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そう思っていたけど・・・
「武蔵!!!」
今日も隼人の勉強会の後、武蔵がいつものように仕事帰りに迎えに来てくれた。
隼人の部屋の扉を開けて武蔵を玄関の中に入れる。
「ご苦労さん、仕事終わりに女子大生のお世話とか居候も大変だな。」
「隼人さんこそ、今もお世話をしないといけないなんて、元婚約者も大変なんですね。」
「お世話お世話って、2人とも私のお世話してるつもりなのやめてよね!!」
毎日のようにこの流れをしていて、私が片付けをしている間に武蔵と隼人は玄関で2人で少し話している。
大急ぎで荷物をまとめ、スプリングコートを羽織って小走りで玄関まで向かう。
そしたら、武蔵が隼人から視線を移して私を見てくれた。
心底嬉しそうな顔で。
心底幸せそうな顔で。
そんな顔で、武蔵は私のことを見てくれる。
大学生になって数日、武蔵は日に日にそんな顔で私のことを見てくれて・・・。
恋の幕が閉じるどころか恋の芝居を繰り広げてしまう。
時代が違う、出会うはずがない小町と武蔵との恋の芝居を繰り広げてしまう。
「小町、頑張れよ!!」
隼人の部屋の扉を出る時、隼人はいつも私にそう言ってくれる。
“加賀社長の一人娘”として、エールを送ってくれる。
隼人は気付いている。
私が武蔵のことを好きなのだと・・・。
「頑張らないよ。」
「お前は俺とは違うから、頑張れる。」
「ありがとう、隼人のそういうところは昔から好き。」
いつものようにこう返すと、隼人は少し意地悪な笑顔になって武蔵の方を見た。
「元婚約者なもんで、俺は余裕だな。
天才にも負ける気がしない!!」
「“元”が付いてしまい残念でしたね。
小町、遅くなるから早く帰ろう。」
武蔵がそう言って今日も私を急かす。
それに隼人が大きな声で笑いながら私達を見送ってくれた。
「武蔵!!!」
今日も隼人の勉強会の後、武蔵がいつものように仕事帰りに迎えに来てくれた。
隼人の部屋の扉を開けて武蔵を玄関の中に入れる。
「ご苦労さん、仕事終わりに女子大生のお世話とか居候も大変だな。」
「隼人さんこそ、今もお世話をしないといけないなんて、元婚約者も大変なんですね。」
「お世話お世話って、2人とも私のお世話してるつもりなのやめてよね!!」
毎日のようにこの流れをしていて、私が片付けをしている間に武蔵と隼人は玄関で2人で少し話している。
大急ぎで荷物をまとめ、スプリングコートを羽織って小走りで玄関まで向かう。
そしたら、武蔵が隼人から視線を移して私を見てくれた。
心底嬉しそうな顔で。
心底幸せそうな顔で。
そんな顔で、武蔵は私のことを見てくれる。
大学生になって数日、武蔵は日に日にそんな顔で私のことを見てくれて・・・。
恋の幕が閉じるどころか恋の芝居を繰り広げてしまう。
時代が違う、出会うはずがない小町と武蔵との恋の芝居を繰り広げてしまう。
「小町、頑張れよ!!」
隼人の部屋の扉を出る時、隼人はいつも私にそう言ってくれる。
“加賀社長の一人娘”として、エールを送ってくれる。
隼人は気付いている。
私が武蔵のことを好きなのだと・・・。
「頑張らないよ。」
「お前は俺とは違うから、頑張れる。」
「ありがとう、隼人のそういうところは昔から好き。」
いつものようにこう返すと、隼人は少し意地悪な笑顔になって武蔵の方を見た。
「元婚約者なもんで、俺は余裕だな。
天才にも負ける気がしない!!」
「“元”が付いてしまい残念でしたね。
小町、遅くなるから早く帰ろう。」
武蔵がそう言って今日も私を急かす。
それに隼人が大きな声で笑いながら私達を見送ってくれた。
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