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この胸が悲鳴を上げていくのを聞きながら、アント殿下の隣から寝具で身体を隠しクレアンのことを見ていると、クレアンは少しだけ目を見開きその場で立ち止まっている。
それからゆっくりとアント殿下の部屋に入ってきて、ベッドの少し遠くから話し掛けてきた。
「おはようございます。
もしかして、子作りが出来ましたか?」
「俺がアンナと子作りが・・・っ」
アント殿下が勢いよく話し出したかと思ったら、そこまで話し小声になった。
「出来るわけないだろ。
アンナ、昨晩はクレアンと子作りをした仲だろ?
何で俺に隠れてるんだよ?
・・・くっつくな、そんな格好で俺に。」
「夜の黒で私の身体はそこまで見えてなかったと思いますし、それに子作りはしてないです。
私の身体の中心を・・・その近くの変なトコロを触られただけです。」
「夜の黒だろうが闇だろうが、俺達の身体は何故か光ってるんだから見えるに決まってるだろ。
それにアンナは・・・」
アント殿下にへばりつくように隠れている私のことを見下ろしてきて、それから嬉しそうな顔で笑った。
「いや、やっぱり何でもない。
そんなことよりも、あんなに長い時間可愛い声で鳴いてたのに子作りしなかったのかよ。」
「私が途中で意識を失うように寝てしまったようです。
・・・えぇぇ、私の声が隣の部屋まで聞こえていたんですか?
ユニザレス陛下に聞かれるよりも恥ずかしいんですけど。」
「扉なんてないんじゃないかと思うくらい聞こえてきたぞ?
頭の中に直接響いてくるような・・・」
アント殿下がそう言った後、何かに気付いた顔になりクレアンの方を見た。
「こんなに早く来たかと思ったら、俺がアンナと子作りするように説得に来たな?」
「そうですね、昨晩はアント殿下の頭の中にアンナ姫の可愛い声を響かせました。
アンナ姫と子作りがしたくなりませんでしたか?」
「俺も男だから下半身が反応したはしたけど、アンナと子作りしようとはならないだろ。
でもこっちはこっちで盛り上がっ・・・」
クレアンが“奇跡”でアント殿下にしていたことに驚いていたら、アント殿下がまた慌てたように言葉を切った。
それから真剣な顔で私のことを見てきて・・・
「ユニザレス陛下がアンナに子種を注ぐと言っていたということは、“元鼠”が子作りをしてもいいということでもあるからな?
この機会を逃すなよ?
昨日俺がユニザレス陛下に“元鼠のアンナ姫が繁殖行為をすることを認める”と国王の刻印で明言させてきたんだからな?
姫であるお前が先に妊娠し出産して、“元鼠”でも子作りが出来る奇跡を起こせ。」
アント殿下からそんなことを言われてしまった。
私は“元鼠”ではなく今でも“鼠”なのに。
私だけは今でも“鼠”で、世界を変える為にここに潜り込んでいるだけなのに。
「俺は愛する女との子どもが欲しい。
“元鼠”にはなれているけど、俺達が子作りをすることはまだ認められていない。
俺達はまだ人間としてこの国から、この世界から認められていない。
だから先に飛んでくれ、“姫”。」
.
それからゆっくりとアント殿下の部屋に入ってきて、ベッドの少し遠くから話し掛けてきた。
「おはようございます。
もしかして、子作りが出来ましたか?」
「俺がアンナと子作りが・・・っ」
アント殿下が勢いよく話し出したかと思ったら、そこまで話し小声になった。
「出来るわけないだろ。
アンナ、昨晩はクレアンと子作りをした仲だろ?
何で俺に隠れてるんだよ?
・・・くっつくな、そんな格好で俺に。」
「夜の黒で私の身体はそこまで見えてなかったと思いますし、それに子作りはしてないです。
私の身体の中心を・・・その近くの変なトコロを触られただけです。」
「夜の黒だろうが闇だろうが、俺達の身体は何故か光ってるんだから見えるに決まってるだろ。
それにアンナは・・・」
アント殿下にへばりつくように隠れている私のことを見下ろしてきて、それから嬉しそうな顔で笑った。
「いや、やっぱり何でもない。
そんなことよりも、あんなに長い時間可愛い声で鳴いてたのに子作りしなかったのかよ。」
「私が途中で意識を失うように寝てしまったようです。
・・・えぇぇ、私の声が隣の部屋まで聞こえていたんですか?
ユニザレス陛下に聞かれるよりも恥ずかしいんですけど。」
「扉なんてないんじゃないかと思うくらい聞こえてきたぞ?
頭の中に直接響いてくるような・・・」
アント殿下がそう言った後、何かに気付いた顔になりクレアンの方を見た。
「こんなに早く来たかと思ったら、俺がアンナと子作りするように説得に来たな?」
「そうですね、昨晩はアント殿下の頭の中にアンナ姫の可愛い声を響かせました。
アンナ姫と子作りがしたくなりませんでしたか?」
「俺も男だから下半身が反応したはしたけど、アンナと子作りしようとはならないだろ。
でもこっちはこっちで盛り上がっ・・・」
クレアンが“奇跡”でアント殿下にしていたことに驚いていたら、アント殿下がまた慌てたように言葉を切った。
それから真剣な顔で私のことを見てきて・・・
「ユニザレス陛下がアンナに子種を注ぐと言っていたということは、“元鼠”が子作りをしてもいいということでもあるからな?
この機会を逃すなよ?
昨日俺がユニザレス陛下に“元鼠のアンナ姫が繁殖行為をすることを認める”と国王の刻印で明言させてきたんだからな?
姫であるお前が先に妊娠し出産して、“元鼠”でも子作りが出来る奇跡を起こせ。」
アント殿下からそんなことを言われてしまった。
私は“元鼠”ではなく今でも“鼠”なのに。
私だけは今でも“鼠”で、世界を変える為にここに潜り込んでいるだけなのに。
「俺は愛する女との子どもが欲しい。
“元鼠”にはなれているけど、俺達が子作りをすることはまだ認められていない。
俺達はまだ人間としてこの国から、この世界から認められていない。
だから先に飛んでくれ、“姫”。」
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