【完】好き好き大好きの嘘

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「強くなったね、結子。
クソジジイに向かい合ってる結子は凄く強かったよ。」



「みんなが私を強くしてくれた・・・。
本当に、みんなが・・・。
弱者だった私を強くさせてくれた・・・。」



おじいちゃんに向き合っても何も怖くなかった。
だって私は灰色になって、真っ黒にもなったから。
だから何にでもなれた。
何色になるのも怖くはなかった。



そう思いながら、翔子を強く抱き締める。



「私が永家の家を出ることになる。
でも翔子が永家の家にいる限り、私はどこに行っても、何になっても、私は永家の本家の長女であることは変わらないから。
私に出来ることは何でもする。
翔子の為に、何でもする。」



「結子の旦那が増田財閥の本家の長男だけどね～。」



翔子がそう言って笑い、増田君の方を見下ろした。



「それも増田ホールディングスの社長になったんでしょ？
永家とめっちゃライバルじゃん！！」



「いや、増田ホールディングスの代表取締役に就任はしてるけど、俺は的場製菓に常駐するから。」