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俺の叫びには、駅の周辺にいた多くの人達が振り返ってきた。
そして数秒後にはまたそっぽを向いて歩き始めた。
その顔の中に愛姉がいないことを確認し、俺は泣きながら空を見上げた。
真っ青な空を・・・。
やけに綺麗すぎてムカつくくらいの青い空を・・・。
「青・・・・・・・・。」
幼馴染みどころか“親友”だと思っている男の名前を呟いた。
こんなことになるならもっと早く打ち明けていれば良かったと思いながら。
こんなことになるならもっと、もっと早く・・・青に助けて貰えば良かったと後悔しながら。
「あいつは単純な男だからな・・・俺が愛姉のことが好きだなんて、絶対に気付かなかった・・・。
イトコ同士でなんて、普通は気持ち悪くて考えもしないよな・・・。」
大昔、青にイトコのことを恋愛の相手として見られるか聞いたことがある。
その時に青は爆笑しながら「想像しただけで気持ち悪い」と答えていた。
青は大昔、そんな風に答えていた。
「俺だって他の奴らみたいに、お前のことが大好きで・・・。
お前に気持ち悪いと思われるのがめちゃくちゃ怖いくらいに、お前のことも大好きで・・・。」
去年の年末、墓場まで持っていくつもりだった愛姉への気持ちを打ち明けた時、青は爆笑なんて何もしなかった。
その代わりに、めちゃくちゃ怒られた。
どうして今まで1人で抱えていたのかと怒鳴られまくった。
“俺はお前の何なんだよ!?
親友だろ!?
幼馴染みどころかマジの親友だろ!?
俺だけがそう思ってたのかよ!?”
一平と望ちゃんのことと同じくらい、青は俺にも怒ってきた。
「青、ごめん・・・・・。
俺・・・・幸せになれそうにない・・・・。」
綺麗な青い空に向かって青に謝った。
青にどんな顔で会えば良いのか分からなくなりながら。
これから俺は、どんな風に生きていけば良いのか分からなくなりながら。
「これは2回死亡した・・・。」
また死んだ自分に小さく笑った瞬間・・・
「みっちゃん、死んじゃった?」
聞き覚えしかない声が・・・・
忘れたくても忘れられない声が・・・・
愛している女の子の声が、聞こえて・・・。
ゆっくりと、ゆっくりと・・・
ゆっくりと、青い空から視線を下ろすと・・・。
いた・・・。
愛姉が・・・
いや、愛姉とも愛花とも思えないような、めちゃくちゃ可愛い女の子が、目の前にいた。
クセ毛は自然なストレートになり、めちゃくちゃ良く似合っているショートヘア。
黒髪ではなく愛花の肌や瞳の色とよく合う明るい髪色。
更にはメイクまでかんっっっっぺきに施されている“めちゃくちゃ可愛い女の子”が、俺の目の前に立っていた。
綺麗なのは横顔と首だけではなく、愛姉は誰がどう見ても“可愛い”と思える女の子になれる子だった。
知っていた・・・。
そんなのは俺は美容師だから、とっくの昔に気付いていた・・・。
お姉様達とは違うクセの強い髪の毛、お姉様達とは違う薄い顔、それに凄く悲しんでいた愛姉の気持ちにも気付いていた。
なのに俺は変えられなかった。
色々な言い訳を自分の中に並べて、愛姉のその姿を変えられないでいた。
ずっと俺のことを想っていて欲しかった。
本当は、他の男のことではなく俺のことをずっと・・・ずっと、好きでいて欲しかった。
俺以外の男の所になんて行けないように、俺は愛姉のことを”可愛い女の子”にさせることが出来ないでいた。
そのことにやっと気付き、そんな最悪なことをしていた自分にまた大きく泣いた。
「さっき私の名前を呼んだよね?
それが聞こえたから改札を通る前に引き返してみたら、“みっちゃん”がいたからビックリしたよ。」
よく考えたら、俺のことを守るだけではなく、お姉様達にオモチャにされ隠れて泣いている俺のことをいつだって迎えに来てくれるのは、愛姉だった。
愛姉だった・・・。
俺は・・・
俺は・・・
「俺は・・・愛姉のことが大好きです・・・。
女の子として・・・1人の女の子として、大好きです・・。
昔から俺は、愛姉のことが大好きで・・・。
愛姉のことが・・・・愛花のことが大好きで・・・・・」
愛姉の向こう側に見える青い空も視界に入れながら、泣きながら、伝えた。
「俺は愛姉のことを・・・愛花のことを、女の子として愛しています・・・。」
何も格好良い姿ではないけれど、伝えた。
「結婚とか・・・子どもとか・・・それについては大切な問題すぎて今この場で答えは出せないけど・・・。
でも、俺は愛姉と・・・愛花と一緒にいたい・・・。
毎日・・・毎日、昔みたいに毎日、ずっと一緒に・・・お姉様達のことなんてマジでどうにでも対応するから・・・。
キスとかセックスとか、そんなのはもう34だししなくても多分大丈夫なはずだから・・・とにかく、とにかく、そんなことよりも俺は愛姉と、愛花とずっと一緒にいたい・・・。」
そして数秒後にはまたそっぽを向いて歩き始めた。
その顔の中に愛姉がいないことを確認し、俺は泣きながら空を見上げた。
真っ青な空を・・・。
やけに綺麗すぎてムカつくくらいの青い空を・・・。
「青・・・・・・・・。」
幼馴染みどころか“親友”だと思っている男の名前を呟いた。
こんなことになるならもっと早く打ち明けていれば良かったと思いながら。
こんなことになるならもっと、もっと早く・・・青に助けて貰えば良かったと後悔しながら。
「あいつは単純な男だからな・・・俺が愛姉のことが好きだなんて、絶対に気付かなかった・・・。
イトコ同士でなんて、普通は気持ち悪くて考えもしないよな・・・。」
大昔、青にイトコのことを恋愛の相手として見られるか聞いたことがある。
その時に青は爆笑しながら「想像しただけで気持ち悪い」と答えていた。
青は大昔、そんな風に答えていた。
「俺だって他の奴らみたいに、お前のことが大好きで・・・。
お前に気持ち悪いと思われるのがめちゃくちゃ怖いくらいに、お前のことも大好きで・・・。」
去年の年末、墓場まで持っていくつもりだった愛姉への気持ちを打ち明けた時、青は爆笑なんて何もしなかった。
その代わりに、めちゃくちゃ怒られた。
どうして今まで1人で抱えていたのかと怒鳴られまくった。
“俺はお前の何なんだよ!?
親友だろ!?
幼馴染みどころかマジの親友だろ!?
俺だけがそう思ってたのかよ!?”
一平と望ちゃんのことと同じくらい、青は俺にも怒ってきた。
「青、ごめん・・・・・。
俺・・・・幸せになれそうにない・・・・。」
綺麗な青い空に向かって青に謝った。
青にどんな顔で会えば良いのか分からなくなりながら。
これから俺は、どんな風に生きていけば良いのか分からなくなりながら。
「これは2回死亡した・・・。」
また死んだ自分に小さく笑った瞬間・・・
「みっちゃん、死んじゃった?」
聞き覚えしかない声が・・・・
忘れたくても忘れられない声が・・・・
愛している女の子の声が、聞こえて・・・。
ゆっくりと、ゆっくりと・・・
ゆっくりと、青い空から視線を下ろすと・・・。
いた・・・。
愛姉が・・・
いや、愛姉とも愛花とも思えないような、めちゃくちゃ可愛い女の子が、目の前にいた。
クセ毛は自然なストレートになり、めちゃくちゃ良く似合っているショートヘア。
黒髪ではなく愛花の肌や瞳の色とよく合う明るい髪色。
更にはメイクまでかんっっっっぺきに施されている“めちゃくちゃ可愛い女の子”が、俺の目の前に立っていた。
綺麗なのは横顔と首だけではなく、愛姉は誰がどう見ても“可愛い”と思える女の子になれる子だった。
知っていた・・・。
そんなのは俺は美容師だから、とっくの昔に気付いていた・・・。
お姉様達とは違うクセの強い髪の毛、お姉様達とは違う薄い顔、それに凄く悲しんでいた愛姉の気持ちにも気付いていた。
なのに俺は変えられなかった。
色々な言い訳を自分の中に並べて、愛姉のその姿を変えられないでいた。
ずっと俺のことを想っていて欲しかった。
本当は、他の男のことではなく俺のことをずっと・・・ずっと、好きでいて欲しかった。
俺以外の男の所になんて行けないように、俺は愛姉のことを”可愛い女の子”にさせることが出来ないでいた。
そのことにやっと気付き、そんな最悪なことをしていた自分にまた大きく泣いた。
「さっき私の名前を呼んだよね?
それが聞こえたから改札を通る前に引き返してみたら、“みっちゃん”がいたからビックリしたよ。」
よく考えたら、俺のことを守るだけではなく、お姉様達にオモチャにされ隠れて泣いている俺のことをいつだって迎えに来てくれるのは、愛姉だった。
愛姉だった・・・。
俺は・・・
俺は・・・
「俺は・・・愛姉のことが大好きです・・・。
女の子として・・・1人の女の子として、大好きです・・。
昔から俺は、愛姉のことが大好きで・・・。
愛姉のことが・・・・愛花のことが大好きで・・・・・」
愛姉の向こう側に見える青い空も視界に入れながら、泣きながら、伝えた。
「俺は愛姉のことを・・・愛花のことを、女の子として愛しています・・・。」
何も格好良い姿ではないけれど、伝えた。
「結婚とか・・・子どもとか・・・それについては大切な問題すぎて今この場で答えは出せないけど・・・。
でも、俺は愛姉と・・・愛花と一緒にいたい・・・。
毎日・・・毎日、昔みたいに毎日、ずっと一緒に・・・お姉様達のことなんてマジでどうにでも対応するから・・・。
キスとかセックスとか、そんなのはもう34だししなくても多分大丈夫なはずだから・・・とにかく、とにかく、そんなことよりも俺は愛姉と、愛花とずっと一緒にいたい・・・。」
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