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「流石、俺の最強の幼馴染み2人だね。」
そう言いながらイヤホンを外すと、結子も笑いながら頷いている。
久しぶりに見た可愛すぎる結子の笑顔を見ながら俺は動画を停止し、ホーム画面に戻った。
そして、言った。
「結子、連絡先教えてよ。」
俺の言葉に結子は凄く驚いた顔をしてきた。
そんな結子に俺は続ける。
「この動画を和雄に教えるけど、この動画は俺に見るなって言ってくると思うから。
これは俺に見られるのが恥ずかしいと思う。
それくらい“和君”のことが盛り沢山だからね。」
そう言ってからスマホを結子の方に少し向ける。
「結子が代わりに見てよ、岩渕さんの動画を。
それで俺にどんな内容だったか教えて欲しい。
和雄に何かアドバイスが出来るかもしれないから俺も内容は把握しておきたい。」
俺がそう言っても結子は悩んでいる様子でその口を開いてはくれない。
それには死ぬほど苦しくなってくる。
連絡先を交換出来ると期待していた分、いつもよりも苦しくなってくる。
少しだけ空気を多めに吸い込み“普通”に笑いながら伝えた。
「社会人になってから“和”じゃなくて“和雄”って呼ぶようにしたけどさ。
やっぱり和を和雄に出来るのは岩渕さんだけなんだよね。
和が和雄になれるように俺も何かしら力になりたいし、結子も協力してよ。」
俺のその言葉に結子はやっと口を開いてくれ、連絡先を教えてくれた。
それをスマホにも登録し頭の中にもしっかりと入れた。
じいさんになってポンコツになったとしてもこれだけは忘れないように。
深く愛していた婚約者を取られ、今でも永家に怒りの感情を持ち続けている俺のじいさんのことを思い浮かべながら、そんなことを考えてしまった。
「今日の夜電話するから。」
“今度”とは言わずに“今日の夜”と伝えた。
まだ社会人1年目なのが今日も酷くもどかしくて。
早く・・・
早く・・・
結子を奪いに行きたいけれど、今はまだ“その時”の為に動いていくしかない。
ポンコツのじいさんになってもこの子を誰からも何からも取られない為に、今はこのスマホを持って灰色の道を歩くしかない。
現代にあるこの最強の道具を持って、これで結子と俺を繋げる機会を結んでくれた結子の可愛すぎる制服姿を目に焼き付け、俺は和の元へと歩きだした。
そう言いながらイヤホンを外すと、結子も笑いながら頷いている。
久しぶりに見た可愛すぎる結子の笑顔を見ながら俺は動画を停止し、ホーム画面に戻った。
そして、言った。
「結子、連絡先教えてよ。」
俺の言葉に結子は凄く驚いた顔をしてきた。
そんな結子に俺は続ける。
「この動画を和雄に教えるけど、この動画は俺に見るなって言ってくると思うから。
これは俺に見られるのが恥ずかしいと思う。
それくらい“和君”のことが盛り沢山だからね。」
そう言ってからスマホを結子の方に少し向ける。
「結子が代わりに見てよ、岩渕さんの動画を。
それで俺にどんな内容だったか教えて欲しい。
和雄に何かアドバイスが出来るかもしれないから俺も内容は把握しておきたい。」
俺がそう言っても結子は悩んでいる様子でその口を開いてはくれない。
それには死ぬほど苦しくなってくる。
連絡先を交換出来ると期待していた分、いつもよりも苦しくなってくる。
少しだけ空気を多めに吸い込み“普通”に笑いながら伝えた。
「社会人になってから“和”じゃなくて“和雄”って呼ぶようにしたけどさ。
やっぱり和を和雄に出来るのは岩渕さんだけなんだよね。
和が和雄になれるように俺も何かしら力になりたいし、結子も協力してよ。」
俺のその言葉に結子はやっと口を開いてくれ、連絡先を教えてくれた。
それをスマホにも登録し頭の中にもしっかりと入れた。
じいさんになってポンコツになったとしてもこれだけは忘れないように。
深く愛していた婚約者を取られ、今でも永家に怒りの感情を持ち続けている俺のじいさんのことを思い浮かべながら、そんなことを考えてしまった。
「今日の夜電話するから。」
“今度”とは言わずに“今日の夜”と伝えた。
まだ社会人1年目なのが今日も酷くもどかしくて。
早く・・・
早く・・・
結子を奪いに行きたいけれど、今はまだ“その時”の為に動いていくしかない。
ポンコツのじいさんになってもこの子を誰からも何からも取られない為に、今はこのスマホを持って灰色の道を歩くしかない。
現代にあるこの最強の道具を持って、これで結子と俺を繋げる機会を結んでくれた結子の可愛すぎる制服姿を目に焼き付け、俺は和の元へと歩きだした。
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