190 / 202
12
12-10
しおりを挟む
「ご飯?外食ってこと?」
「うん、外食。」
先生がそう言って、“朝1番”たった場所の扉の向こう側を指差した。
「この店の中だけじゃなくて俺とも外で飯食って欲しい。」
怖いくらい真剣な顔でそう言ってくる。
そんな先生の顔を眺めながら、私は小さく笑った。
「デートの練習ですか?
先生って本当は外でご飯なんて食べられない人ですからね。」
本当は外食が全然出来ないはずの先生が佐伯さんとご飯を食べに行くことになったのかなと思い、そう聞いた。
聞いた私に先生は一瞬だけ無言になり、でもすぐに笑いながら何度も頷いた。
「そうだな、練習。
俺が外でも色々食べられるようになる為に付き合って欲しい。」
「うん、いいですよ。」
先生と外でも会えるなら、どんな理由でも良いと思った。
まずはどんな理由でもいい・・・。
私の返事に先生は安心したように笑い、それけらポケットからお財布を出して・・・
そこから・・・
何枚あるのかも分からない札束を私に差し出してきた。
「明日も仕事があるけど夜には終わらせる。
これで可愛い服でも買って、それ着て来いよ。
今お前が着てる服はお前には似合わない。
それにそんな安物の服より、もっと高い服選んでこいよ。」
先生がそう言って・・・そんなことを言ってきて・・・。
私は泣きそうになるのを我慢しながら先生から視線を逸らした。
「私は先生からそんなお金を貰えるような関係でもないし、先生の為に可愛い格好をするような関係でもないから。
女の子が頑張ってお洒落をした格好をバカにするとか、先生って本当に口悪い。」
文句を言ってから先生のことを見上げた。
「もうデートの時しか可愛い格好をしないことにする。」
それがいつになるのか、そんな日が訪れるかは分からないけれど、そう宣言をした。
「うん、外食。」
先生がそう言って、“朝1番”たった場所の扉の向こう側を指差した。
「この店の中だけじゃなくて俺とも外で飯食って欲しい。」
怖いくらい真剣な顔でそう言ってくる。
そんな先生の顔を眺めながら、私は小さく笑った。
「デートの練習ですか?
先生って本当は外でご飯なんて食べられない人ですからね。」
本当は外食が全然出来ないはずの先生が佐伯さんとご飯を食べに行くことになったのかなと思い、そう聞いた。
聞いた私に先生は一瞬だけ無言になり、でもすぐに笑いながら何度も頷いた。
「そうだな、練習。
俺が外でも色々食べられるようになる為に付き合って欲しい。」
「うん、いいですよ。」
先生と外でも会えるなら、どんな理由でも良いと思った。
まずはどんな理由でもいい・・・。
私の返事に先生は安心したように笑い、それけらポケットからお財布を出して・・・
そこから・・・
何枚あるのかも分からない札束を私に差し出してきた。
「明日も仕事があるけど夜には終わらせる。
これで可愛い服でも買って、それ着て来いよ。
今お前が着てる服はお前には似合わない。
それにそんな安物の服より、もっと高い服選んでこいよ。」
先生がそう言って・・・そんなことを言ってきて・・・。
私は泣きそうになるのを我慢しながら先生から視線を逸らした。
「私は先生からそんなお金を貰えるような関係でもないし、先生の為に可愛い格好をするような関係でもないから。
女の子が頑張ってお洒落をした格好をバカにするとか、先生って本当に口悪い。」
文句を言ってから先生のことを見上げた。
「もうデートの時しか可愛い格好をしないことにする。」
それがいつになるのか、そんな日が訪れるかは分からないけれど、そう宣言をした。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる