【完結】ブーケのワガママ

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部活見学が終わり他の生徒達数人と教室を出る。
出ようとした、その時・・・



［待ちなさい！！］



というフランス語の言葉に俺は思わず立ち止まった。
そんな俺の目の前に、やっぱりさっきの女の先輩が満足そうな顔で立ち塞がる。



［あなた、名前は？］



［橘 信之(たちばな のぶゆき)です。］



フランス語で聞かれたので思わずフランス語で返事をしてしまった。



［やっぱり！！
あなたフランス語を話せるのね！！
さっきの私の話のタイミングで部長の方を見たのはあなただけ、信之だけだった！！］



［英語部なのにフランス語を話し始めて驚きました。
凄く早口なのに綺麗に喋ることが出来ますね。］



［信之こそフランス語が上手。
どうしてフランス語が喋れるの？］



［色んな国の言葉を話せるようにと父から言われているので。］



［上流階級の家の子なの？］



［いえ、我が家は一般家庭です。
でも父が大きな会社の専務というポジションで働いています。
先輩はどうして英語だけでなくフランス語をこんなに話せるんですか？］



俺が聞くと先輩は美人な顔がもっと魅力的に見えるような笑顔で笑った。



［こんなに美人な女の子が英語もフランス語も喋れたら格好良いからに決まってるじゃない。］