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早川が昼ご飯を食べ終えたタイミングで、スマホを開いた。
学からのメッセージを確認する。
「あいつら・・・」
「学さん、何て返信きました?」
「早く戻ってこいって送ったのに、こんなスタンプ送ってきて終わった。」
早川にスマホを渡す。
気持ち悪いネコが両手を広げバンザイしているスタンプだけを送ってきた学からのメッセージ・・・。
「どういう意味ですか?」
「全く分かんねーけど、とりあえずまだ戻らねーんだろうな。」
クスクス笑いながら早川がスマホを返してくる。
その時、早川の指が少しだけ触れた。
それだけで、胸が高鳴る。
まるで初恋のような状態に戸惑い・・・
気付く。
そうか、俺・・・
今まで誰かを好きになったことがなかったんだな・・・。
これが、俺の遅くなった初恋なんだな・・・。
この歳で、それは拗らせるわけだ。
心の中で苦笑いした。
「創さん・・・」
「ん?」
「またわたし・・・創さんに連絡しちゃダメですか・・・?」
早川のそんな発言に驚き、嬉しくなる。
「また・・・前みたいに・・・会いたいです・・・。」
一生懸命話す早川に、すぐにでも抱き締めたい衝動に駆られグッと耐える。
“天性の人たらし”
その言葉を必死に思い出す。
早川のこの発言は、俺の早川への好意に対して無意識に出ているだけ。
早川が俺のことを男として好きで言ってくれているわけではないと、自分に言い聞かせる。
「俺さ・・・」
泣きそうになり、必死に我慢する。
「俺は、生徒には絶対手を出さない。」
あの日、俺に“凄く良い先生”と言ってくれた早川。
俺は、お前のために“良い教師”になろうと覚悟を決めたのに・・・。
「だから・・・わたしとは無理なんですよね・・・??」
そう聞かれ、苦しくて苦しくて、何も言えなくなる。
お前が、俺のことを男として好きにはならないだろ・・・?
あの夢みたいな1週間、俺の好意に流されてはいたけど、「もう会えない」と泣きながら俺に伝えただろ・・・?
俺ではない、好きな男がいるんだろ・・・?
ごめんな、ごめんな・・・。
あんな最低なことをして・・・。
そして、今日も・・・
「俺は、絶対手を出しちゃダメなんだよ・・・。
なのに・・・お前見てたらどうしても我慢出来なくなる・・・。」
下を向き、泣きそうになりながらなんとか伝える。
これ以上、早川の近くにいるわけにはいかない。
これ以上、最低な教師に、男だと思われたくない。
大きなタメ息を吐く。
「まさか、29にもなってお前とまた会うとは思わなかった。
もう二度と会うことはないと思ってたし、それでいいと思ってた。
今こんな、我慢できねー高校生のガキみたいになって・・・」
たまに受ける男子バスケ部のメンバーからの恋愛相談で、彼女に対して性欲が爆発してしまい彼女とケンカになる話がよくあって。
俺は性行為に淡白な方だと思っていたので、大人な感じで相談に乗っていたが・・・
早川に対しては我慢出来ないただの“男”になってしまう、どうしようもない自分に呆れて笑えてしまう。
「俺のこと、軽蔑してる?
絶対手を出さないとか言って、お前に手を出して。」
俺の問い掛けに早川は泣きそうな顔で首を振る。
「俺は、お前に軽蔑されるのだけは嫌で。
ちゃんとした、良い教師になりてーのに・・・
お前を見てると、どうしても我慢出来なくなる・・・。」
「わたしは・・・もう創さんに会わない方がいいですか・・・?」
学からのメッセージを確認する。
「あいつら・・・」
「学さん、何て返信きました?」
「早く戻ってこいって送ったのに、こんなスタンプ送ってきて終わった。」
早川にスマホを渡す。
気持ち悪いネコが両手を広げバンザイしているスタンプだけを送ってきた学からのメッセージ・・・。
「どういう意味ですか?」
「全く分かんねーけど、とりあえずまだ戻らねーんだろうな。」
クスクス笑いながら早川がスマホを返してくる。
その時、早川の指が少しだけ触れた。
それだけで、胸が高鳴る。
まるで初恋のような状態に戸惑い・・・
気付く。
そうか、俺・・・
今まで誰かを好きになったことがなかったんだな・・・。
これが、俺の遅くなった初恋なんだな・・・。
この歳で、それは拗らせるわけだ。
心の中で苦笑いした。
「創さん・・・」
「ん?」
「またわたし・・・創さんに連絡しちゃダメですか・・・?」
早川のそんな発言に驚き、嬉しくなる。
「また・・・前みたいに・・・会いたいです・・・。」
一生懸命話す早川に、すぐにでも抱き締めたい衝動に駆られグッと耐える。
“天性の人たらし”
その言葉を必死に思い出す。
早川のこの発言は、俺の早川への好意に対して無意識に出ているだけ。
早川が俺のことを男として好きで言ってくれているわけではないと、自分に言い聞かせる。
「俺さ・・・」
泣きそうになり、必死に我慢する。
「俺は、生徒には絶対手を出さない。」
あの日、俺に“凄く良い先生”と言ってくれた早川。
俺は、お前のために“良い教師”になろうと覚悟を決めたのに・・・。
「だから・・・わたしとは無理なんですよね・・・??」
そう聞かれ、苦しくて苦しくて、何も言えなくなる。
お前が、俺のことを男として好きにはならないだろ・・・?
あの夢みたいな1週間、俺の好意に流されてはいたけど、「もう会えない」と泣きながら俺に伝えただろ・・・?
俺ではない、好きな男がいるんだろ・・・?
ごめんな、ごめんな・・・。
あんな最低なことをして・・・。
そして、今日も・・・
「俺は、絶対手を出しちゃダメなんだよ・・・。
なのに・・・お前見てたらどうしても我慢出来なくなる・・・。」
下を向き、泣きそうになりながらなんとか伝える。
これ以上、早川の近くにいるわけにはいかない。
これ以上、最低な教師に、男だと思われたくない。
大きなタメ息を吐く。
「まさか、29にもなってお前とまた会うとは思わなかった。
もう二度と会うことはないと思ってたし、それでいいと思ってた。
今こんな、我慢できねー高校生のガキみたいになって・・・」
たまに受ける男子バスケ部のメンバーからの恋愛相談で、彼女に対して性欲が爆発してしまい彼女とケンカになる話がよくあって。
俺は性行為に淡白な方だと思っていたので、大人な感じで相談に乗っていたが・・・
早川に対しては我慢出来ないただの“男”になってしまう、どうしようもない自分に呆れて笑えてしまう。
「俺のこと、軽蔑してる?
絶対手を出さないとか言って、お前に手を出して。」
俺の問い掛けに早川は泣きそうな顔で首を振る。
「俺は、お前に軽蔑されるのだけは嫌で。
ちゃんとした、良い教師になりてーのに・・・
お前を見てると、どうしても我慢出来なくなる・・・。」
「わたしは・・・もう創さんに会わない方がいいですか・・・?」
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