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たまにモヤモヤとしたりたまに晴れたり、たまに苦しくなったり。
そんな初めて起こる自分の感情に戸惑いながらも、どこか楽しくも思いながら過ごしていた。
新薬を創ることも楽しく以前よりももっと楽しくなっていて、この屋敷に来てからは土日も会社へと行ってしまうくらいだった。
朝7時、いつものように屋敷を出て歩いていると・・・。
最寄り駅までの途中の道で、あの子が男子校生と並んで歩いていた・・・。
その光景を見てまたモヤモヤとしてきてしまって。
このモヤモヤがどうして起こるのかよく分からなくて。
分からないまま、それでも早足であの子を追ってしまう。
24歳のオジサンが・・・女子高生を必死になって追ってしまう・・・。
そんな自分に苦笑いしていた時、男子校生があの子の鞄の持ち手を強引に引っ張った。
それによりあの子はよろけながら立ち止まり・・・。
その男子と向かい合った。
何となく、良くない雰囲気だとは分かった。
小さくだけど会話も聞こえてきて・・・
「俺、学校で結構人気あるんだよね。
俺と友達だと鼻が高いと思うけど。
君の高校の女の子達からもたまに声掛けられるよ。」
「それは・・・元生徒会長としてお詫び申し上げます。
遅れてしまうので、放していただけますか?」
あの子がそう答え、元々良い姿勢を更にスッと正した・・・。
そして・・・
その男子を見詰めていて・・・
見つめていてというよりも、対峙していた・・・。
横から見えるその子の目には宿っていたから。
社長によく似た目。
鋭く光る、戦う者の目が。
「私は親が決めた相手と結婚することになります。
だから誰ともお付き合いをしないと決めていて。
誰にも恋はしないと決めていて。
お付き合いをして恋をするのは、親が決めた相手とだけと決めているので。」
大きく・・・
綺麗に・・・
斬りつけられた・・・。
そんな感覚だった・・・。
女子高生の言葉に24歳のオジサンである俺がそんな状態になっているのに、男子校生は意味が分かっていないようだった。
「そんな人生可哀想だよ。
俺が彼氏彼女の楽しさ教えてあげたいんだけど。」
違う・・・。
そういうことじゃない・・・。
そういうことじゃない・・・。
可哀想ではない・・・。
これは、そういうことではない・・・。
「それは最強の戦法だよね、女子高生。」
無意識にそう口から出てきた。
そんな初めて起こる自分の感情に戸惑いながらも、どこか楽しくも思いながら過ごしていた。
新薬を創ることも楽しく以前よりももっと楽しくなっていて、この屋敷に来てからは土日も会社へと行ってしまうくらいだった。
朝7時、いつものように屋敷を出て歩いていると・・・。
最寄り駅までの途中の道で、あの子が男子校生と並んで歩いていた・・・。
その光景を見てまたモヤモヤとしてきてしまって。
このモヤモヤがどうして起こるのかよく分からなくて。
分からないまま、それでも早足であの子を追ってしまう。
24歳のオジサンが・・・女子高生を必死になって追ってしまう・・・。
そんな自分に苦笑いしていた時、男子校生があの子の鞄の持ち手を強引に引っ張った。
それによりあの子はよろけながら立ち止まり・・・。
その男子と向かい合った。
何となく、良くない雰囲気だとは分かった。
小さくだけど会話も聞こえてきて・・・
「俺、学校で結構人気あるんだよね。
俺と友達だと鼻が高いと思うけど。
君の高校の女の子達からもたまに声掛けられるよ。」
「それは・・・元生徒会長としてお詫び申し上げます。
遅れてしまうので、放していただけますか?」
あの子がそう答え、元々良い姿勢を更にスッと正した・・・。
そして・・・
その男子を見詰めていて・・・
見つめていてというよりも、対峙していた・・・。
横から見えるその子の目には宿っていたから。
社長によく似た目。
鋭く光る、戦う者の目が。
「私は親が決めた相手と結婚することになります。
だから誰ともお付き合いをしないと決めていて。
誰にも恋はしないと決めていて。
お付き合いをして恋をするのは、親が決めた相手とだけと決めているので。」
大きく・・・
綺麗に・・・
斬りつけられた・・・。
そんな感覚だった・・・。
女子高生の言葉に24歳のオジサンである俺がそんな状態になっているのに、男子校生は意味が分かっていないようだった。
「そんな人生可哀想だよ。
俺が彼氏彼女の楽しさ教えてあげたいんだけど。」
違う・・・。
そういうことじゃない・・・。
そういうことじゃない・・・。
可哀想ではない・・・。
これは、そういうことではない・・・。
「それは最強の戦法だよね、女子高生。」
無意識にそう口から出てきた。
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