【完】秋の夜長に見る恋の夢

Bu-cha

文字の大きさ
上 下
100 / 235
9

9-14

しおりを挟む
武蔵の弟にそう言われ、分かっていたけどそれにはやっぱり落ち込む。



「一旦好きになったら凄いだろうけどね、お兄ちゃん。」



拳君が面白そうな顔で笑っている。



「うちのお父さんがそうやって育てちゃったから。
お母さんが今の歴女みたいなタイプで、お兄ちゃんに“武蔵”なんて名前付けてさ。
なのにお兄ちゃんは勉強以外のことが疎かになるタイプで。」



「そうだね、うちに来た時ビックリしちゃった。」



「トイレ流してないでしょ?ごめんね?」



「うちに来て数日したら流せるようになってたよ。」



「え!!!??」



拳君が大声を出して驚いている。



「本当に!?どうやって!!?
誰が何言っても出来なかったのに!!!
だからこそお父さんが一刀を極めたのに!!!」



その発言には、首を傾げる。



「普通に怒ったら普通に出来るようになったよ?」



「・・・流石の“武蔵”も社長の家では出来るようになったのか・・・。」



拳君がそう言って驚きながら、出したお煎餅を全て食べきった。



「まあ、お兄ちゃんが出ていかないってことはここが嫌ではないと思うよ。
物腰は柔らかいから誤解されやすいけど、誰が何を言っても我が道を行くタイプだから。」 



「そうなんだ・・・。
そういう面はほとんど見たことがないかも。」



「ふ~ん・・・、お兄ちゃんが誰かと共同生活してる所とか想像出来ないけどね。
お兄ちゃんも家を出て成長出来たのかもね。」




しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

好きな事を言うのは勝手ですが、後悔するのはあなたです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:390pt お気に入り:2,138

同居離婚はじめました

恋愛 / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:209

我慢するだけの日々はもう終わりにします

恋愛 / 完結 24h.ポイント:717pt お気に入り:5,966

婚約破棄?ほーん…じゃあ死にますね。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:106pt お気に入り:96

身から出た錆とはよく言ったもので

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:355pt お気に入り:1,600

【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:12

処理中です...