【完】好き好き大好きの嘘

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仮にも“女の子”であるこの“猿”がそんなことを言い出した。



「そんなことの為にコレを使っていいんですかね？」



「別にいいんじゃない？
お互いに両想いなわけだし、使えるモノは使った方がいい。
結子はよっぽどのことがないと倒れない。
結子は結子でめちゃくちゃ強いから。」



「倒さないとダメですかね？
僕は増田の“家”の上にいったら、妙子ちゃん達のお父さんのように強行手段でも良いかなと思っているんですけど。」



俺がそう言うと“猿”が少しだけ考えた様子になった。
でも、少しだけ。



「それでも良いかもしれないけど、それだとずっと永家の下にいないといけないよ。
お父さんはそれに内心めっっっちゃムカついてる。」



「永家の下も何も、俺は増田の人間ですけどね。」



「それでも永家の本家のお姫様を嫁にするのに強行手段を取ったなら、結果的にそういうことになると思う。
取るなら綺麗な1本を取った方がいい。
それが増田と永家の対決にも影響してくるだろうから。」