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そんな懐かしい思い出を振り返っていると、シューが私のクレジットカードを取り上げ、私の財布に戻した。




「あの時のお金、返そうとしても・・・、
夏生は絶対に受け取ってくれなかったから。」




笑った誰よりも可愛い顔が、少し困った顔をした。





「でも、あの時のって言っても・・・、この下着1セットくらいの値段だよ?」





「夏生。」





シューが真剣な顔で私を呼び、そしてまた誰よりも可愛い顔で笑った。





「お金だけじゃないから。
俺は、夏生から、お金だけでは返せないくらい、大切なモノを、沢山貰ってるから。」





シューがそう言うと、自分のクレジットカードを店員さんに再度差し出す。





「お返しなんだ。
今度は、俺が応援する番。」





シューは、誰よりも可愛い顔で私に笑いかける。





「俺に、応援させてよ。」






私は、素直に、頷いた。
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