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そう決心しながら精神統一をしていると・・・



コツン────...



コツン────...



と、昨日と同じ音が聞こえた。



黙祷していた目をゆっくりと開けると、松居先生が杖をつきながら道場に入ってきた。



「松居先生、遅くなってごめんなさい!!」



「じじいを夜更かしさせるんじゃねーよ!!」



「でも私が来たってよく分かりましたね?」



私が聞くと松居先生が道場の天井の隅を指差した。
そっちを見てみると・・・



「カメラ設置してるからな。
変なのが入ってきたらすぐに警備員が来る。」



「流石お金持ち!!」



「お前の家もだろ!!」



松居先生が大笑いをしながら近付いてきたので、私は正座から立ち上がった。



「良い感じに精神が鎮まってるな。
・・・ほぉ、それ・・・どうした?」



松居先生が私の胸の辺りを見ながら聞いてきた。



「何が見えるの?」



「なんだろうな・・・何かの花びら・・・。
・・・桜みたいだな・・・。
それが加わってる。」



そんなことを聞かれ・・・



これには大笑いした。



「小町さんかな~!!!
うちの会社・・・加賀製薬の副社長!!」



「さっき少しあいつに会った時に聞いた。
妙、加賀製薬に勤めてるらしいな。
加賀製薬の副社長さんのことはチラッと見たことある。
確かに大きな桜の木を持った人だったな。」 



「そうなんだ・・・。
元々小町さんのことは大好きだったけど、今はもっともっと大好きになった。」
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