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詳しくは分からないけれど、“不完全な身体”というのはその病気のことなのかなというのは何となく分かる。
でも“醜い身体”とも佐伯さんは言っていて。
この完璧すぎるくらい完璧な身体をしている佐伯さんが“醜い身体”と・・・。
いつも紺色や黒色、首元が絞まっている服を着ている佐伯さん。
今日も黒の首元まで絞まっているセーターを着ていて、それがコートを着ていても見えている。
そのセーターやコートを眺めながら、私は言った。
「佐伯さんがいつも着ている服って、“wakka”の“waka´s clothes”の服だよね?
私この前“waka´s clothes”ブランドの1つのお店に行ったんだ。」
咲希ちゃんから教えて貰い幸治君と一緒に行ったお店、そこは“wakka”の“waka´s clothes”という名前のブランドの1つのお店だった。
そこで売られていた洋服はなんでか見覚えのある服ばかりで、私服の佐伯さんを見てそれが佐伯さんがよく着ている服の系統だということに気付いた。
そして・・・
「ブランド名、“わかの服”っていう意味だもんね。」
“わか”という名前の佐伯さんにそう言った。
「私は佐伯さんの身体のことはよく分からないけど、佐伯さんのその身体がいつも着てる服は佐伯さんに凄く似合ってて素敵だなって思ってたんだ。」
本当に思っていたことを伝えた。
そしたら・・・
驚くことに佐伯さんの大きな目からス──────...と涙が流れてきた。
「ありがとうございます・・・。」
静かに涙を流しながら佐伯さんがまた空を見上げ、嬉しそうに笑った。
「生きてる限りはこの服だけは私の服なんです。
私の醜い身体では紺と黒の服しか着られないけど、空に浮かべたら白い服になる特別な私の服。」
「空に浮かべたら白くなるの?」
「どんな服でもどんな身体でも、空に浮かべたら白くなるんです。」
そんな不思議なことを言う佐伯さんに首を傾げていると、佐伯さんが楽しそうに笑いながら私の方を見てきた。
「かげおくりって知ってます?」
「かげおくり・・・。
ごめんね、知らないや。」
「かげおくりっていう遊びがあって、小さな頃からそれをよくやっていて。
青い空に白い自分の姿を浮かべることが出来るんです。」
「凄いね!!そんな遊びがあるんだ?」
初めて知る遊びに感動していると、佐伯さんが可愛く笑いながら立ち上がった。
「一緒にやってみます?」
「うん!やってみたい!!」
重い身体を動かし立ち上がり、佐伯さんの隣に立った。
そしたら、その時・・・
「一美さん。」
幸治君が私のことを呼ぶ声が聞こえた。
でも“醜い身体”とも佐伯さんは言っていて。
この完璧すぎるくらい完璧な身体をしている佐伯さんが“醜い身体”と・・・。
いつも紺色や黒色、首元が絞まっている服を着ている佐伯さん。
今日も黒の首元まで絞まっているセーターを着ていて、それがコートを着ていても見えている。
そのセーターやコートを眺めながら、私は言った。
「佐伯さんがいつも着ている服って、“wakka”の“waka´s clothes”の服だよね?
私この前“waka´s clothes”ブランドの1つのお店に行ったんだ。」
咲希ちゃんから教えて貰い幸治君と一緒に行ったお店、そこは“wakka”の“waka´s clothes”という名前のブランドの1つのお店だった。
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“わか”という名前の佐伯さんにそう言った。
「私は佐伯さんの身体のことはよく分からないけど、佐伯さんのその身体がいつも着てる服は佐伯さんに凄く似合ってて素敵だなって思ってたんだ。」
本当に思っていたことを伝えた。
そしたら・・・
驚くことに佐伯さんの大きな目からス──────...と涙が流れてきた。
「ありがとうございます・・・。」
静かに涙を流しながら佐伯さんがまた空を見上げ、嬉しそうに笑った。
「生きてる限りはこの服だけは私の服なんです。
私の醜い身体では紺と黒の服しか着られないけど、空に浮かべたら白い服になる特別な私の服。」
「空に浮かべたら白くなるの?」
「どんな服でもどんな身体でも、空に浮かべたら白くなるんです。」
そんな不思議なことを言う佐伯さんに首を傾げていると、佐伯さんが楽しそうに笑いながら私の方を見てきた。
「かげおくりって知ってます?」
「かげおくり・・・。
ごめんね、知らないや。」
「かげおくりっていう遊びがあって、小さな頃からそれをよくやっていて。
青い空に白い自分の姿を浮かべることが出来るんです。」
「凄いね!!そんな遊びがあるんだ?」
初めて知る遊びに感動していると、佐伯さんが可愛く笑いながら立ち上がった。
「一緒にやってみます?」
「うん!やってみたい!!」
重い身体を動かし立ち上がり、佐伯さんの隣に立った。
そしたら、その時・・・
「一美さん。」
幸治君が私のことを呼ぶ声が聞こえた。
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