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仁の友達3人が面白そうな顔で私を見ている。
「召還されるよね、二葉ちゃんに。
仁はスマホを持っていないから、いつも二葉ちゃんから連絡があった。」
「うん、ごめんね。」
「謝らないでよ、なんか嬉しかったし。」
「俺も!何でだろうな?
でも、今“召還”って言われてスッと入ってきた!」
「二葉ちゃんのスマホだし、こっちからは連絡出来ないからな。
二葉ちゃんからの“召還”を待ってたんだと思う。」
仁の友達3人が楽しそうに盛り上がってから、項垂れたままの仁を見た。
「全然気付かなかった!ごめんな!
放課後はいつも二葉ちゃんいたし、思い返すと二葉ちゃんがフォローしてたんだろうなとは分かるけど・・・その時は全然気付かなかった!!」
「俺も。たまに“バカだな~”と思うこともあったけど、その瞬間に“俺、バカだから”って自分で言って笑わせてきたし。
ネタなのかと思ってた!」
「でも、やっと意味がわかった。
“こいつも俺だから”って、二葉ちゃんのことを言う意味が。
たしかに、2人で1人みたいではあったな。
だから、2人でいられると全然分からなかった。」
仁の友達3人が、仁に話し掛ける。
それでも仁は・・・まだ項垂れている。
「仁、人に頼るっていうスキルを手に入れよう。」
私が言うと、仁は少しだけ顔を上げた。
「だから、パーティーを組むんだよ。
1人じゃ倒せないモンスターを倒すために。
モンスターに合わせて、パーティーの他のメンバーに頼るんだよ。」
「モンスターか・・・。」
「モンスターの属性に対抗出来るメンバーに、頼るの。
ゲームの中ではメンバーの人数が限られる場合があるけど、リアルではそんな制限ないから。」
項垂れている仁の頬を両手で掴んで、持ち上げた。
「リアルでは、無限大だよ、仁。
コミュニケーションのスキルのレベルが高い仁だったら、パーティーのメンバーを無限大に集められる。
仁だったら、歩いている村人にだって情報をもらえる。」
「そんなこと・・・俺に出来るかな。
バカな俺に、そんなこと出来るか・・・。」
弱気になっている仁に、笑った。
だって、リアルで生きやすいスキルを持っているのに、こんなに弱気になっているから。
「ガンガンいっちゃいなよ。
死ぬのを怖がってたらクリアなんて出来ないから。
クリア出来たらラッキーくらいの気持ちで、ガンガンいっちゃいなよ。」
「召還されるよね、二葉ちゃんに。
仁はスマホを持っていないから、いつも二葉ちゃんから連絡があった。」
「うん、ごめんね。」
「謝らないでよ、なんか嬉しかったし。」
「俺も!何でだろうな?
でも、今“召還”って言われてスッと入ってきた!」
「二葉ちゃんのスマホだし、こっちからは連絡出来ないからな。
二葉ちゃんからの“召還”を待ってたんだと思う。」
仁の友達3人が楽しそうに盛り上がってから、項垂れたままの仁を見た。
「全然気付かなかった!ごめんな!
放課後はいつも二葉ちゃんいたし、思い返すと二葉ちゃんがフォローしてたんだろうなとは分かるけど・・・その時は全然気付かなかった!!」
「俺も。たまに“バカだな~”と思うこともあったけど、その瞬間に“俺、バカだから”って自分で言って笑わせてきたし。
ネタなのかと思ってた!」
「でも、やっと意味がわかった。
“こいつも俺だから”って、二葉ちゃんのことを言う意味が。
たしかに、2人で1人みたいではあったな。
だから、2人でいられると全然分からなかった。」
仁の友達3人が、仁に話し掛ける。
それでも仁は・・・まだ項垂れている。
「仁、人に頼るっていうスキルを手に入れよう。」
私が言うと、仁は少しだけ顔を上げた。
「だから、パーティーを組むんだよ。
1人じゃ倒せないモンスターを倒すために。
モンスターに合わせて、パーティーの他のメンバーに頼るんだよ。」
「モンスターか・・・。」
「モンスターの属性に対抗出来るメンバーに、頼るの。
ゲームの中ではメンバーの人数が限られる場合があるけど、リアルではそんな制限ないから。」
項垂れている仁の頬を両手で掴んで、持ち上げた。
「リアルでは、無限大だよ、仁。
コミュニケーションのスキルのレベルが高い仁だったら、パーティーのメンバーを無限大に集められる。
仁だったら、歩いている村人にだって情報をもらえる。」
「そんなこと・・・俺に出来るかな。
バカな俺に、そんなこと出来るか・・・。」
弱気になっている仁に、笑った。
だって、リアルで生きやすいスキルを持っているのに、こんなに弱気になっているから。
「ガンガンいっちゃいなよ。
死ぬのを怖がってたらクリアなんて出来ないから。
クリア出来たらラッキーくらいの気持ちで、ガンガンいっちゃいなよ。」
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