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「俺のことが好きなら好きと早く・・・言ってたけど、もっとちゃんと・・・言ってたけどな・・・!!
そう言われてみればちゃんとお前言ってたけどな!!」



「うん、ちゃんと言ってた。
思い返せば朝人もちゃんと言ってくれてたよね・・・。
でも、まさか私のことを好きでいてくれてるなんて夢にも思わなかったから全然入ってこなかった。」



「俺も俺も!!
千寿子が俺のことを男として好きとか北海道に行く前は有り得なかったから、再会してからすぐにそんなこと言われても佐伯さんと張り合ってるだけかと思ってた!!
いつ俺のこと好きになってたんだよ!?」



「朝人が・・・“先生”が、ホテルのフランス料理のお店で彼女さんと普通にご飯を食べてた時から。」



「・・・はあ~!!?
それなら店出る時に俺に言えよ!!
彼女がいようとお前ならそういうこと言える強い神経を持ってるだろ!!」 



「そんなこと言うわけないじゃん、あれは朝人じゃなかったもん。
私にとっての朝人は今みたいな姿が朝人だもん。」



私の言葉に朝人が自分の姿を見下ろした。
スーツではなくスウェット姿、そしてボサボサの頭を触っていて。



「この歳でこんな格好してたら流石にオッサンだろ・・・。
お前オッサンがタイプなの?」



「うるさいよ、朝人だってロリコンじゃん。
私が高校生の頃から私のことが好きだったとか。」



「そんなわけねーだろ!!!
お前が高校生の頃はそんなこと思ったこともねーよ!!!」



「そうなの?安部君から聞いたって羽鳥さんが言ってたよ?」



「あいつら勝手に変なこと言ってんじゃねーよ!!」



めちゃくちゃ怒った顔で朝人が右手を伸ばし・・・



ソッと私の頬を包んできた。



「俺のことが好きなら何で俺からのプロポーズをあしらったんだよ?」



そんなことを聞かれ・・・



「プロポーズ?」



聞いた私に朝人はめ~ちゃくちゃ怒った顔になった。



「“本物の老人になっても千寿子の飯が食いたい”って2回も言っただろ!!」
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