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土曜日の朝、
朝の生放送番組のレギュラーが決まり、今日が初めての日。
「おはようございま~す!」
牧場の一角に、出演者やスタッフ用のスペースが設けられている。
そこに、女の子達が数人がやってきて、椅子に座って台本を読んでいた俺に挨拶をしてきた。
「おはようございまーす!
“shu-”です!今日からよろしくお願いします!」
立ち上がり、俺も可愛く挨拶をする。
女の子達はわざとらしい上目遣いで俺をジッと見詰めた後、俺の近くにある椅子にそれぞれ座った。
しばらく台本を読んだり雑談をしていると・・・
「“shu-”君!
私達、“shu-”君に会うの楽しみにしてたんだ~!」
「そうなんだ、ありがと!」
「“shu-”君ってさ、本当のところ、女の子好きでしょ?」
女の子の言葉に、俺は一瞬固まった。
「そう見えるの?」
「テレビで見たり、スタッフさんと話したりしてる時は見えないけど・・・これは女の勘!」
その言葉に、他の女の子達も頷く。
女の勘って、本当に凄いなーと感心する。
俺は可愛く笑いながら、女の子達を見詰める。
「女の勘、いいな~。俺も欲しいな~。
俺のココ、取っちゃえば俺にも女の勘身に付くかな?」
わざとソコに触れながら、女の子達に笑う。
「それは勿体ないよ!絶対あった方がいい!」
「“shu-”君、化粧しないでちゃんと男の子の格好したら、相当格好いいよね!?」
女の子達が盛り上がりながら、俺のココを見てくる。
「でも、俺・・・コレいらないんだよね。」
俺の言葉に、女の子達が静かになり俺を見る。
「コレがあるせいで、小さな頃からずっと悩んできたんだ。
コレがあるから女の子の服も着られないし、女みたいな俺のことを虐める人もいたし。」
女の子達が、一気に同情的になったのが分かる。
「今でも、コレには振り回されてばっかりいるよ。」
全部、本当のこと。
この手の話しには、あえて本当のことだけを言うようにしている。
肝心なことは、言わないで。
神崎社長からの条件、仕事でもプライベートでも、男の娘でいることを徹底する・・・。
それが、夏生といられる条件だから・・・。
あと、どのくらい夏生と一緒にいられるかな・・・。
昨日の夏生とのキスを思い出し、幸せで、でも悲しい気持ちにもなる。
そんな俺に、女の子達は物凄く同情的な目になり・・・
「わ~お!可愛い~!!」
ウサギと戯れる中、初登場の俺に女の子達も何かと気に掛けてくれ、すごくやり易い現場となった。
「あ、あの、え~・・・あっちの牛が、え・・・と・・・」
さっきから色々と説明してくれる牧場の男の人が、ガッチガチに緊張していて全然話せなくなっている。
他の女の子達も色々フォローしようとしているけど、その女の子達を見て更に緊張しているのがよく分かる・・・。
カンペを見ると、《牛の方に行って》と書いてあり・・・
俺は、牧場の男の人の手を優しく握る。
「一緒に行こ~??」
そう言って、ユラユラとさせながら歩き始める。
昔、夏生がしてくれた緊張のほぐし方。
牧場の男の人は、俺が男だと知っているのか、少しホッとした顔にもなりながら俺を見た。
その後は、ずっと俺と手を繋ぎながら説明をするという、面白い場面にもなり・・・
スタジオにカメラが戻った後は向こうで盛り上がっていたらしい。
朝の生放送番組のレギュラーが決まり、今日が初めての日。
「おはようございま~す!」
牧場の一角に、出演者やスタッフ用のスペースが設けられている。
そこに、女の子達が数人がやってきて、椅子に座って台本を読んでいた俺に挨拶をしてきた。
「おはようございまーす!
“shu-”です!今日からよろしくお願いします!」
立ち上がり、俺も可愛く挨拶をする。
女の子達はわざとらしい上目遣いで俺をジッと見詰めた後、俺の近くにある椅子にそれぞれ座った。
しばらく台本を読んだり雑談をしていると・・・
「“shu-”君!
私達、“shu-”君に会うの楽しみにしてたんだ~!」
「そうなんだ、ありがと!」
「“shu-”君ってさ、本当のところ、女の子好きでしょ?」
女の子の言葉に、俺は一瞬固まった。
「そう見えるの?」
「テレビで見たり、スタッフさんと話したりしてる時は見えないけど・・・これは女の勘!」
その言葉に、他の女の子達も頷く。
女の勘って、本当に凄いなーと感心する。
俺は可愛く笑いながら、女の子達を見詰める。
「女の勘、いいな~。俺も欲しいな~。
俺のココ、取っちゃえば俺にも女の勘身に付くかな?」
わざとソコに触れながら、女の子達に笑う。
「それは勿体ないよ!絶対あった方がいい!」
「“shu-”君、化粧しないでちゃんと男の子の格好したら、相当格好いいよね!?」
女の子達が盛り上がりながら、俺のココを見てくる。
「でも、俺・・・コレいらないんだよね。」
俺の言葉に、女の子達が静かになり俺を見る。
「コレがあるせいで、小さな頃からずっと悩んできたんだ。
コレがあるから女の子の服も着られないし、女みたいな俺のことを虐める人もいたし。」
女の子達が、一気に同情的になったのが分かる。
「今でも、コレには振り回されてばっかりいるよ。」
全部、本当のこと。
この手の話しには、あえて本当のことだけを言うようにしている。
肝心なことは、言わないで。
神崎社長からの条件、仕事でもプライベートでも、男の娘でいることを徹底する・・・。
それが、夏生といられる条件だから・・・。
あと、どのくらい夏生と一緒にいられるかな・・・。
昨日の夏生とのキスを思い出し、幸せで、でも悲しい気持ちにもなる。
そんな俺に、女の子達は物凄く同情的な目になり・・・
「わ~お!可愛い~!!」
ウサギと戯れる中、初登場の俺に女の子達も何かと気に掛けてくれ、すごくやり易い現場となった。
「あ、あの、え~・・・あっちの牛が、え・・・と・・・」
さっきから色々と説明してくれる牧場の男の人が、ガッチガチに緊張していて全然話せなくなっている。
他の女の子達も色々フォローしようとしているけど、その女の子達を見て更に緊張しているのがよく分かる・・・。
カンペを見ると、《牛の方に行って》と書いてあり・・・
俺は、牧場の男の人の手を優しく握る。
「一緒に行こ~??」
そう言って、ユラユラとさせながら歩き始める。
昔、夏生がしてくれた緊張のほぐし方。
牧場の男の人は、俺が男だと知っているのか、少しホッとした顔にもなりながら俺を見た。
その後は、ずっと俺と手を繋ぎながら説明をするという、面白い場面にもなり・・・
スタジオにカメラが戻った後は向こうで盛り上がっていたらしい。
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