【完】拳に愛を込めて(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)

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8-13

「岩渕～、きったねーな！！」



そして2年生になり数日、今日もこいつの大声が教室の中に響く。



給食の時間、岩渕君という男の子がまた給食をこぼしているのだと分かる。
岩渕君はポケットから出したティッシュで机や床を一生懸命拭いていて、その姿を見て私は今日も立ち上がる。



「そんなこと給食中に大声で言ってる鮫島の方がきったねーから！！」



私が立ち上がるのを待っていたかのように、鮫島は今日も私をバカにしたような顔で見てから笑う。



「今日も出た～！！優等生！！
給食こぼしまくってるこいつが汚いのが悪いんだろ！！」



「自分でちゃんと拭いてるじゃん！！
いちいちそういうこと言うのやめなよ！！」



「お前もいちいち俺にそういうこと言うのやめなよ！！」



鮫島が私の口調を真似しながら、女みたいに高い声を出しながらそう言ってきた・・・。



それにはムカつきすぎて・・・



ムカつきすぎて・・・



「・・・今日は牛乳かよ！！」



牛乳ビンを鮫島に投げ付ける。



牛乳まみれになった鮫島が・・・怒りで震えてきたのが分かり、身構える。



「的場ーーーーっ！！！！」



私の名字を呼びながら、私を追いかける鮫島。



それを私がちょこまかと逃げ・・・



廊下にまで逃げ・・・



担任の先生だけでなく、他のクラスの先生にまで止められ・・・・。