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「結子、少女漫画にハマったんだって?
さっき翔子が嘆いてたけど。」
日曜日、和の家での勉強会の休憩中、増田君から聞かれた。
「うん、ハマっちゃった。」
「いつも目の前に和も俺もいるのに何にハマるの?
俺達より漫画の男の方が格好良い?」
「格好良いというか・・・。
“胸キュン”というか・・・。」
「それ、聞いたことあるけど何なの?」
「胸がキュンキュンするんだよね。」
「もっと具体的に。」
「言葉では言い表せないよ~。
本当に胸がキュンキュンするんだもん!」
私がそう答えると増田君が楽しそうに笑った。
「どんな場面で胸がキュンキュンするの?」
「“もう1人”が出てるページ。」
「“もう1人”?」
「主人公の女の子じゃない“もう1人”の女の子と、主人公の相手じゃない“もう1人”の男の子。」
「え・・・そっちなの?」
増田君が少し吹き出しながら、私に手の平を見せてきた。
「持ってきてる?」
「うん、休憩時間中に読もうと思ってたから持ってきてる。」
「休憩時間中に漫画読まないでよ。」
私にそう言った増田君は私が渡した少女漫画をペラペラと流し読みし始めた。
そして・・・
「これの何が面白いのか、“胸キュン”なのか全く分からない。
登場人物全員に何も共感出来ない。」
そう言われてしまった。
さっき翔子が嘆いてたけど。」
日曜日、和の家での勉強会の休憩中、増田君から聞かれた。
「うん、ハマっちゃった。」
「いつも目の前に和も俺もいるのに何にハマるの?
俺達より漫画の男の方が格好良い?」
「格好良いというか・・・。
“胸キュン”というか・・・。」
「それ、聞いたことあるけど何なの?」
「胸がキュンキュンするんだよね。」
「もっと具体的に。」
「言葉では言い表せないよ~。
本当に胸がキュンキュンするんだもん!」
私がそう答えると増田君が楽しそうに笑った。
「どんな場面で胸がキュンキュンするの?」
「“もう1人”が出てるページ。」
「“もう1人”?」
「主人公の女の子じゃない“もう1人”の女の子と、主人公の相手じゃない“もう1人”の男の子。」
「え・・・そっちなの?」
増田君が少し吹き出しながら、私に手の平を見せてきた。
「持ってきてる?」
「うん、休憩時間中に読もうと思ってたから持ってきてる。」
「休憩時間中に漫画読まないでよ。」
私にそう言った増田君は私が渡した少女漫画をペラペラと流し読みし始めた。
そして・・・
「これの何が面白いのか、“胸キュン”なのか全く分からない。
登場人物全員に何も共感出来ない。」
そう言われてしまった。
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