し訳ないですけど、本物の“先生”ならいますから。」
そう言って・・・
きっと今は“お姫様”ではなく“普通の一美さん”である俺の奥さんに、深いキスをしていく。
「・・・・ンッ・・・・・ンッ・・・」
トロンとした目を薄く開けた一美さんが俺のことを見て、その目を嬉しそうに細める。
甘い香りをこの鼻から大きく吸い込み、一美さんの身体を俺のスーツのジャケットごと抱き締めた。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説


淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる