【完】好き好き大好きの嘘

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めちゃくちゃ驚いている永家のじいさんの目の前に、増田ホールディングスの登記事項全部証明書を放り投げた。



「そして、増田ホールディングスのもう1人の代表取締役としても就任した。
俺も増田ホールディングスの代表取締役に就任して、父親とのダブル代表になった。」



俺が放り投げた謄本を見ることなく目を真ん丸にして俺を見詰め続けている永家のじいさん。



俺のじいさんが深く愛していた婚約者、その婚約者を奪って今も隣に座らせている永家の“家”が。



増田財閥の天敵である永家の“家”が。



奪うはずだった的場製菓を増田財閥に奪われ、そして本家の長女も増田財閥の本家の長男に奪われる。



このポンコツになった頭がどこまで回っているかは分からないが、一泡も二泡も吹かせることが出来たので俺は爽やかに笑ってみせた。



そんな俺の笑顔に・・・



「実(みのる)さん・・・。」



と、永家のじいさんの隣に座る永家のばあさん・・・俺のじいさんの元婚約者であるばあさんが呟いた。








譲side.......