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そして連れてきてくれた場所は・・・
「ここはここで良いね~!!!
10月だし良い気候!!!」
大きな公園、そこの芝生にちゃんとしたレジャーシートと簡易テントを張ってくれた。
「レジャーシートもテントもよく車に積んでたね?」
「カヤと美鼓のな。
あいつらピクニックも好きなんだよな。」
「そうなんだ?
それは初めて知った。」
「このテントの中で2人で5時間くらい寝てる。」
「え!!!?」
「俺はせっせと飯買いに行ったり飲み物買いに行ったりゴミ捨てに行ったりお菓子買いに行ったりさせられてたよ。」
「めっちゃ優しい従兄じゃん!!」
「お前にはやんねーよ?
あいつらとじゃんけんすると絶対に勝てないから毎回俺になるだけ。
あいつらカーナビよりカーナビだからな。
あいつらと出掛ける時はカーナビなんていらねーくらい、あの2人はじゃんけんが強すぎる。」
「カーナビが嫌いっていうより2人にカーナビさせてただけじゃん!!」
「あいつらは俺の従妹だからまだいいんだよ!!
カーナビは俺の車についてるからって勝手に指示してきやがって!!!」
「本当に面倒な性格してるよね~。
そんなんで事務所の所長とか大丈夫なの?
あ、気取りながら仕事してるの?」
「そんなわけねーだろ。
何十年も一緒に働く奴らの前で気取ってられるかよ。」
朝人がレジャーシートに寝転がりながらそう言って、空を見上げながら少しだけ無言になった。
「紅葉の季節はまだだったな。
紅葉になってたらここでもまだ良かったかもしんねーけど。
しょぼいデートになったな。
一瞬で上書きされるくらい、一瞬で忘れられるくらいにしょぼいデートになった。」
「ここはここで気持ち良くて良いよ!!
あっちに売店とか移動販売車が沢山あったから見に行ってみようよ!!」
「いや・・・。」
朝人が急に起き上がり、真面目な顔をして向こう側を指差した。
「あそこホテルなんだよ。
そんなに良い所じゃないっぽいから今日の格好でも余裕だろ。
昼飯はそこで食おう、俺が金出すから。」
「朝人とホテルでご飯とか、そんな気取ったことしたくないからいいよ。
ここの方が気持ち良くていいじゃん。
公園をちょっと散歩して、朝人が食べられそうな物探してここで食べよう?」
私がそう提案すると、朝人は私のことをバカにしたような顔で笑った。
絶対に悪口を言われると思ったけれど、朝人は何も言わずに私から視線を逸らして立ち上がっていた。
「ここはここで良いね~!!!
10月だし良い気候!!!」
大きな公園、そこの芝生にちゃんとしたレジャーシートと簡易テントを張ってくれた。
「レジャーシートもテントもよく車に積んでたね?」
「カヤと美鼓のな。
あいつらピクニックも好きなんだよな。」
「そうなんだ?
それは初めて知った。」
「このテントの中で2人で5時間くらい寝てる。」
「え!!!?」
「俺はせっせと飯買いに行ったり飲み物買いに行ったりゴミ捨てに行ったりお菓子買いに行ったりさせられてたよ。」
「めっちゃ優しい従兄じゃん!!」
「お前にはやんねーよ?
あいつらとじゃんけんすると絶対に勝てないから毎回俺になるだけ。
あいつらカーナビよりカーナビだからな。
あいつらと出掛ける時はカーナビなんていらねーくらい、あの2人はじゃんけんが強すぎる。」
「カーナビが嫌いっていうより2人にカーナビさせてただけじゃん!!」
「あいつらは俺の従妹だからまだいいんだよ!!
カーナビは俺の車についてるからって勝手に指示してきやがって!!!」
「本当に面倒な性格してるよね~。
そんなんで事務所の所長とか大丈夫なの?
あ、気取りながら仕事してるの?」
「そんなわけねーだろ。
何十年も一緒に働く奴らの前で気取ってられるかよ。」
朝人がレジャーシートに寝転がりながらそう言って、空を見上げながら少しだけ無言になった。
「紅葉の季節はまだだったな。
紅葉になってたらここでもまだ良かったかもしんねーけど。
しょぼいデートになったな。
一瞬で上書きされるくらい、一瞬で忘れられるくらいにしょぼいデートになった。」
「ここはここで気持ち良くて良いよ!!
あっちに売店とか移動販売車が沢山あったから見に行ってみようよ!!」
「いや・・・。」
朝人が急に起き上がり、真面目な顔をして向こう側を指差した。
「あそこホテルなんだよ。
そんなに良い所じゃないっぽいから今日の格好でも余裕だろ。
昼飯はそこで食おう、俺が金出すから。」
「朝人とホテルでご飯とか、そんな気取ったことしたくないからいいよ。
ここの方が気持ち良くていいじゃん。
公園をちょっと散歩して、朝人が食べられそうな物探してここで食べよう?」
私がそう提案すると、朝人は私のことをバカにしたような顔で笑った。
絶対に悪口を言われると思ったけれど、朝人は何も言わずに私から視線を逸らして立ち上がっていた。
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