【完】好き好き大好きの嘘

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増田君の言葉におじいちゃんは目を大きく見開いた。



「バカな・・・どこに買収させた・・・？」



「永家でも藤岡でもないもう1つの財閥に。」



おじいちゃんは更に目を見開き、和のことを睨み付けた。



「何をしてる！！！お前も何をしてた！！！」



「俺1人では会社を回せないって言っただろ？
あの父親だってまだ社長だし、色んな意味で優秀な秘書がいないと俺1人では会社を回せない。」



「お前がそんなに弱い男だと思わなかった！！！
永家の血が流れてるんだぞ！？お前には！！」



「永家の血なんて知らない、俺には父さんと母さんの血しか流れてねーよ！」



和が大笑いしながらそう言って増田君の方を見た。
そんな和のことを増田君も見ていて、それからおじいちゃんの方をまた見た。



「さっき、もう1つの財閥に買収される契約を和のお父さんとしてきましたので！！
俺、この子貰っていいっすか？」



増田君がそんなことを言って・・・



契約書を両手で抱き締めている私の手の上に右手をソッと重ねてきた。



それには驚き増田君を見る。



増田君は私の方を見ることなくおじいちゃんに軽い笑顔を見せていて・・・。



「何でお前なんかに・・・！！
もう1つの財閥に的場製菓を売った男なんかに、永家の本家の長女をやらないといけない！！！」