【完】拳に愛を込めて(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)

Bu-cha

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「美味し~い!!!
お母さんが作る牛丼より美味し~い!!!」



「それあるよね!!!
家で作る牛丼と全然違うよね!!」



拳も同意してくれ、2人で1つの牛丼を食べていく。



「拳・・・肉食べ過すぎ!!」



「妙も・・・俺こっちの方しか食べてないし。」



「・・・それ、こっち側だから私の肉じゃない?」



そんなことを言い合って肉を取り合いし・・・。
最後の肉についてはじゃんけんで勝負をつけた。



「ご馳走さまでした~!!!」



牛丼屋の前で拳にお辞儀をする。
こういう礼儀作法は松居先生にしっかり指導されているから。



「うん・・・。なんか飲む?」



そう言って、拳がまた財布を出した。
そしてすぐ近くにあった自販機へ。



それを見て・・・分かった。



身体の動きも力の入り方も分からなかったけど、いつもと違う行動すぎたので分かった。



なので、聞いた。



「拳、悩み事~?」



私が何かに悩んでいるとお兄ちゃんから「悩み事か?」と聞かれるので、拳にもそう聞いた。



そしたら・・・



拳がお金を自販機に入れ・・・



ボタンを押した。



ガコン───という音が響き・・・



拳が自販機からペットボトルを取り出した。



そして、私に渡してきた。



見てみるとアクエリアスだった。



「妙、いつも水筒に入れた麦茶だからね。
俺がこれ飲んでると“一口”って言って大量に飲んでくるから。」



「ありがとう。
私ジュースとかお菓子とか嫌いなんたよね。
だからアクエリアスもお母さん買わないんだけど、これは拳から一口貰ったら美味しかったから。
なのにお母さん買ってくれなくて。」



そう言って、アクエリアスを受け取りキャップを開け・・・



飲んだ。



飲んだ。



一気に、全部飲んだ。
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