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その日の定時後・・・



「あの・・・3人とも・・・それだと逆に怪しいのでは?」



経理部の他の社員が苦笑いしながら私と中岡部長、小町先輩のことを見ている。



私は真っ黒なスーツに着替えてサングラス、中岡部長は10月なのに厚手の黒いコートで襟を立てていて、小町先輩は喪服みたいな黒いワンピースに黒い帽子まで被っている。



「変装しないとバレちゃいますから!」



私がそう言うと、中岡部長も小町先輩も大きく頷いている。



「そうですかね・・・。
あんまり無理しないでくださいね・・・。」



「小池さんのスケジュールではこれから接待の予定があるみたいなので、経理部を代表して調査してきます!」



サングラスをクイッとしながら皆を見渡すと、全員が苦笑いをしていた。
なのでとっておきの情報を教える。



「私の兄は高校生の時から探偵だったので!!
あと友達も探偵なので!!」



お兄ちゃんは高校生の頃から調査会社の調査員としてバイトをしていた。
それに、知り合った弟君もたまたま調査員だった。
身近に探偵が2人もいる人はなかなかいないはず。



「お兄さんもお友達も・・・そういった格好で?」



「それは知らないです・・・!!
仕事してる所見たことないですし!!
探偵は仕事してる所バレないように仕事してるんじゃないですか!?」



私がそう答えると、皆はまた苦笑いをして私達3人を見送ってくれた。
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