【完】好き好き大好きの嘘

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それには驚いたけれど、私は笑った。



「ビックリした！」



「ね～！ビックリした～！
今から帰るの？」



「うん、今から帰るよ！」



私と翔子が話ながら、エレベーターは下へと降りていく。
譲と一夜も少し話していて、4人の声がエレベーターの中で響きながら降りていく。



そして、エレベーターは1階に着いた。



一夜がエレベーターの“開”ボタンを押してくれ、譲が1番先にエレベーターから一歩踏み出した。



譲の後ろ姿を見ていたら、私は動けなくなってしまった。



足を動かせなくなってしまった。



そんな私を譲がゆっくりと振り返った。



優しい優しい顔で、輝くような笑顔で・・・。



それから、言った・・・。



言った・・・。



「早く来いよ、翔子！！！」



そう言った・・・。



私を見ながら・・・。



私のことを見ながら・・・



翔子と、そう言った・・・。