【完】秋の夜長に見る恋の夢

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それからは毎日、色々なことにも気を付ける生活をしていた。
24歳でこんなことまで出来ないのは確かに問題だとやっと心から思ったのだと思う。



でも、やっぱり気を付けていても出来ていないようで・・・。
会社では他の部署の女の子達が、やたらと目を光らせてくる。



部署の女の人や女の子達はお世話をしてくれていると感じるけど、他の部署の女の子達は何故か怖くて。
目がギラギラと光っていて、俺が出来ていないことを見張られているように感じていた。



これはあの子が言う通り、もっと頑張らなくては・・・



そんな初めての意識に自分でも嬉しくなっていた。



家族以外の誰かと生活するのも悪くない。
そう思いながら23時過ぎ、最寄り駅から屋敷までの道を歩いていると・・・



大きな大きな屋敷の前で、1台の車がとまった。



社長の車とも違うので何気なく見ていると・・・
その車から出てきたのは、あの子だった・・・。



こんな遅い時間に・・・。
女子高生がどこに行っていたのか・・・。




そう思いながら早足で歩き・・・



 
「女子高生、こんな時間に帰宅で大丈夫？」

 


と・・・。
つい、嫌味のようなことを言ってしまった。




そしたらこの子が勢いよく振り返り・・・



「勉強をしてたの！！！」



「勉強・・・？」



確か女子校なのに、こんなに遅くまで女の子達が勉強を・・・？
親御さんが送ってくれたのか・・・。



そう思い、でも運転席から少し聞こえた声はやけに若い男の声だったのも思い出して。



助手席の扉から運転席に座る人を覗いた。



そしたら、若い男性で・・・。



健康的な感じの、清潔感もある、格好良い見た目の男性で・・・。



俺と大して変わらないような年齢のこの人と、何の勉強をしてたのか・・・？
と、今まで感じたことのない苦しい感じになった・・・。



そしたら、その運転席の男性が・・・



「・・・小町の屋敷の居候って、“加賀の若き天才”かよ！！！」



と・・・。
そんな呼び方をした。