【R18・完】お嬢様は“いけないコト”がしたい

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男の子達はキラッキラな顔でこっちを見ている。
その視線の先は私ではなく明らかに幸治君の方で・・・。



「こんなに美人で可愛くて性格も良さそうなお姉さんの旦那さんはどんな人かと思ってたら、見た目も中身もめっっっちゃイケメン！！！」



「それもかなりお若くないっすか！！？
その歳でそんな高そうな指輪を買えるってヤバいっすね！！！」



興奮したような様子で幸治君に話し掛けてきて、私に話し掛けてきた時よりもずっとテンションが高い男の子達。



「今何歳なんっすか！？」



「来年の3月で24だよ。」



「社会人2年目ですか！？
それでそんなに稼いで結婚もしてるって凄いですね！！」



「俺は大学を出てないから社会人歴はもっと長いよ。」



「大学を出なくてそんなに若くても稼げるんですね！！」



「うん、俺もこんな未来があって驚いてるところ。」



幸治君が嬉しそうにそう言って、私の背中を少しだけ押した。



「昔から好きだった、美人で可愛くて性格も良いお姉さんとこうして並んで歩くことが出来て、毎朝夢なんじゃないかと思いながら起きてるよ。」



そう言って私と歩きだそうとした時・・・



「あ。」



幸治君が声を上げて立ち止まり、私の腰から手を離してお財布を取り出した。



「お酒、ありがとうね。」



そう言って1万円札をお財布から取り出そうとしていて・・・



でも、それをｽｯ───────...と戻し、小銭の方から500円玉を取り出し男の子に手渡した。



「俺達から誘ったのにすみません！！」



そう言いながらも男の子はすんなりと500円玉を受け取り、幸治君と私のことを見ながら良い笑顔で笑った。



「旅行、楽しんでください！！」



「それは・・・」



幸治君が落ち込んだような声で私のことを見下ろしてきた。



「俺からの留守電、聞きましたか？
今日は担当の女の人のつわりが途中から酷くなったので中断して・・・。
明日また他の人も同席して続きをすることになって・・・。」



「うん、聞いたよ。
明日も少しお仕事になったんだよね？」



「すみません・・・。
午前中には終わると思いますけど。」



「2泊する予定で明日もお泊まりするし、全然大丈夫だよ。
少しブラブラした後に病院で待ってるね。」



「俺ら付き合いましょうか！？」



「いや、それは俺が無理。」



幸治君が即答し、楽しそうに笑った男の子達とその場でバイバイをした。