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「広報・・・広告塔・・・ですか?」



よく分からず、私は繰り返す。



「端的に言えば、広報部の所属で、イベントで人が集まる場面・テレビの取材がある時、それと・・・」



「それと・・・なんですか?」



「うちのCM!ポスター!雑誌!」



副社長が大きな声でそう言い、私を笑いながら睨み付ける。



「表舞台、出ようよ。
うちの、“KONDO”の“夏生”。」



私がその迫力に圧倒されている中、もう1枚の紙も出してきた・・・



その紙には・・・







「シュー・・・」





女の子と男の子、どっちの格好もしているシューの写真。
その下に、分厚い資料が何枚も重なっている。





「彼もいいね、“shu-”。
やっぱり、神崎社長の所の子は質が良い。」




そう言いながら、シューの写真にあった資料を手に取り見ていく。




「彼・・・面白いよね。
あんなに可愛い見た目なのに、中に・・・なんというか・・・すごいのいるよね。」




私が首を傾げながら副社長を見ると・・・



また笑いながら私を睨み付ける。




「まさかの、女の子の君の方が、彼よりすごいの中にいて、驚いたけど。
よく似てるよ、2人とも。」




「似てますか・・・?」




私とシューが似てると言われ、正直全然ピンっとこない。




「似てる。彼が中学1年の時は毎日一緒にいたって?」



「そうですね。5年間離れていた期間もありますけど。」



「でも、“早川宗の全部は、青田夏生で出来てる”。」



「え・・・?」



「さっき、彼が言ってたよ。
君がいたから、自分が自分らしくいられたって。
その土台を君が作ったなら、確かに彼は青田夏生で出来ているのかもね。」



「そう、ですか・・・。
シューが、そんなことを・・・。」



「俺も、そう思う。」



副社長が、どこか懐かしそうに、愛おしそうに、少し遠くを見た。



「自分という土台を作ってくれた人がいるなら、それは・・・その人が全てになる。
俺も、そう思う。」
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