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「アンナ、おはよう。
今日も朝食を一緒に食べられなくて悪かったな。」
王宮のギラギラと輝く廊下を歩いていたら、向こう側から歩いてきた私と同じ年のアント皇子が今日もそう声を掛けてきた。
わざとらしく眉毛を下げながら謝ってくるアント殿下に、私は貴族のマナーであるお辞儀をしながら答える。
「おはようございます、アント殿下。
今日もクレアンと一緒に食べましたので寂しくありませんでした。」
「そうか、それは良かった。」
「アント殿下、僕からもよろしいですか?」
「何だ?」
「今宵、陛下がアンナ姫に子種を注ぎに行くと言っておられました。
なので今宵、僕がアンナ姫のお相手をしてもよろしいでしょうか?」
周りに人がいないことを確認し、クレアンがアント殿下にそんなことを言い出した。
それには驚きクレアンを見上げていると・・・
「そうだな、よろしく頼む。」
「はい、かしこまりました。」
「えぇぇ・・・!?
私は嫌ですよ・・・!!」
「アンナ姫、3年も子どもが出来ないことは王族では問題です。
アント殿下と僕は顔も何となく似ています。
アント殿下、今宵アンナ姫と子作りまでしてもよろしいでしょうか?」
「そうだな、よろしく頼む。」
「えぇぇ・・・。」
信じられない気持ちでアント殿下のことを見上げると、アント殿下は楽しそうな顔で私のことを見下ろした後・・・
「3年ぶりだからな、しっかり慣らせよ?」
「はい。」
クレアンにそんな言葉を掛けたアント殿下は、宮廷での政(まつりごと)が終わったからか大きな槍を背中に背負い、騎士団の訓練に参加しに行った。
今日も朝食を一緒に食べられなくて悪かったな。」
王宮のギラギラと輝く廊下を歩いていたら、向こう側から歩いてきた私と同じ年のアント皇子が今日もそう声を掛けてきた。
わざとらしく眉毛を下げながら謝ってくるアント殿下に、私は貴族のマナーであるお辞儀をしながら答える。
「おはようございます、アント殿下。
今日もクレアンと一緒に食べましたので寂しくありませんでした。」
「そうか、それは良かった。」
「アント殿下、僕からもよろしいですか?」
「何だ?」
「今宵、陛下がアンナ姫に子種を注ぎに行くと言っておられました。
なので今宵、僕がアンナ姫のお相手をしてもよろしいでしょうか?」
周りに人がいないことを確認し、クレアンがアント殿下にそんなことを言い出した。
それには驚きクレアンを見上げていると・・・
「そうだな、よろしく頼む。」
「はい、かしこまりました。」
「えぇぇ・・・!?
私は嫌ですよ・・・!!」
「アンナ姫、3年も子どもが出来ないことは王族では問題です。
アント殿下と僕は顔も何となく似ています。
アント殿下、今宵アンナ姫と子作りまでしてもよろしいでしょうか?」
「そうだな、よろしく頼む。」
「えぇぇ・・・。」
信じられない気持ちでアント殿下のことを見上げると、アント殿下は楽しそうな顔で私のことを見下ろした後・・・
「3年ぶりだからな、しっかり慣らせよ?」
「はい。」
クレアンにそんな言葉を掛けたアント殿下は、宮廷での政(まつりごと)が終わったからか大きな槍を背中に背負い、騎士団の訓練に参加しに行った。
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