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「・・・ンッ・・・ンッ・・・ンッ・・・フッ・・・アッ・・・」



口を押さえていても小さな声は漏れてしまう。
さっきまであんなにもどかしかった快感、それが今では溢れそうな気持ち良さのギリギリの所にいる。



初めてなのに朝人は結構激しく動いていて、私のおまたの中を朝人のソレが何度も何度も擦っている。



「千寿子・・・」



朝人が私の名前を呼び、あまり開けない太ももの向こう側から身体を乗り出し、私の顔に顔を近付けてくれた。



そして唇と唇が重なる瞬間、また朝人の親指が私の唇と朝人の唇の間に入った。



私のおまたの中に朝人のソレはこんなにも入っているのに、私とキスはしてくれない。
でも・・・私のおまたの中に朝人のソレはこんなに入っている。



その事実だけを頭の中に残し、私の口の中を刺激してくる朝人の親指にも翻弄される。



本当にキスをしていると錯覚するくらい朝人の顔はすぐ目の前にあって。
私のことを嬉しそうに、優しい優しい顔で見下ろしている。



「すげー締まってきた・・・。」



「うん、もうダメ・・・っ」



「何回でもしてやるよ。
身体だけでも俺のことを忘れられないように・・・。
これだけでも上書きさせないように・・・。」



朝人がそんなことを言って、下半身の動きを速めてきた。
それを見て、それを感じて・・・。



迫ってくる大きな快感に我慢出来ず、あまり開けない太もものこっち側から朝人に向かって両手を伸ばした。



「抱き締めて・・・っ」



私のお願いに朝人が嬉しそうな顔で頷き、あまり開いていない太ももの向こう側から身体を乗り出し、私の太ももごと抱き締めてくれた。



腰を激しく動かしながら・・・。



私のおまたの中を激しく擦りながら・・・。



両手ではなく片手で私のことを抱き締めてきた・・・。



それに気付き・・・



それに気付いてしまい・・・



太ももの付け根に残されている私のショートパンツとパンツ、そこに視線を移した。



そしたら見えた・・・。



見えてしまった・・・。



ショートパンツとパンツの隙間から見えてしまった・・・。



ボクサーパンツをしっかり履いている朝人の下半身が。



そして、朝人の下半身の動きに合わせ、私のおまたに打ち付けている朝人の右手が。



エッチなんてしていなかった。



私は朝人とエッチなんて出来ていなかった。



その事実から目を逸らす為に慌ててそこから目を逸らした。



そしたら、見えた。



朝人の顔が見えた。



嬉しそうな顔をしているけれど、優しい優しい顔をしているけれど、何も気持ち良さそうな顔なんてしていなかった。



さっき私がソレに触れた時は顔を少し歪めていたけれど、今はそんなの何もなかった。



こんな状況になっても私のおまたの中には入れてくれないらしい。



私とはエッチをしてくれないらしい。



その事実が分かり、我慢していた涙が溢れた。
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