【完】女神達が愛した弟(カットページ掲載済2023.6.17)

Bu-cha

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そして、その日の夜・・・



「「「兄ちゃんの彼女、オーシャンの妹なんだ!?」」」



弟さんにソックリの顔をした若い男の子3人が、声を揃えて海神ちゃんを見ている・・・。
顔はソックリだけど、筋肉はあまりなくてスラッとした男の子達・・・。



今時な感じの男の子達が、ダイニングテーブルに座っている海神ちゃんの周りに立ってジロジロと見ている。



仕事が終わってから弟さんに連れてこられたのは、社長のお家だった。
社長と雷さんのお母さんはご結婚していて、弟さんの腹違いの弟3人はこの家に住んでいる。



あの後海神ちゃんに連絡をしたらすぐにOKが貰えた。
その海神ちゃんをこのお家に連れてきてくれたのは・・・



「星神さん、初めまして~!!
“取締役”の弟の弟です!!」



海神ちゃんの彼氏で、弟さんの弟・・・弟君だった。
弟さんから連絡をして海神ちゃんを連れてきてくれた・・・。



下の弟3人よりも弟さんにソックリな弟君。
身長も筋肉の感じもソックリで、顔の作りも髪型も完全に弟さん。



でも・・・



柔らかい笑顔で自己紹介をしてくれた弟君。
海神ちゃんから聞いているのでこれは演技だとは分かるけど、演技には全く見えない。



それと・・・



「昔の弟さんにも似てますね?」



「昔の“取締役”?」



「今年26歳なんですよね?
弟さんは今年31歳ですし、ソックリですけど並ぶとやっぱり弟さんの方がお兄さんですね!
弟君を見てると昔の弟さんとまた会えたみたいに感じます、雰囲気も全然違いますけど。」



お父さんの喫茶店に19歳の頃から通っていた弟さん。
26歳の頃の弟さんにも、弟君はよく似ていた。



「“取締役”のこと昔から知ってるんだ!
いつから知り合いなの?」



「弟さんが19歳の頃から知っています。
わたしの父が開いている喫茶店に通ってくれていたので。」



「喫茶・・・“隠れ家”にね。
そんなに昔からお店の手伝いしてたんだね、偉いね!!」



弟君が柔らかい笑顔で笑い掛けてくれた時、弟さんが海神ちゃんとわたしにお茶を置いてくれた。



「お前、海神と付き合ってるんだろ!!
俺と同じ顔で星神と話すなよ、おっかねーな!!」



「俺も怖いからね!
“取締役”良い男だし、大人だし!!
やっと海神ちゃんと付き合えたのに怖いんだけど、今日何で海神ちゃん呼び出したの?」



「お前にはもう用はねーから帰れよ!!
俺なんて10年も星神にフラれ続けてたんだからな!?
奇跡が起きたばっかりで怖すぎるから、俺を変に不安にさせるな!!」



弟さんが、そんなことを言った・・・。
サラッと・・・。
兄弟喧嘩のような感じで・・・。
兄弟というか、“弟弟喧嘩”なのかもしれないけど・・・。



10年、フラれ続けていたと・・・。



そんなことを言っていた・・・。
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