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「俺・・・一応偏差値の高い高校出てて・・・。」
「はい、箕輪さんから聞いて驚きました・・・。」
「大学については国立出てる・・・。」
「それも箕輪さんから聞いて驚きました・・・。」
「小さな会社だけど取締役で・・・。」
「それも箕輪さんから聞いた時は驚きました・・・。」
弟さんの大きな両手を頬で感じドキドキしながら答えていると、弟さんが少し笑った。
「箕輪何回出てきてるんだよ。」
「箕輪さんはよく弟さんの話をしていますね。
ご家庭の事情は聞いていませんでしたけど、経歴のお話とかお仕事のお話とか・・・恋愛のお話とか・・・。」
「恋愛?あいつ何か言ってた?」
「彼女と別れて今は恋人はいないとか・・・。」
「あいつ近所にいる噂好きのお喋りババアかよ。
・・・そういう奴の噂話が役立つこともあるけどな。」
弟さんが笑いながらわたしの頬を親指で優しく撫でた・・・。
「お前、綺麗過ぎて怖いな・・・。
金がなくても色んな勉強をしてここまで来たつもりでいたけど・・・。
こればっかりは、俺みたいな黒い奴はこれ以上近付けねーよ・・・。」
「黒い・・・ですか・・・?」
「目的のためには手段を選ばなかった。
一歩間違えればこっちが社会的にも肉体的にも抹殺されてた。
常にギリギリの中・・・調査してて・・・」
弟さんがそう言ってから言葉を切り、わたしを見詰めた・・・。
わたしに恋をしてくれている顔で、見詰めた・・・。
「本当に・・・“星”の“神”だよな・・・。
どんなに黒くなっても、真っ暗闇の中でも、すげー綺麗に輝いてて・・・。」
「名前はそういう名前で・・・。」
「誘いに乗ったそいつとは、星見に行った・・・?」
「行ってないですよ・・・。」
「俺とだけ・・・?
喫茶店で声を掛けたわけじゃないけど・・・。
プラネタリウムだったけどな・・・。
それでも星を一緒に見たのは、俺とだけ?」
「はい・・・。」
「1時間弱でも俺にとってはすげー長くて・・・。
すげー綺麗で・・・」
弟さんが困った顔で笑いながらわたしの頬から両手を離した。
「お前、どうやってそんな綺麗に育てられたんだよ?
整った環境の中で育てられただけの奴とも違うよな。」
「はい、箕輪さんから聞いて驚きました・・・。」
「大学については国立出てる・・・。」
「それも箕輪さんから聞いて驚きました・・・。」
「小さな会社だけど取締役で・・・。」
「それも箕輪さんから聞いた時は驚きました・・・。」
弟さんの大きな両手を頬で感じドキドキしながら答えていると、弟さんが少し笑った。
「箕輪何回出てきてるんだよ。」
「箕輪さんはよく弟さんの話をしていますね。
ご家庭の事情は聞いていませんでしたけど、経歴のお話とかお仕事のお話とか・・・恋愛のお話とか・・・。」
「恋愛?あいつ何か言ってた?」
「彼女と別れて今は恋人はいないとか・・・。」
「あいつ近所にいる噂好きのお喋りババアかよ。
・・・そういう奴の噂話が役立つこともあるけどな。」
弟さんが笑いながらわたしの頬を親指で優しく撫でた・・・。
「お前、綺麗過ぎて怖いな・・・。
金がなくても色んな勉強をしてここまで来たつもりでいたけど・・・。
こればっかりは、俺みたいな黒い奴はこれ以上近付けねーよ・・・。」
「黒い・・・ですか・・・?」
「目的のためには手段を選ばなかった。
一歩間違えればこっちが社会的にも肉体的にも抹殺されてた。
常にギリギリの中・・・調査してて・・・」
弟さんがそう言ってから言葉を切り、わたしを見詰めた・・・。
わたしに恋をしてくれている顔で、見詰めた・・・。
「本当に・・・“星”の“神”だよな・・・。
どんなに黒くなっても、真っ暗闇の中でも、すげー綺麗に輝いてて・・・。」
「名前はそういう名前で・・・。」
「誘いに乗ったそいつとは、星見に行った・・・?」
「行ってないですよ・・・。」
「俺とだけ・・・?
喫茶店で声を掛けたわけじゃないけど・・・。
プラネタリウムだったけどな・・・。
それでも星を一緒に見たのは、俺とだけ?」
「はい・・・。」
「1時間弱でも俺にとってはすげー長くて・・・。
すげー綺麗で・・・」
弟さんが困った顔で笑いながらわたしの頬から両手を離した。
「お前、どうやってそんな綺麗に育てられたんだよ?
整った環境の中で育てられただけの奴とも違うよな。」
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